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自然部門 第56回キヤノンフォトコンテスト

自然部門

ゴールド賞

『清流寸景』武内 俊雄(兵庫県)

受賞者の声

湧水の蒼い流れ、激しくぶつかる躍動感、そこに生きる植物や昆虫、鳥たち。天気や時間による一瞬見せる感動を組写真で表現しました。

講評:一枚一枚の質が高い自然部門ゴールド賞作品

  • 岩木
    自然部門のゴールド賞は「清流寸景」という作品ですが、一枚一枚がとても上質で作者のセンスが光る組写真になっていると感じました。何よりも色使いがうまく、落ち着いたトーンでまとめているのがいいですね。彩度を上げて目を止めてもらおうとするのではなく、一枚一枚に必ず目を引きつけるポイントを入れているのが素晴らしいです。いわゆるありきたりな作品ではなく、作者ならではの感性が伝わってくる作品に仕上がっています。
  • 齋藤
    確かに、落ち着いた色味の中で、4枚それぞれから作者が見つけたものが伝わってくるのが素晴らしいですね。自分が撮って満足しているのではなく、こんな瞬間を見つけたから見てほしいという気持ちが込められているので、すごく素直に見ることができました。本当に一枚一枚をよく見ると、こんなところにも目を引く瞬間があるということが詰まった作品になっています。
  • 中村
    とても静謐な印象を受ける作品ですが、その中にしっかりと動感も写し止められています。そして、それぞれにポイントを置き、そこに目がいくような構図にしているから、さらに動感が増すというのがすごいですね。2枚目のクモの巣みたいに、あまり見たことのないような現象に素直にカメラを向けているのもよく、自分も撮ってみたいと思わせてくれる作品になっていると感じました。
  • 小林
    組写真としてのうまさもありますよね。落ち着いたトーンで4枚をまとめている技術が素晴らしいと思います。もちろん、一枚一枚のクオリティも高く、それぞれ一枚写真でも勝負できるような内容ですが、それを4枚組み合わせることで、さらに強い印象が残る作品になったのでしょう。
  • 田尾
    一点一点にポイントがあるのがいいですよね。すごく派手な風景写真ではないですけれど、静かな写真が4枚組み合わさることで、すごくいい組写真になっていると感じました。身近にある小さなものに目を向けている作者の視点もステキだと思います。
  • 中村
    おそらく、あえて派手な色彩を避けて撮っているんだと思いますね。それで自然を表現するという手法が、本当に素晴らしいと思います。

シルバー賞

『ニャンダ~』竹内 朗(千葉県)
『face』長 吉秀(福岡県)

ブロンズ賞

『静寂閑雅』郝 麗敏(埼玉県)
『飛翔』蒲生 貴礼(千葉県)
『凍湖模様』山内 満(愛知県)

佳作

『コーラス』安藤 宏幸(愛知県)
『森で生きる』佐々木 真佐枝(北海道)
『森の抱擁』野田 孝義(茨城県)
『雨が似合う花』妻城 英治郎(千葉県)
『小さな視線』宮田 憲雄(広島県)