このページの本文へ

ポートレート部門 第51回キヤノンフォトコンテスト

ポートレート部門

ゴールド賞

『盛夏の日暮れ』斉藤弘昌(東京都)

受賞者の声

宮古島のホテルに差し込む美しい光に夢中で撮影今回の受賞を大変光栄に思います。娘たちと妻、写真の先生方と仲間、撮影場所のホテルの皆さんに感謝の気持ちで一杯です。宮古島で海と夕日が見える部屋に案内していただきました。そして、一日中海で遊び疲れた娘たちと部屋に戻り、一息ついたところを撮影。まばゆい海岸とはまた違う、美しい光が部屋に差し込んでいました。本来写真は意図を持って撮るべきと考えていますが、思い掛けず居合わせたこの瞬間を逃すまいと、夢中でシャッターを切りました。

講評:素敵な家族の日常が見えるポートレート部門ゴールド賞

  • 横木
    ポートレート部門も意外と組写真が面白い印象がありました。ただ、正直、組にして成功している作品は少なかったですが ……(泣)。その中でゴールド賞の「盛夏の日暮れ」は、組写真にして魅力が高まった作品の一つです。5枚の中で左下の写真のインパクトが強く、この一枚だけでもいいところにいったと思いますが、少しトーンの違う写真を並べたことで、「きれい」や「かわいい」だけじゃない、この場の空気感もとらえた作品に仕上がっています。
  • 立木
    光がいいですね。自分の家だったら、こんなに日当たりのよい場所で、いい環境で暮らしているね(笑)。
  • ルーク
    ホテルっぽいですけどね。
  • 立木
    まあ、とにかく光がいいから、モデルの大きさはすべて同じくらいだけど、そんなに嫌な感じがしないんですよ。やっぱり、写真にとって光は重要だとあらためて思わせる作品です。
  • 水谷
    すごく柔らかい光ですよね。
  • 立木
    これモデルは家族? 他人ではこの雰囲気は撮れないですよね。
  • 水谷
    そうですね。中上の写真の笑顔なんて、かわいいじゃないですか。素敵な家庭の雰囲気がうまく表現されていると思います。
  • 立木
    アンバー系がよかったんだよね。
  • 水谷
    暖色だから素朴な感じがします。
  • 立木
    あとは、この家族がいつまで撮れるかですね。もう少し大人になったら拒否されちゃうかもしれない。拒否前の最後の傑作にならなければいいけど(笑)。
  • 横木
    ただ、小さいころからずっと撮り続けていると、意外と大人になってからも撮らせてくれるものですよ。
  • 立木
    そういうものかな。
  • 横木
    最初にも言いましたけど、今回、ポートレート部門は組写真が面白かったんですよ。もちろん、数でいうと一枚写真の方が圧倒的に多かったのですが、一枚写真で気になったのは、フレーミングが緩いことですね。僕も引いた写真が好きだし、無理に寄る必要はないと思いますが、意味なく引くのだったら、撮った後からでもいいからトリミングしてほしいと思いました。モデルのよい表情が撮れていて、フレーミングがベストだったら上位を狙えた作品がたくさんあったので、それが惜しいと思いましたね。

シルバー賞

『12才』木村詞明(茨城県)

ブロンズ賞

『初めての卓球』野口(北海道)
『想い』藤井洋子(兵庫県)

佳作

『音を見つめて』佐々木順哉(埼玉県)
『岩場に遊ぶ』客野ノブオ(北海道)
『築地の人』野澤正樹(埼玉県)