MY PARTNER|どの焦点距離でも一級品の描写力
バリエーション豊かに表情が写せる
公開日:2026年8月20日
ベビー・キッズフォトの現場で活躍する写真家・今井 しのぶさんがRF24-70mm F2.8 L IS USMを愛用する理由を紹介。子ども撮影で求められる機動力と大口径F2.8ならではの美しいボケ、焦点距離別の使い分けや自然な笑顔を引き出す撮影テクニックを作品とともに解説します。

大きなシャボン玉がうれしい! 楽しい! という表情を狙いました。背景が白いとシャボン玉が見えなくなるので緑を背景に選んでいます。走り回り動きが予測できないシーンでもズームレンズで瞬時に焦点距離を変えられるのが便利です。
今井 しのぶのレンズ選びの条件
ポートレートの撮影にRF24-70mm F2.8 L IS USMが欠かせない理由とは?
今井 しのぶの使用開始日:2019年9月
本レンズが子どもの撮影に欠かせない理由は、優れた機動性とボケ味の両立にあります。動きが予測できない子どもに対し、カメラマンが動かずに広角から中望遠まで瞬時に画角を変えられるため、一瞬の表情を逃しません。さらに開放F値2.8の美しいボケ味が被写体をかわいく際立たせ、肉眼とは異なる世界観を演出できます。キヤノンならではの美しい人肌表現と相まって、透明感あふれる1枚を描き出してくれる頼れる相棒です。
RF24-70mm F2.8 L IS USM
画角(水平・垂直・対角線):74°~29°・53°~19°30′・84°~34°
レンズ構成:15群21枚
絞り羽根枚数:9枚(円形絞り)
最小絞り:22
最短撮影距離:0.21m(24mm時)
最大撮影倍率:0.30倍(32mm時)
フィルター径:82mm
最大径×長さ:約φ88.5mm×125.7mm
質量:約900g
キヤノン最高峰のLレンズにふさわしい圧倒的な解像感と、全域で開放F2.8の滑らかなボケ味を両立した大口径標準ズームレンズ。最大5段分の強力な光学式手ブレ補正と、高速・高精度かつ静粛な「Nano USM」を搭載し、被写体の突発的な動きも逃しません。優れた機動性と最高峰の描写力が、さまざまな子どもの愛らしい表情をしっかりと捉えてくれます。
Photographers’ File 07 今井 しのぶ
Shinobu Imai
三重県出身、神奈川県川崎市にてベビー・キッズ・ファミリー向けのフォトスタジオ「こどもとかめら」を運営している。専業主婦からフォトグラファーになった経験を生かし、子ども写真をかわいく素敵に残す初心者向けフォトレッスンやプロ養成講座を開講。書籍「こどもを撮るマニュアル本」ほか多数。日本写真家協会(JPS)会員。
絶妙な距離感を保ちながらズーム操作で自在に描く

70mm、F2.8の優しいボケ味とシャープな描写が大好きで必ず撮る焦点距離です。立体感を作るために、サイド光を活用しています。左側の窓からのキャッチライトが大きく入ることで、目がキラキラしてかわいらしさも倍増します!
子どもの撮影において、単焦点レンズではなくなぜRF24-70mm F2.8 L IS USMが良いのか。その最大の理由は、優れた描写力を持ちながらも、カメラマンが一歩も動くことなく、瞬時にバリエーション豊かな画角を切り替えられる機動性にあります。子どもの動きは一瞬です。こちらが動いている間に、子どもがベストな位置からいなくなってしまったり、せっかくの表情を逃してしまったりすることが多々あります。例えば、急に子どもがカメラに向かって走ってくるとき、単焦点レンズでは自分が後ろに下がらないとフレームアウトしてしまいますが、ズームレンズならその場でズームリングを動かすだけで対応できます。1コマ目は24mmで少し引き気味で全体の雰囲気を捉え、2コマ目では一瞬で70mm側までズームして子どもの表情をアップで切り取る、といったテンポの速い撮影は、ズームレンズでなければ不可能です。子どもに余計な待ち時間や負担を与えず、一瞬のワクワクや驚きの表情を逃さずに捉え続けられることこそが、ズームレンズを選ぶ一番の価値だと感じています。
この抜群の機動性があるからこそ、子どもとの絶妙な「距離感」を保ち続けられるというメリットも生まれます。子どもの撮影では、こちらの声がしっかりと届く距離を維持することが何より大切です。離れ過ぎてしまうと声が届かず、良い表情を引き出すためのコミュニケーションが取れません。このレンズなら、声が届く絶妙な距離感を保ったまま、手元のズーム操作だけでバストアップから全身のカットまでを自在にコントロールできます。万が一、子どもの服が乱れたときでも、すぐに駆けつけて直してあげられる安心感もあります。

