OUR LAND
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about

貫井勇志 (ぬくい ゆうじ)
映像作家・フォトグラファー。1964年生まれ。1984年、東京綜合写真専門学校を経て、単身渡米後、1986年にロサンゼルスを拠点に米国でプロフォトグラファーとしてのキャリアをスタート。第23回日本広告写真家協会展入選(1990年)、監督・撮影作品である短編映画『SMALL WORLD』山形国際ムービーフェスティバル(2005年)にて監督賞を受賞。また、4K映像作品展『FLAME FRAME』(キヤノンギャラリー)、貫井勇志写真展『世界遺産 - 時と光の深層 VOL.2』(渋谷ヒカリエ 8/CUBE 1,2,3)を開催するなど、スチルとムービーを分け隔てなく手がける“映像作家”として活動。
「後世に伝える価値」のある写真を残したい……。
世界各地を巡り、
15年に渡って写真を撮影し続けています。
[ OUR LAND ]はそれらの作品群からまとめた、
初の写真集です。
地球という私たちの住む星のさまざまな表情を、
その地勢に基づいた場所や、
歴史的意義の観点から
判断したアングルで撮影しています。
環境汚染による自然災害増加や戦争など、
美しさや生命存続が危ぶまれる時代ゆえ、
この写真集の中にみなさんの心の琴線に触れる写真が、
1枚でも多くあることを切に願っています。
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アフリカ 元素はその種類によって
燃える色が違って見える。
そうした理由から、恒星の主成分は、
ある程度夜空に浮かぶ星の色でわかると言う。
宇宙にある100を超える元素の組み合わせで
すべての物質は出来ている。
我々人間も……。 -
スイス 天国のような光に包まれたレマン湖のほとり。
家族の幸せ溢れる笑い声が響き渡っていた。 -
中国 いかに生きるための食糧を得るか。
大自然の中で、気の遠くなるような過去から、
泥濘とまみえ磨き上げられてきた棚田の輝き。 -
アメリカ 2000年ほど時間を遡れば、
ここは氷河だった。
そして、その溶け出した水や風が彫刻した
立体的な造形に、視覚的な面だけでなく、
触覚的な感覚が大きく揺さぶられた。 -
イエメン 独特なレンガや泥で作られた
伝統的な建物が美しく、
その独自性を際立たせる表現に
腐心して撮影した。
しかしその後、
残念ながら内戦によって破壊され、
もうこの光景を見ることは
できなくなってしまった。 -
マルタ共和国 その昔、外敵から子どもや女性を護るために設計された街。
「世界一高貴な街」とも言われるその場所で、
理想を追い求める精神性を表現した。