F1.4の開放から高い描写力、
大口径単焦点Lレンズ
極限まで追求したコンパクト設計で、
F1.4の大口径を実現。
開放から高い解像力を発揮し、
大きなボケ味が存分に楽しめる一本。
広角から中望遠までフィルター径、
レンズサイズを統一し、取り回しも快適。
最前線のプロも認める
単焦点Lレンズシリーズ。



色のコク、ボケ感がすごい。プロの現場で使える革新的なレンズ
写真を仕事にしている人間からすると、カメラメーカーの仕事は、すごく光栄なことでもあるし、逆に言うと責任もすごいなと思っています。だって僕が撮った写真を見て、このレンズのことを知って買う人、買わないっていうのが決まるわけでしょ(笑)。
率直に言ってRFレンズになってすごく変わったのが色のコク。たとえば赤の表現。実はめちゃくちゃ難しいんですよ。(中判・大判の)デジタルバックの方が、色のコクという意味でいうと優れていた。今までは。ただこのVCMレンズなら20mmでも、この赤から黒までのグラデーションがこれだけ表現できる。結構すごいことですね。
広角レンズに限らずEFレンズでは、彩度が高いもの、反対に彩度が低いものの再現性がデジタルバックの方が優れていた。それがEOS R5 Mark IIとRFレンズの組み合わせだと、おそらく差がないところまで来ちゃったな。だからすごいんですよ、ほんと。この大きさ、この機動力で、楽に手持ちで撮れる。それでデジタルバックと同じくらいの色の深みやボケ感が出せるっていうのはちょっと革新的かもしれない。

段違いのシャープさ。見た目がそろっているところもいい
この間まで使っていたEFレンズでは、もちろん開放でも撮るんだけど、画が少しゆるい。フォーカスの芯がないというか。あるんだけど、全体的にふわっと見えちゃう。EFレンズの開放の特徴とも言えたのかな。長く使っていたし愛着はありましたよ、すごく。ただVCMシリーズのF1.4は段違いにいい。シャープさも“全然”違う。
それとEFレンズはフォーカスを合わせるのに実はテクニックが必要でした。オートフォーカスだけだとピントが来ないんですよ。VCMレンズだとオートフォーカスで開放からバチピン。EOS R5 Mark IIと組み合わせたら、すごい……。開放から気軽に常用として使えるなっていう感覚でしたね。
見た目(サイズ・デザイン)が揃っているところがすごくいいですね。20mmから85mmまで同じサイズっていうのは、ちょっと驚愕。びっくりしました。ロケに行く時、レンズの収納って意外と大変なんですよ。持って行くレンズは大きさが違うので、仕切りをどうするかとか、そういうのも含めて簡単な作業ではないんです。
機材は軽いに越したことはない(笑)。
海外ロケとかメチャクチャいいでしょうね。

肌のトーンがすごくいい。女性を撮る時はキヤノン
女性を撮る時はキヤノンを使うんですよ。僕が続けている『女優顔』という作品撮りでも。なぜかというと、肌のトーンっていうところが、すごくいいから。めちゃくちゃ滑らかだしね。以前は緩かった部分が、すごくシャープに写る。これはいいことなんですよ。シャープなものは照明なんかで柔らかくしていけるし、なんとでもなる。フィルターを入れるでもいいし。けど、柔らかいものをシャープにすることはできないので。だから昔のキヤノンの良さは保ちつつ、シャープになってきているところが結構すごいなと思っています。

