アンダー30部門 第52回キヤノンフォトコンテスト
アンダー30部門
ゴールド賞
受賞者の声
日常の中に潜む違和感をビニール袋で表現した作品
スーパーで手に提げていても、ゴミを入れて置かれていても、私たちはきっと、そのビニール袋に興味を持つことはないでしょう。けれど、それがもし飛んでいたら? なんてことないモノでも少しの違和感があることで、私たち がそのモノに対して感じたことのない、新しい感情を生んでくれるのかもしれません。そんな、日常に潜む違和感をこれからも探していきたいと思います。最後に、素敵な賞に選んでいただき、ありがとうございました。
講評:独自の感性が光るアンダー30部門ゴールド賞
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本城アンダー30部門は「ビニール袋」という組写真をゴールド賞に選出しました。一枚一枚の写真を見ると、構図のとり方とかに少し違和感があるのですが、それを5枚でまとめることで、しっかりと作者の世界観が出来上がっているのがすごいと感じました。この作者はほかにも単写真を応募されていたのですが、それも同じような世界観でしたね。
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古見本当に面白い感性ですよね。普通はビニール袋を撮ろうとは思わないじゃないですか。どちらかと言うと、ビニール袋は捨てるものって考えるのが一般的だと思いますが、それを作品にしているところに作者ならではの個性を強く感じました。
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中西風景を撮る人たちの発想とは全然違いますね。風景写真にとってビニール袋は邪魔と考える人が多い。でも、ゴミであるビニール袋にフォーカスを当てた発想がとても面白い。
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古見本当にそうですよね。ビニール袋に着目して、さまざまなシーンで切り撮っているのがいいですよ。特に宙に浮いている写真なんてすごくインパクトがありますし、ビニール袋だけでこれだけのシーンが撮れるということにも驚きました。
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沼田空を飛ぶビニール袋の浮遊感もすごく出ていますよ。ビニール袋が風に飛んだら嫌だなって思うのが普通なのに、それを面白い表現に変えている。
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野町環境問題でプラスチックが話題になっているじゃないですか。そういうことも作者は意識しているのかも。
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中西そうかもしれません。目の前の光景をただ切り撮るだけでなく、一歩踏み込んでやろうというか、写真との向き合い方が素晴らしいと感じました。何より若者らしい発想が羨ましいです。