Go Beyond with EOS R6 V|Tariq
公開日:2026年5月18日
コンセプトは、「可能性の枠を、超えていく。One camera, many stories」。
「EOS R6 V」はシネマカメラに迫るクオリティを担保しながら、オープンゲート記録にも対応する7Kフルサイズセンサーを搭載したミラーレスカメラ。マルチフォーマットに対応する次世代動画クリエイター向けの1台です。
「EOS R6 V」は、クリエイターの感性をどのように引き出すのでしょうか。MV制作を中心にキャリアを築き、近年はドキュメンタリー制作やマルチフォーマットによるプロモーション提案も行っているTariqさんに、「EOS R6 V」で作品を撮影してもらいました。
EOS R6 V × Tariq
アーティストとの信頼関係を深め、鮮度の高い映像を発信
Tariqさんの普段のお仕事について教えてください。
MV、プロモーション、ドキュメンタリーを中心に、企画から撮影、編集、ディレクションまで幅広く携わっています。加えて最近は、単発で映像制作を依頼されるだけでなく、「SNSでいろいろなコンテンツを発信したいのですが、Tariqさん、アイデアありますか?」など、ゼロベースの相談をされることがとても増えてきました。特に去年は13、4カ国ほどを撮影で訪れ、海外でもワンオペでいろんなコンテンツを制作する機会が増えています。
その理由は、僕自身が普段からアーティストとの関係性や空気感、バイブスを大切にして仕事をしているからなんじゃないかと思っています。撮影の前に、お互いの好きな音楽や服、普段の過ごし方、どんな人生を歩んできたのか……。
こういうことを共有するのが好きですし、大切にしています。アーティストの色々なコンテンツを撮影するうえで、そのアーティスト本人との信頼関係をしっかり築いてから撮影するので、より自由度が増して表現の幅が増えると思っています。
映像作品をつくるうえで、大事にしていることを教えてください。
常に、自分がもっている力を100%以上出し切って、目指せるなかで最高のクオリティの仕事をすることです。どんなに小さな仕事だとしても、全力で取り組む。そして、その一つひとつで「Tariqはここまで考えてくれるんだ」「こんなアイデアも出してくれるんだ」と思ってもらえたら嬉しいですね。
今までも、こうやってクライアントとの関係性を深めながらステップアップしてきたし、今後もこのやり方を続けていくと思います。そしてこの考え方は、他の人とは違う作品をつくっていくうえで、大切だと考えています。
また、僕が何かを撮影するために、マネージャーさんやプロデューサー、ビートメーカーなど本当に多くの方が関わっているのを知っているからこそ、周りの方への感謝、リスペクトや、謙虚でいることを忘れないようにしています。
あとは、「今が常に一番若い」という考えから、毎日を本気で過ごすことも意識していますね。
クライアントワーク以外にも、例えば今回のように個人的な作品をつくる機会はありますか?
はい。そういう機会は、とても大事にしたいと思っていて!仕事をするうえでは、クライアントが求めているものに注力することはとても大事なことですが、そこに合わせにいくことだけが表現ではないと考えています。
やはり、「自分は何ができるか」を常に追求していかないと。
そのために、クリエイターの友達と定期的に会ってアイデアを広げるようにしていますね。「今日、時間があるから、こういうカットを撮ってみない?」「面白そうだよね、撮ってみよう!」という会話、音楽作っている友達と最近聞いてるアーティストやビートなどを聴く時間、ご飯に行って何気ない話をする中にも新しいアイデアはあるので、そういった時間もとても大切にしています。
ほかにも、仕事で海外に行ったときには、時間を見つけて愛機のEOS C70と一緒に散歩することも多いですね。自転車を借りて、気がついたら10時間くらいずっと撮影していたこともあるんですよ。カメラが好きだし、自分だけが体験した「一瞬」をなるべくたくさん、少しでも高いクオリティで残したいという欲求は、普段から強く持っているような気がします。
受け継いだ視点で、東京を走り抜け、まだ見ぬ景色へと向かう物語
今回、「EOS R6 V」で撮っていただいた作品について、教えてください。
「可能性の枠を、超えていく。One camera, many stories」というコンセプトを、オープンゲートの手法で表現したいと考えました。ただ、単なるスペックを紹介するプロモーション映像ではなく、もっと個人的な視点で。「自分で人生の可能性を切り拓く」という僕のマインドも一緒に伝えようと思いました。

「クリエイターTariqの「今」をかたちづくってきたこれまでの人生って?」 「そういえば最近は撮影ばかりで、自分が前面に出る機会が少なかったな……。」こういった発想から生まれた自分自身の物語に、カメラの価値、表現の可能性の広がりも連想させる映像にしたいと考えました。
僕が昔から好きだったもの、馴染みのある場所に焦点を当てて、僕がずっと記録し続けている「一瞬」を、たくさん見せていきたい。そして、うまくいく日も、調子の悪い日も、これからも全部撮っていきたい――。

