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乗り物部門 第52回キヤノンフォトコンテスト

乗り物部門

ゴールド賞

『消えた高校生』星野友宏(神奈川県)

受賞者の声

撮った瞬間に構成が浮かんだ消えた高校生
夏の夕暮れ、EOS学園の復習でローカル線を狙いに行くと、運よく下校途中の高校生に遭遇。スマホに夢中になっている姿をスナップしていると、列車の到着に合わせて彼らが並び始めました。画に動きが欲しくて列車をぶらして撮ると、何と彼らが消えた!この瞬間、タイトルと組写真の構成が頭に浮かびました。実力以上の受賞にただただ驚きです。そして、写真の選択に適切な助言をくれた息子と、何より本作を選んでくださった審査員の先生に感謝です!

講評:豊かな発想力が秀逸乗り物部門ゴールド賞

  • 山﨑
    乗り物部門のゴールド賞「消えた高校生」は発想力の豊かさが感じられる作品です。定点で撮影した3枚をつなげて1枚のパノラマ写真のように見せるアイデアに感心しました。
  • 田口
    僕も最初見たときパノラマ写真かと思ったのですが、違うんですね。
  • 山﨑
    定点で撮っているんです。2つの駅の間に電車が写っているような不思議な印象です。おそらく三脚を使わずに手持ちで撮ったのだと思いますがそのために少しつなぎ目がずれているんですよね。ただ、そこが作品の魅力にもなっていると思うんです。
  • 田口
    確かに、ずれているのが面白い。
  • 古見
    少しずれているのは意図的にしているのですか?
  • 山﨑
    おそらく意図的だと思いますよ。もしかしたら、三脚を忘れちゃっただけかもしれませんが(笑)。でも、手持ちでもしっかり電車をぶらして動感を表現しているのが素晴らしいです。
  • 沼田
    これはどっちに走っているの?
  • 山﨑
    進行方向は右から左です。3枚目の写真は、学生たちが電車に乗って走り去る姿をとらえたものです。
  • 沼田
    それを聞いても、どっちに走っているのかよく分からない(笑)
  • 山﨑
    そこが面白いんですよ。どうなっているのか分からないのが、この作品の魅力を押し上げていると思います。
  • 中西
    すごく発想が豊かですよね。プロの審査員が見てもどのように撮っているのか不思議に感じるというのがすごいですよ。作者ならではのアイデアで面白い写真を撮ろうとチャレンジして、実際、プロが見ても面白い写真が撮れた。この発想力を大事にして、いろいろな面白い作品を撮ってほしいと思いました。

シルバー賞

『新興住宅地の初夏』尾崎今朝男(神奈川県)

ブロンズ賞

『Saturday Night』中井洋平(宮城県)
『駐輪場』正法地 健(千葉県)

佳作

『EGG』土岐将一(北海道)
『雨のローカル線』仁熊正暉(神奈川県)
『白い朝』佐々木俊之(東京都)