風景部門 第52回キヤノンフォトコンテスト
風景部門
ゴールド賞
受賞者の声
風で舞い散る桜の花と光に包み込まれた川面
最近写真が思うように撮れず悩んでいた矢先、ゴールド賞の通知に本当に驚きました。この作品は、写友と桜満開の千鳥ヶ淵から目黒川へと撮り歩いたときのものです。風で花びらがハラハラと舞い散り、川面には光に包まれた花弁を素敵に見せてくれました。常にアドバイスをくれる写友、そして作品研究講座で親切丁寧なご指導をしてくださった日下先生と組写真で鋭い指摘と優しさでご指導をしてくださった小澤先生に感謝致します。
講評:散りゆく桜の美をとらえた風景部門ゴールド賞
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中西風景部門ゴールド賞の「散りゆく桜」は、非常に女性らしい視点で撮られた作品だと感じました。桜というとピークを追いがちなのですが、散り際、落ちざまに目を向け、日本人の心の中にある桜が散っていく美しさが見事に表現されています。
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沼田桜というとピンクのイメージがあるのですが、あえて暗い印象で落ち着いた雰囲気にしているのがいいですね。水に落ちて花びらが消えていくような、桜の儚さが伝わってきます。
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中西最近は派手な風景写真が多い傾向があるところ、この作品は色情報を極力減らしたことが成功しています。
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山﨑でも、右の写真が少し異質ですよね。3枚とも水でまとめてもよかったのではないでしょうか?
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中西確かにそれはあります。
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山﨑ほかの2枚は水に反射する光の扱いがとてもうまいので、右の写真だけ違うのが気になってしまって…。
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沼田確かに左の2枚は水の表現がとても上手ですね。水の波紋を柔らかく、美しく描き出せています。
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田口日本の侘び寂びを感じますね。
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中西作者の感性が素晴らしいのでしょう。桜の散る姿に感情を寄せて、しっとりとした雰囲気のとても素敵な作品に仕上がっていると感じました。