Go Beyond with EOS R6 V|SOLO
公開日:2026年9月4日
コンセプトは、「可能性の枠を、超えていく。One camera, many stories」。 「EOS R6 V」はシネマカメラに迫るクオリティを担保しながら、オープンゲート記録にも対応する7Kフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラ。マルチフォーマットに対応する次世代動画クリエイター向けの1台です。
「EOS R6 V」は、クリエイターの感性をどのように引き出すのでしょうか。ファッションムービーやミュージックビデオを軸に、撮影から編集、カラーグレーディングまでをひとりで完結させるスタイルで頭角を現し、近年はディレクターとしても活躍の場を広げるSOLOさんに、「EOS R6 V」で作品を撮影してもらいました。
EOS R6 V × SOLO
一目で「これはSOLOの映像だ」と分かるものを
SOLOさんの普段のお仕事について教えてください。
ファッションムービーを中心に、商品広告やミュージックビデオを制作しています。撮影から編集、カラーグレーディングまで、すべて自分ひとりで完結できることを強みにやってきました。
最近は、ディレクターとして予算規模の大きい案件に関わらせていただく機会が増えてきて、監督という立場で仕事を受けることも多くなっています。撮影、照明、ヘアメイク、スタイリスト、プロデューサーと、いつも一緒に動いているチームがあるので、基本はそのメンバーで動きつつ、案件によっては自分だけがディレクターとして入る、という形ですね。
映像に興味をもったきっかけを教えてください。
大学時代にカナダへ留学したことが大きかったですね。ちょうど海外でも日本でも、シネマティックVlogやシネマティック系の映像が流行っていた時期で、「自分もこういう映像を撮りたい」と思うようになって。
海外にいるという体験は、誰にでもできることではない貴重なものだと思ったので、その経験をシェアしたくてYouTubeを始めたんです。そのときに初めて買ったのが、キヤノンのカメラでした。当時憧れていた海外のクリエイターがみんなキヤノンを使っていたので、自分もキヤノンがいいなと思って。最初に手にしたのは「EOS RP」で、そこから映像制作を始めました。
Vlogを続けるうちに、自分の思い出を映像として残していくことがすごく楽しくなって、どんどんカメラに惹かれていった感じです。
ファッションムービーを手がけるようになったのは、どういう経緯だったのでしょうか。
カナダから帰国したのが、ちょうどコロナ禍のタイミングで。自分が就職活動をする時期とも重なっていたので、「今までやってきた映像で何か仕事にできないかな」と考えたんですよね。
そこで知り合いに声をかけて、「作品撮りをさせてほしい」と。自分が持っていたパーカーを着てもらって、ファッションムービーの作品撮りをしたのが最初でした。その自主制作の映像を「仕事でやったもの」として周りに見せて話していたら、本当に仕事につながっていって。最初は身内の社長さんのアパレルブランドを撮影するところからでしたが、それが自分のポートフォリオになり、今につながっているなと感じています。
映像をつくるうえで、大切にしていることを教えてください。
今はいろいろなクリエイターがいて、いろいろな映像作品がある時代です。だからこそ、自分らしさ、自分の個性を映像に出していかないと生き残れないと思っていて。
なのでひとつひとつの作品で、必ず何かひとつ自分なりのチャレンジを入れるようにしています。それはギミックであっても、カメラワークであってもいい。パッと一目見たときに「これはSOLOの映像だ」と分かってもらえる作品をつくれるように、普段から意識していますね。
「SOLO」という名義も、そこから来ているんです。ほかの人とはかぶらない、自分だけの映像をつくりたいという意味がひとつ。もうひとつは、撮影も編集もカラーグレーディングも、自分ひとりでできてしまうという意味ですね。会社名の「STRAN」も、「STRANGE」の頭からとっていて、ほかとは違う、一風変わった映像をつくる場所でありたいという思いを込めています。
ザ・アジア。歪みを味方につけた、縦位置のファッションムービー
今回、EOS R6 Vで撮っていただいた作品について教えてください。
カメラの広告やブランディングムービーというと、綺麗に撮ることを目的にしたシネマティックな映像や、自然を捉えた映像が多いと思うんです。でも、カメラで映像制作をしているクリエイターって、決してそこだけではないなと感じていて。
自分のようにファッションムービーやミュージックビデオを撮る人間もいるし、人物やファッション、商品を撮るためにもカメラは使われる。だからこそ、カメラの広告映像ではあまり見ないもの、ほかの人がやっていないものを撮りたいと思いました。
そこで振り切ったのが、ファッションのショートリールです。冒頭にキャッチがあって、SNSのリールとしてバズりそうな、海外で流行っているようなファッションムービー。そういう映像をつくりたいというところから、今回の企画が生まれました。


