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DEMIURGOS

05 西澤丞

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about

西澤丞(にしざわ じょう)

西澤丞 (にしざわ じょう)

「写真を通じて日本の現場を応援する」というコンセプトのもと、科学や工業、暮らしを支えている現場などの写真を撮影し、著作物や雑誌などで発表している。愛知教育大学美術科卒、自動車メーカーデザイン室、撮影プロダクション勤務を経て2000年よりフリー。写真集に『福島第一 廃炉の記録』(みすず書房)、『MEGA-SHIP』、『鋼鉄地帯』(共に太田出版)などがある。愛知県出身、群馬県在住。
こちらから本写真集に関する
インタビュー動画をご覧いただけます
「DEMIURGOS」
古代ギリシャ語で職人や技術者を意味する言葉
複雑な配管や巨大な設備群を目の当たりにし、
夢中でシャッターを切る。
いったい誰が、どうやって、
こんなものを作ったのかと思わざるを得ないが、
実際に設備を作った人に話を聞くと、
いたって普通の人たちだということに気がつく。
ただ、彼らの目的は明確だ。
ひたすら目的を達成するための努力をした結果、
それが想像を超えた機能美や迫力といった形で
私たちに迫ってくるのだ。
私の撮影は、彼らとは違う視点で現場の魅力を発見し、
彼らの努力を伝えるお手伝いをしているに過ぎない。
この写真集は、私の写真集であると同時に、
技術者や現場で働いている人たちの作品集なのだ。
  • 工業製品であるにも関わらず、
    有機的な曲線を描く部品たちに目を奪われた。
    その美しさを伝えるために私が行ったのは、
    画面の中の余分な要素を排除すること。
    あとは、そっとシャッターを切るだけだった。
  • 初めて訪れた現場は、濃い霧に包まれ、
    被写体がどこにあるのかさえわからなかった。
    一度は撮影を諦めかけたが、
    現場の人に話を聞いているうちに、
    霧が少しずつ晴れ、
    見たことのない造形がゆっくりと現れた。
  • 飛躍的に増えた写真の情報量を生かし、
    複雑かつ巨大な装置を質感豊かに記録したいと考えるのなら、こんな曇りの日はうってつけだ。
    うまく撮れれば、
    写真を見ながら何度でもこの場所を探検できる。
  • 私の撮影は、取材先による許可が必要なため、
    限られた時間での撮影となる。
    目の前の作業は、この後、
    撮影に値するものになってゆくのか?
    待っている間に他の物を撮るべきではないのか?
    常に判断を迫られる。
  • カメラを持って現場を歩いている時、
    まるで引き寄せられるように、
    被写体に導かれてゆくことがある。
    そんな時は、構図を考える必要もない。
    この時も、
    構図はファインダーをのぞく前から決まっていた。
  • 身の回りにある人工物は全て、
    人々の視線を意識した上でデザインされている。
    しかし、その視線を意識することなく
    機能だけを追求した形は、
    人の想像を超えたものとなり、
    私の好奇心を捉えて離さない。

information

500部限定販売

タイトル
DEMIURGOS
発行年
2022年
仕様
240㎜×240㎜ ラスター(ハードカバー)
80ページ 66点収録 豪華化粧箱付
サイン入りオリジナルプリント付
(240mm×240mm)
印刷
DreamLabo 5000
価格
29,150円(税込・送料込)
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