レンズとカメラは、セッションの間にあるもの
僕も人だし、向こうも人。ここ(人)と、ここ(人)の話し合いというか、セッションなんですよ、人を撮ることって。カメラは、生ものと生ものの間を繋ぐ存在なので、セッションをいかにストレスなく、技術的なことをそれほど気にすることなく対話ができるかっていうところが、僕の中ですごく重要。たとえば僕の場合、撮影中に考えていることが12個くらいあるんですよね。それがたぶん半分くらいに減らせる。このレンズとカメラ(EOS R5 Mark II)のおかげで。技術的に注意しなければいけないところをある程度は任せられる。僕のほうは人の表情だったり、動きだったり、タイミングだったり、リズムだったり、そっちに集中ができるわけです。
正直、EOS R5 Mark IIを最初に使った時に、写真が下手になると思いました。考えなくていいんだと。ただ、画を作ることに関してはたぶん変わらないんですよね。どういうことかというと、僕が頭の中で考えているのは、構図はもちろん、背景をどうするか、どういう衣装を着ているか。技術的なことでいうと、どこまでフォーカスを合わせて、どこからぼかすかを考えているんです。あとはシャッタースピード。ブレとボケっていうのが唯一写真だけに許された表現だと思っていて。どこまでフォーカスを合わせて、どこからぼかすか。それをどのくらいの時間の中で切り取るかっていうのをフレーミングする。要はボケが奥行きになるわけですよね。写真って仕上がりを目にするときは平面なんだけど、僕はボックスとして考えている。どういうボックスを作っていくかっていうのは、いつの時代になっても画作りという部分なので、変わらないと思いますね。

人との繋がりを写真が作ってくれる。すごく大事なもの
写真はアートというより、記録だと思っているんです。記録としての写真が一番面白いと。だから人を記録する時に、どうせならより美しい方がいいし、よりかっこ良くて、より面白い方がいい。
たとえば20歳の頃に撮っていた自分の写真って、今見るとすごく下手なんですよ。ただ、めちゃくちゃ面白い。今の僕には絶対撮れない。逆に20歳の頃の僕には、今の写真は絶対撮れないわけでね。当然、やればやるほど技術は上がっていくんですよ。毎日触って、考えて、セットを組んで、ちょっとした微妙な差を追求しているんだから。でも感覚っていうのは年齢なりに変わっていく。そこになんか自分が合わせていきたいなというか。今年50歳になるタイミングで、自分の感覚っていうのをすごく大事にしたい。
被写体の記録であり、自分自身の記録なんです。
写真をやっていなかったら、こんな喜びって、たぶんないんじゃないかな。写真をやっているおかげで、いろんな現場に呼ばれて必要とされていることが嬉しいし。人とのつながりを写真が作ってくれてる。今回の撮影に香里奈さんが喜んで来てくれるっていうのも、写真が作ってくれた関係値だと思う。だから僕にとってカメラは人と人を繋いでくれる、たかが道具だけど、すごく大事なもの。人生を豊かにしてくれるツールだと思っていますね。
写真の話って面白いでしょう。やればやるほどわからなくなってくるしね。


Photographer
富取 正明 TOMITORI MASAAKI
1976年3月神奈川県出身。
日本大学法学部卒業後、スタジオ勤務、広告代理店契約フォトグラファーを経て2003年に独立。2012年 フォトグラファーカンパニー「OUTNUMBER inc.」設立。
2016年より自身の写真展『女優顔』をアジア各地で開催。
2018年 PARCO GALLERY X にて写真展『G香里奈』開催。
2019年 国際芸術フェスティバル『Art Macao 2019』に日本代表として正式招待。
2019年 ONE EYELAND 世界TOP10フォトグラファーに選出。
2021年 表参道SPIRALにて『女優顔TOKYO』開催。
2021年より日本テレビ『おしゃれクリップ』写真監修。
2023年 TOKYO TOWER GALLERYにて写真展『SIGNS』開催。
撮影協力
Styling | 萩原真太郎 |
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Hair&Make | 内田香織 |
Model | 香里奈(20mm.35mm.85mm) / 小幡美登里(24mm.50mm) |
協力 | 10BANスタジオ / 雄勁社 / エアーライド |
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RF20mm F1.4 L VCM
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RF24mm F1.4 L VCM
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RF35mm F1.4 L VCM
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RF50mm F1.4 L VCM
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RF85mm F1.4 L VCM
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