冒頭の展開が、とても印象的です。
最初にインパクトが欲しかったんです。本当に最初の1、2秒で見るのをやめてしまう人はやめてしまうので、そこで「おっ」となるギミックを入れられるように意識して制作しました。尺自体も今回は短めにしていて、リールとして見られやすい尺感を意識しています。
ロケーションや被写体は、どのような理由で選ばれたのですか?
ロケーションは「ザ・アジア」を意識しました。台湾や香港のように、漢字がわーっと並んでいるような風景ですね。サイバーパンクというよりは、アジアらしさのほうに軸足を置いたイメージです。ファッションも中国のアクセサリーを取り入れたり、衣装にチャイナ系のブランドを入れたりして、世界観を揃えていきました。
被写体のlinoishiiさんは、以前からInstagramでつながっていた方で。本当にいろいろなファッションを着こなす方で、センスがあるなとずっと感じていたので、今回の企画とマッチするなと思ってお声がけしました。


撮影・演出のプランは、どのように考えましたか?
カットとカットのつながりをどうスムーズに見せるか。そこを一番意識して考えています。今回の映像で最もこだわったのも、トランジションのスムーズさでした。
編集ではAfter Effectsでスピードランプをつけてなめらかにしていますが、そもそも撮影前の段階で、だいたいの動きは決めてあるんです。「このカットからこのカットにつながったら気持ちいい」というのは、ある程度事前に考えていました。そのうえで撮影中も、いいカットが撮れたときに「これとどんなカットがつながれば気持ちいいだろう」と、ずっと漠然と考えていましたね。
今までもこういう映像は何本もつくってきたのですが、「スムーズさに欠けるな」と感じることがあって。何度も重ねてきたなかで、このカットとこのカットをつなげばもっとスムーズに見える、という感覚が経験として分かってきたんです。今回はその感覚を、うまく映像に落とし込めた集大成のような作品になったと思っています。

Premiereのシーケンス画面。スムーズに見せるための演出としてカメラワークやつなぎはもちろん、SEにもこだわって制作したという。
撮影体制は、どのくらいの規模だったのでしょうか。
自分がカメラを回して、アシスタントがひとり。かなりミニマムな体制です。


制約がないから、表現だけに集中できる
今回は、カメラを縦位置にして撮影されたそうですね。
はい。普段から縦で撮ることが多いのですが、今回はレンズの歪みを活かしたかったので、なおさら縦位置にこだわりました。
たとえば広角で撮影したときの、周辺の歪み。あれは横位置で撮影して縦にクロップしたものだと、どうしても消えてしまうんです。今回使ったRF7-14mm F2.8-3.5 L FISHEYE STMも、縦で撮るとケラレの部分がきれいな丸になる。それをしっかり縦動画で活かしたくて、縦で撮影しました。RF14mm F1.4 L VCMのちょっとした歪みも同じで、縦位置にしたときの上下のわずかな歪みが自分は好きなんですよね。オープンゲートからクロップしたものだと平たく見えて奥行きが出にくいところが、縦にすることでうまく活かせたと思っています。
自分はレンズをいろいろ変えながら撮影することが多いので、そのレンズごとの見え方が出しやすいという意味でも、縦位置は相性がいいですね。今回はRF14mm F1.4 L VCMをジンバルに載せた組み合わせが自分にすごくハマって。引きから寄っていくときのレンズの見え方が本当に気持ちよくて、あのスムーズさにつながっているのかなと思います。魚眼のときは手持ちで、俯瞰から、下から、いろいろなアングルで撮っています。魚眼は動かないと画の見え方が変わりにくいので、なるべく多彩なアングルから撮ることを心がけています。


一部のシーンでは、オープンゲートも使われたそうですね。
はい。オープンゲートは、横でも縦でも使いたいときに本当に便利だなと感じました。
自分の現場は最近8割方が縦型なのですが、「縦も欲しいけれど、YouTube用に横も欲しい」と言われることが多いんです。今は横で撮ったあとにもう一度縦でも撮る、ということをやっているのですが、オープンゲートがあればそれが一度で終わる。撮影の工数を減らせるという点で、すごく使いやすいなと思いました。
今の自分の機材はEOS R5 Mark IIとEOS C70で、どちらもオープンゲートがないんですよね。16:9から9:16を抜くとどうしても狭すぎて、人物に寄っていると顔が見切れてしまうこともある。だから縦は縦で撮ってしまうことが多いのですが、オープンゲートなら一発で終わるなと。
画質や色味について、印象に残った点を教えてください。