撮影内容として考えたのは、自分の原点であるトリッキングとストリートバスケットボール、もがき続ける日常を象徴する東京の景色、余韻や決意の意味を込めた自然の風景など。被写体の一人として、映像に興味をもつきっかけをつくってくれた父も登場しています。

お父様からの影響は大きかったのでしょうか?
はい。僕の父は、フォト・ビデオジャーナリストでした。小さい頃の父の思い出といえば、とにかくものすごい量の「一瞬」をカメラに記録していたこと。「一瞬」を探しに戦場にも行くし、スポーツ大会にも行く。そして、その記録がニュースになって流れたりするわけです。
小さい頃はあまり意識しませんでしたが、大人になるにつれて、「実は自分にとって父は大きな存在だったんだな」と感じることが多くなって。

この作品で僕を撮ってくれた渡邊一海くんにも、「Tariqが『その瞬間が大事。全部撮りたい』とか言うのは、お父さんの影響じゃない?」って言われたこともあるんですよ。「俺、そんなに似てるかな」とも思いましたけど(笑)納得した気もしました。
渡邊一海さんとは、撮影にあたってどのようなことを話しましたか?
撮影プランはもちろん、お互いの撮影スタイルや強み、これまで経験してきたこと……本当にいろいろなことを話しましたね。しかも彼は分析力に長けているので、僕が感覚的にやっていることをどんどん言語化してくれるんですよ。
例えば、「Tariqはフリースタイルでラフに撮っていると思ったら、いきなりシネマスタイルになって、欲しい画角じゃないと一切OKを出さないことがあるよね。この2種類を使い分けていることが、Tariqの作品のクオリティを上げている要因なんじゃないの?」と、言われたこともありました。自分ではまったく意識していなかったので、「言語化すると確かに、フリースタイルで撮っている時と、構図を切っている時が瞬時に入れ替わっていくスタイルだなと実感しました。
さらにびっくりしたのが、途中から、彼が僕の撮影の仕方に合わせてきたんですよ。それまではあらかじめ決めておいたカット以外は回さなかったのに、率先して「これ、かっこいいと思ったから撮っておいたよ」と。徐々に二人が良いバイブスになって影響し合いながら撮影できたのは、本当に面白い体験でした。
渡邊一海
Instagram: https://www.instagram.com/k319w/
完成した作品について、特に手ごたえを感じたシーンや演出を教えてください。
いちばん気に入っているのは、かなり早い展開の映像から少しテンポ感が落ち着く、父の登場シーンです。最後まで悩み抜いたという意味でも、とても印象に残るシーンとなりました。父とは、自然の中でゆっくり話すことがよくありましたし、ずっと応援してくれてる父へのリスペクトを見せる上でもリアルに演出できたのかなと思っています。

また、オープニングの演出も気に入っています。見る人の心を惹きつけたいと思い、たくさんのカットをテンポよく次々に見せていく演出を考え、カットによっては0.1秒単位で微調整しました。明暗や色調、音楽とのバランスを確認しながら何度も再生して、時間をかけてつくり込みました。
それからもう一つ、大好きなストリートスポーツを取り上げることができたのも感慨深いですね。フリースタイルバスケットボーラーのBUG!?さんと、トリッカーのRikubouzさんに、「枠を超える」ことを身体で表現してもらいました。RikuもBUG!?さんも3,4年ぶりくらいにちゃんと映像を撮影したのでお互い成長してる部分を撮影しながら感じることができて、すごくよかったですし自分たちにとっての「かっこいい!」を追って撮影に没頭していた日々を思い出すことができて、とても楽しかったです。

10年後も色あせない映像を。新鮮な驚きをもたらす機能
今回、「EOS R6 V」で初めてのオープンゲート撮影に挑まれたとのことですが、どう感じましたか?
今回の撮影フォーマットは、7K オープンゲート、10bitのMP4。3:2で撮影してから、16:9に切り出して画をつくりました。また、一部のシーンではオープンゲートを解除してオーバーサンプリング4K Fine 60Pで撮影しています。
まず、オープンゲート対応のカメラが初めてで、「画角が本当に広い!新感覚だ!」と思いました。そのすごさを実感したのは、編集のときでした。切り出した画角外にも画が残っているので、編集時にどのアスペクト比で作るかの選択肢も広がりますし、撮影時に画が揺れていても、後からスタビライザーなどで調整しやすいんですよ。それが分かっているから、「本当はジンバルに乗せたいけれど、すぐに撮り始めたい」というときも、安心して手持ちで撮影することができました。
また、7Kの映像はモニターで見ただけでも綺麗なので、撮影時にテンションが上がりました。この解像度があれば、たとえ10年後に作品を見直しても、色あせることがないのかなと思います。
AFやボディー内手ブレ補正の使用感は、いかがでしたか?
撮影中は、ほぼAFを使っていました。ピントが合わずにタッチフォーカスで調整し直すようなことも少なく、AFがしっかり効いていた印象です。
人物の撮影では特に、「今、1回限りの表情」を押さえたいと思っているので、AFが一発で合ってくれないとストレスになるんですよね。今回はそういうことがまったくなかったので、撮影がとてもスムーズでした。

