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動体部門 第55回キヤノンフォトコンテスト

動体部門

ゴールド賞

『一瞬のかがやき』児玉 圭(長野県)

受賞者の声

このたびは、ゴールド賞に選んでいただき誠にありがとうございます。この作品は、橋のケーブルは流し撮りの表現方法に使えると思い撮影したところ、太陽光が新幹線の先頭に当たり輝く瞬間があることに気づきました。二つが組み合わさった瞬間を作品にするため、ケーブルのぶれ幅や光の当たる瞬間を考慮し、シャッター速度や時間、太陽や立ち位置を試行錯誤し撮影しました。また、お世話になっておりますキヤノンフォトクラブ上田の皆さまにも重ねてお礼申し上げます。

講評:作者の技術力が光る動体部門ゴールド賞作品

  • 高橋
    動体部門のゴールド賞は「一瞬のかがやき」というタイトルですが、これは「かがやき」という新幹線の名前にかけているんですよね。流し撮りで車両を写し止めていますが、橋を支えるパイプが斜めに入っているのが効果的でした。斜めの線があることで力強さが出て、光が当たっているからこそ魅力的な一枚になっています。これシャッター速度が1/20秒なんです。
  • 長倉
    ピタッと止まっていますね。
  • 高橋
    1/20秒でここまで止めるのはすごく難しいので、きっと作者はとても熟練の方だと思います。
  • 古賀
    私は鉄道とか飛行機とかを撮らないので詳しいことは分からないのですが、すごくシャープでかっこいい印象があり、やはり流し撮りをしないと出せない雰囲気なのでしょうね。また、光が美しいので幻想的な鉄道写真になっていると感じました。
  • 浅田
    作者の腕も確かですが、それに加えて光がいいですよね。新幹線が通過する瞬間にこの光が当たるかは運次第になると思うのですが、その偶然が重なった瞬間をパシッと写し止めた傑作だと感じました。あと、プリントの仕上げが作品の雰囲気と非常にマッチしているのも素晴らしいです。
  • かくた
    私も鉄道には詳しくないのですが、画面構成がうまく、グラフィック的な魅力もあると思いました。橋とパイプが作る三角形の頂点に新幹線の先端をピタッと合わせているところがすごいですよね。とてもおしゃれな感じもしますし、単なる鉄道写真ではないかっこよさがあると感じました。
  • 豊田
    この作品を見たとき、生きもののように見えたんですよ。きっと、カチッと止めていたらこのテイストは出なかったと思うので、流し撮りが成功だったのでしょうね。シャープなフォルムの車両と斜めのパイプを組み合わせたことでスピード感も増しています。
  • 長倉
    本当に新幹線が生きもののように見えますね。僕もタカやハヤブサといった鳥を想像しました。新幹線の車両自体はメカニックだし、人工物しか写っていませんが、躍動感がすごくて、獲物を狙って滑空している鳥のような印象が面白いと感じました。

シルバー賞

『着陸機』宇野 伸一(大阪府)
『グラウンド』平山 弘(和歌山県)

ブロンズ賞

『木立の向こう』山口 弘彦(岐阜県)
『併走』伊藤 晋慈(山口県)
『moment』星野 友宏(神奈川県)

佳作

『激走』三好 善行(福岡県)
『空で踊る』Arif Delviawan(静岡県)
『夢を運ぶ』絹川 春菜(愛知県)
『草競馬』助川 正義(愛知県)
『高速轟音』遠藤 悠輔(宮城県)