画質は本当に綺麗でした。一番感じたのは、渋谷の夜のシーン。かなり暗かったのですが、デュアルベースISOのおかげなのか、暗くてもものすごく鮮明に写るんです。
あとは7Kで撮影できるので、オープンゲートで撮って縦に切り出しても画質がそのまま残るのは、すごい点だなと思いました。
色味の面で自分の中で大きかったのは、Canon Log 2が入っていることですね。自分の持っているEOS C70とEOS R5 Mark IIも、2カメで回すときはCanon Log 2で合わせて撮影しています。これまでEOS R6 IIまではCanon Log 3のみだったので、この価格帯でCanon Log 2が入っているのは自分にとってすごくポイントで。EOS R6 Vがあれば、2カメ、3カメの体制も組みやすくなるなと感じました。しかもRAWも撮れる。もし自分が映像を始めたてのときにこれがあったら、迷わずこれ一択だったと思います。自分が始めた頃はここまでの機能は入っていなかったので、時代が進化したなと(笑)
AFやボディー内手ブレ補正の使用感はいかがでしたか?
自分の撮影は本当に激しく動くので、基本はオートフォーカスで撮影しているのですが、瞳AFの追従がすごかったですね。ジンバルで動き回っても、瞳から外れることがなかったです。EOS C70だと暗くなりすぎると迷うこともあるのですが、EOS R6 Vは今回の撮影で一度も迷いませんでした。
手ブレ補正も強かったです。さすがに大きく寄ったり引いたりする動きはジンバルを使いましたが、少し寄るくらいの動きは手持ちでやっていて。それでも本当にスムーズで、手ブレを一切感じませんでした。

見た目やサイズ感、機動性についてはいかがでしたか?
見た目は、とにかくかっこいいですよね。
あと自分はそもそもスチールを撮らないので、EOS R5を買ってもファインダーはほぼ使ったことがないくらいなんです。映像をやっている人間にとっては、なくても困らないもの。それがきれいになくなって、ミニマムになったのは自分にとってポイントでした。
縦位置で撮ることが多いので、カメラを縦にしたときにメニューのUI表示も縦になってくれるのはうれしかったですね。今まで触ったことがなかったので、これはいいなと。それから、横にネジ穴があるのも大きいです。EOS R5には横に穴がないので、縦で三脚に載せるにはリグを組み直す必要があって手間だったのですが、EOS R6 Vは一台でできてしまう。そういうところが全部洗練されているなと感じました。
ビデオグラファーのすべてが、この一台に詰まっている
「EOS R6 V」は、どのようなクリエイターにオススメできると感じましたか?
自分のように、撮影から編集まで全部やってしまうビデオグラファースタイルのクリエイターには、本当に重宝されるカメラだと思います。ひとりでできる機能がすべて入っているので、これだけ持っていれば完結する。
価格帯も抑えられているのに、これだけたくさんの機能が入っている。これから映像を始めたいという人にもはまりますし、実際に仕事をしているクリエイターにとっても、欲しい機能がすべて詰まっている。始めたての人からプロまで、幅広いクリエイターに刺さるカメラだと感じました。

最後に、SOLOさんは「可能性の枠を、超えていく。」という言葉を、どのように捉えていますか?
いろいろな映像があふれているなかで、これからは自分の個性を出していかないといけない。そう思って作品をつくってきましたが、これまでは制約があってできないこともあったんです。撮りたいけれど暗くてオートフォーカスが合わない、もっとスムーズにつなぎたいけれど手ブレが抑えられない――そういうことが実際にありました。
でもこのカメラには、ほぼ制約がない。自分の個性を映像に落とし込んでいくうえで、背中を押してくれるカメラだと思います。自分の表現を突き詰めていける。そういう意味で、自分の可能性を一緒に超えていけるカメラだなと感じました。
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今回の撮影に使用したレンズ
RF14mm F1.4 L VCM、RF7-14mm F2.8-3.5 L FISHEYE STM
SOLO
大学時代にカナダ留学中、シネマティックVlogに影響を受け映像制作を開始。帰国後、ファッションムービーの作品撮りを起点にキャリアをスタートさせる。現在はファッションムービー、商品広告、ミュージックビデオを中心に、撮影・編集・カラーグレーディングまでを一貫して手がける。近年はディレクターとしても活動の幅を広げている。映像制作会社「STRAN」代表。