ヤギと子どもは横並びにして、F4.5でどちらにもピントが合うように意識。横並びにすることで、大きさの対比が分かりやすく、小さな女の子の好奇心が見えてきます。手前の葉っぱをぼかして入れることで子どもを見守っているイメージを加えました。
今井 しのぶの焦点距離別使用率

撮影中、いま何mmで撮っているかという細かな数字はあまり意識していませんが、自分が表現したい「画面の中の被写体の大きさ」によって、感覚的に焦点距離を使い分けています。70mm付近は上半身のバストアップ、24mm側は全身とスタジオの装飾や風景を広く収めるとき、中間の35mm付近は全身をバランスよく見せたいとき、といったイメージです。データをあらためて見ると全画角を満遍なく使っていて少し驚きましたが、これは「子どもの表情やシチュエーションのバリエーションを多く残したい」という意識の表れだと感じます。
単焦点に迫る描写力と機動性が一瞬を逃さない

自然な笑顔が出るまでカメラを構えず、一緒に遊んでいます。「笑って」という命令的なお願いではなく「揺らしていいよ! 」という無理をさせない声掛けにすると、意外と声掛け通りに動いてくれやすいです。背景の緑がきれいにぼけているおかげでかわいい笑顔がより強調されました。
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大好きなぬいぐるみをぎゅっ。お気に入りのおもちゃと一緒に撮ると成長記録になります。ぬいぐるみで顔が埋もれない瞬間を狙って、シャッターを切っています。明るい開放F値のおかげで絞りをコントロールする余裕も生まれます。
RF24-70mm F2.8 L IS USMは単なる「便利さ」だけにとどまらず、単焦点レンズに迫る圧倒的な描写力を兼ね備えています。開放F値の暗いズームレンズでは、望遠側で子どもを背景から浮かび上がらせようとしても、ボケ味に少し物足りなさを感じることがありました。しかし、このレンズは開放F2.8という明るさのおかげで、ピントが合っている部分は息をのむほどシャープで芯があり、その前後には背景がとろけるような滑らかなボケが広がります。この劇的な二面性が、子どもの愛らしさを最大限に引き出してくれます。
24mm側でもゆがみが抑えられているため、子どもの体形はもちろん、スタジオの四隅や壁のラインも不自然に変形させることなく、空間の空気感だけを美しく切り取ることができます。子どもとの理想的な距離感をキープし、その突発的な動きに合わせながら、すべての画角を最高峰のクオリティーでコントロールできる。この圧倒的な描写力と機動力が瞬時に手に入るからこそ、私はこのレンズを使い続けています。

家具などを入れて撮影をするときには水平垂直を意識しています。バランス良く切り取れる35mmぐらいの焦点距離を使うことが多いです。構図、背景と子どもの配置決め、動きを予測した撮影設定、最後に子どもを撮影場所まで誘導します。
このレンズを買う前に知っておきたいこと
子どもを撮る上で注目したいポイントとして「最短撮影距離」がありますが、このレンズは最短撮影距離が24mm時で21cmと短く、被写体にしっかり近づいて撮影できるスペックを持っています。そのため、マクロレンズを買い足さなくても、子どもの目元やまつ毛といったパーツフォトまで1本で柔軟に撮影が可能です。子どもが急に目の前まで寄ってきた際にも、ピントを外さずシャープに切り取れるのであらゆるシーンに対応できる強みを持っています。