自由部門 第57回キヤノンフォトコンテスト

自由部門

ゴールド賞

受賞者の声

キヤノンフォトコンテストは応募数、レベルの高さなど憧れのコンテストです。そのコンテストでゴールド賞をいただけたことは大変光栄です。私は動物園の動物を素材に、オリジナルな表現で作品づくりを続けています。かわいい仕草や愛らしい表情もとても好きで撮影しますが、作品づくりとなると、どうしても自分の世界を表現したくなります。私には動物たちはとても造形的に見えます。この「明暗」も二頭のゾウの重なりを日なたの「明」と日陰の「暗」で象徴的に表現してみました。

講評：強烈なインパクトが目をひく自由部門ゴールド賞作品

澤田

自由部門ゴールド賞の「明暗」は、すごく目を引く作品でした。影が普通の影ではなく、おそらく作者はコンセプトを自分の中で明確にした上でコントラストをつけて作画したのでしょう。デザイン的でありながらストーリー性を感じるところもあり、非常に素晴らしいと感じました。
水谷

切り撮り方が大胆ですよね。白と黒でドーンと見せ、すごくインパクトのある作品です。やはり写真にとって強さというものは大事な要素で、この作品はその点においてずば抜けていました。造形的な美しさを出しながら強いインパクトも併せ持つ、非常に優れた作品だと思います。
大和田

インパクトもすごいですが、構図も面白いですよね。おそらく、焼き込みなどいろいろ調整していると思いますが、一枚の画が出来上がったときの達成感に共感できるというか、写真が出来上がったときの喜びが伝わってきました。質感描写も美しく、クオリティーの高い作品です。
広川

グラフィカルな構図が強さを生み出していますよね。写真というか、グラフィックデザイナーが作り上げた一枚の絵のようにも見えます。かなり意図的にコントラストをつけて、明暗差の対比という面白さを前面に出していますが、それが成功しています。これが一発で撮れたのならすごすぎるけど、作ったとしても非常にインパクトがあってよかったと思います。
渋谷

黒い影の部分がどうなっているのか気になりますが、その違和感も面白く感じます。確かにグラフィカルな作品でインパクトもあり、Tシャツの背中とかにプリントされていたらオシャレだと思いました。
鍵井

皆さんがおっしゃる通り、とても強い印象を抱く作品ですね。意図的にシンプルにした構図も正解だったと思います。象を撮りながら象ではないような、また、動物がモチーフですが、自然部門ではなく自由部門に出したところもよかったと思いました。