ボディー内手ブレ補正も良く効いていたと思います。今回の映像はカット数も比較的多いため、短時間で移動しながら撮影する必要がありました。普段だったらジンバルを使っているところでも、手持ちで撮影できてたり、逆に手持ち感を出したい時でも演出はしやすかったですね。
見た目やサイズ感については、どのように感じましたか?
そもそもこの画質や機能で、これほどのサイズ感というのは画期的ですよね。今回僕はリグもつけずに使いましたが、本当に軽いんですよ。そのおかげで、ジンバルへの載せ替えや、カーマウントやPOV撮影のセットアップもスムーズでした。

とはいえ実は撮影前、「普段使っているのがC70ということもあり、大きいカメラではないけど、大丈夫かな?」と少し不安ではあったんですよね。でも、撮影中はカメラのことを気にしたくないし、画づくりに集中したい……。
だから撮影前に一通りの機能を確認したり、撮った画をPCに落としてみたりしたんですよね。そうしたら、クオリティにはまったく不安を感じませんでした。だから撮影中は、自分が表現したい画を追求することに集中できました。
特に僕のように四六時中撮影するクリエイターにとって、カメラがコンパクトで軽量であることは本当にありがたいです。動画とスチールの切り替えも早いので、「常に持ち歩いて動画も写真も撮りたい」というときには、ぴったりなカメラだと思いました。
クライアントワークも個人作品も。クリエイターの可能性を広げるカメラ
「EOS R6 V」は、どのようなクリエイターにオススメできると感じましたか?
「映像の経験は浅いけれど、今後、自分独自のクリエイティブを追求していきたい」というマインドのある人。主に1人体制で作品づくりに取り組んでいるクリエイターにオススメしたいですね。
自分だったら、学生の頃の、まだ仕事は軌道に乗らないけれど、これからどんどん作品を発表していきたいというタイミングに手に入れたかったカメラですね。
クリエイターとしての成長期に前線で使えるイメージでしょうか。
そうですね。当時、僕が持っていたのは、第一線で活躍する先輩方より画質の劣るカメラだったので「自分の作品は安っぽく見えるな」「どうしたらダイナミックレンジの広い映像がつくれるのだろう」と、ずっと思っていました。
でも今は、プロの現場でも通用する性能のカメラが、低価格で手に入る時代になりました。また、人より抜きん出るために、個人的なクリエイティブをSNSで発表するクリエイターも増えています。
クライアントワークも個人作品も。1台のカメラでさまざまなニーズの橋渡しをしてくれるのが、「EOS R6 V」の良さです。トップレベルのクオリティであることは間違いないので、あとは、「自分がどう表現するか」。クリエイターとして挑戦したいことがあれば、その挑戦の先まで導いてくれるはずです。

最後に、Tariqさんは「可能性の枠を、超えていく。」という言葉を、どのように捉えていますか?
「可能性の枠」って、いろいろな捉え方があると思うんです。カメラの性能、撮影方法、表現、キャリア、生き方……。そのいろいろな側面で、新しい視点が得られる可能性を秘めているのが「EOS R6 V」です。
特に今回は、撮影を手伝ってくれた渡邊一海くんとお互いのことを語り尽くし、お互いを高め合うことでクオリティの高い作品を完成させることができました。気づかなかった自分の強みや忘れていたマインドを思い出させてくれて、最後には お互いに「ありがとう」を言い合うという、とても面白い経験をすることができました。
僕自身も今後、オープンゲートで撮影することを前提に、新しいSNSのプロモーション展開をどんどん提案してみたいと思いました。一度しか撮れない「一瞬」を、多様なフォーマットに切り出せる「EOS R6 V」は、コンテンツ制作の可能性も大きく広げてくれると思います。
前提として、僕一人だけでは実現できないことに対して、実現のサポートをしてくれる周りの皆さんにとても感謝しています。これからも少しでも人の心を動かせるような表現ができる人になれるように努力したいと思っています。
ありがとうございました。
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今回の撮影に使用したレンズ
RF7-14mm F2.8-3.5 L FISHEYE STM、RF15-35mm F2.8 L IS USM、RF24-105mm F2.8 L IS USM Z、RF14mm F1.4 L VCM、RF35mm F1.4 L VCM、RF85mm F1.4 L VCM
Tariq
自分が感じているものや考えを、映像を通して表現したいという思いから、大学入学と同時期に映像制作を始める。プロのダンサーや有名ブランドのモデルとして活躍するメンバーが集まり結成したクリエイティブチーム「BELISH CLUB」の一員として、MVからイベント映像などの映像制作をこなす若手クリエイター。