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Professional is 1　田中伸弥

公開日：2024年11月29日

私がEOS R1を選ぶ理由

フォトグラファー田中伸弥

EOS R1はあらゆる意味で
「もっとも信頼できる」カメラ。

とにかく、待っていました。ずっとずっと待っていました（笑）。EOS R3も使いましたが、僕は常に“1”を追い求めていたというか。やっぱり“1”は、唯一無二なんです。だからEOS R1は待望の、という感じですね。AFやトラッキング、ファインダーの進化は期待を超えてきたと思います。スポーツ写真を撮る上で絶対に求められる信頼性ですよね。僕はRF100-300mm F2.8 L IS USMをメインレンズにしているのですが、とにかく1系と合わせかった。これもEOS R1を待っていた理由なのですが、EOS R1と合わせるとレンズの性能もフルに発揮できるようになったのが嬉しい。そういう意味でも、EOS R1はいちばん信頼できるカメラといえると思います。

今まで撮れなかったものが
高確率で撮れる。
すべての画に、
恐ろしいほどにピントが合う。

今回は普段あまり撮らないスケートボードでしたが、AFについてはすべてが良かった。レールの下に寝そべって、選手が横からレールの上を滑ってくるのを待って連写したのですが、すべてガチピン。画面に入ってきた瞬間にAFボタンを押すと、ピントがすぐ顔にきて追い続けましたね。確認してみると、ちゃんと顔にピントが合っている。全部ですよ。だいたい入り方や動きを予想していても、100%その通りにはならない時が個人競技でもありますよね。でもEOS R1は被写体が画面の外から急に入ってきたり、飛んだりしても瞬時に追いかけてピントを合わせてくれる。後ろ姿でも、帽子で顔や目が隠れがちでも、迷うことなく全部にピントが合っているイメージです。どちらかというと僕は広い画が好きなので、被写体を四隅に小さく入れて撮るようにしました。真ん中に被写体を入れると面白くないですからね。AFはカメラに任せられるので、被写体が端っこに来ても気にせず、フレーミングだけに集中できました。こういう撮影が可能になったのは、EOS R1だからなんでしょう。おそらく、個人競技ではEOS R1は無敵なのではないかと思います。

複数人でも、障害物があっても。
永遠に追い続けるかのような粘りのあるトラッキング。

僕は複数人の選手が出る競技を撮影することが多いのですが、その場合でもトラッキング精度はものすごく高かったです。たとえばサッカーのゴール前で、選手がボールを持ちながらディフェンダーをかわすために左右に体を振る時がありますよね。カメラマンにとってはすごく追いかけにくいシーンなのですが、EOS R1は瞬時に動いて粘り強く追い続けていました。永遠に追い続けてくれるんじゃないかっていうくらいの粘り。他にはゴール前で複数人に囲まれて、そこから抜け出して体が半分くらいしか見えていなくても、やっぱりその選手にピントが合っている。すごいことですよ！
手前にネットがあるような競技も、ピントは撮りたい選手に合ったままでしたね。ローリングシャッター歪みもまったく気にならないし、競技を選ばず自信をもって使えると思いました。

ファインダー内ですべてを完結する。
なのに、全然疲れない。

EOS R1はファインダーが抜群に良かったですね。大きくなったし、すごく明るくて情報もすべて見える。撮影もファインダー内で処理する作業も格段にやりやすくなりました。僕はほぼファインダー撮影しかしない上、設定とかレーティングもファインダーで全部やっちゃう。僕にとってファインダーはかなり大事な部分なんです。ファインダーばかり見ているので、周りからは「今も撮っているの？」と言われる時があるくらいなんです（笑）。ファインダーをのぞいていれば瞬時に撮影に戻れるのがいいんですよね。片目で試合を見ながら、チャンスが来そうならすぐにAFボタンを押して撮影する。
EVFは天候にも左右されないのもいいですよね。この撮影の日は晴天でしたが、陽が落ちて暗くなってきてもファインダーをのぞいていれば露出も間違えることがないので安心でした。

最高連写速度で撮れば
生きる写真を選べる余裕が生まれる。

競技や状況によって連写速度は使い分けていますが、僕は最高速度の約40コマ／秒で撮影もしますね。サッカーのようなゴールシーンが少ない競技とかだと特にそうしています。シュートの瞬間は捉えているけれどフォームが乱れていたりとか、いい表情なんだけどボールが離れていたりとかする時に、最高速度で撮っていれば必ず「これだ」という瞬間が数枚撮れている。これまでだったら1枚しか生きなかったものが、ワンシーンの中でも数枚選べる余裕が生まれたと思います。一方で枚数が撮れるとセレクトするのが大変なので、競技や好みでコマ速は落として撮影していますね。

ノイズが気にならない高感度撮影。
画質もシャープでエッジが効いている。

同じISO6400で見比べた時、EOS R1はノイズがなくてきれいだなと思いました。ISO8000、場合によってISO12800も使える感覚はあります。これまでは「この感度内でシャッタースピードを決めなきゃいけないな」という感じだったのですが、シャッタースピードを確保しながら感度を決められるようになったと思います。高感度撮影でもノイズが気にならないのは助かりますね。
ホワイトバランスもミックス光とかになるとマニュアルの設定でも難しいと思うのですが、EOS R1だと基本オートホワイトバランスで行けちゃう場面が多い。頭がいいんでしょうね。意外と迷った時こそ、オートホワイトバランス！という感じです。
画質はEOS R3と比べると、感覚的にですが輪郭がシャープになった印象です。エッジの効かせ方がちょっと違うというか。僕はカリッとした画が好きなので、この変化は嬉しいですね。DIGICが進化しているようなので、数値では表現しにくいこういった部分にも効いているのかもしれないなと思いました。

“1”と出会って、
スポーツ写真を撮る魅力に駆られた。
いろんなものと自分を繋げてくれる存在。

僕はもともとスポーツが好きで、スポーツ写真を撮りたかったんです。スポーツ写真というと当時からプロはみんな“1”を使っていて、「これは使うしかないな」と。“1”と出会えたからスポーツ写真が始められたし、“1”のおかげでその魅力の虜になった。僕にとっての“1”は、憧れから始まって、今も憧れの存在。たくさんのものと僕を繋げてくれて、今の僕をつくってくれたといっても過言ではないと思います。
スポーツ写真を撮り続けていて思うのですが、スポーツ写真って見ているとぐっと力が入るじゃないですか。でも僕は風景写真のように、気持ちが落ち着くような、家に飾りたくなるようなスポーツ写真を撮ることをテーマにしています。躍動的で激しさや臨場感のある写真ももちろん素晴らしいのですが、それだけじゃなくて、一瞬に潜む静寂とかバッグボーンのあるスポーツ写真を撮って行きたいと思っているんです。そういうスポーツ写真を“1”で撮り続けてきたし、これからも僕のテーマとするスポーツ写真を“1”で撮っていきたいですね。

田中伸弥

1977年7月12日東京都生まれ
ロサンゼルス＋神奈川県川崎市育ち
成安造形大学芸術学部芸術学科写真コース卒業。

ANSP（日本スポーツ写真協会）理事／AJPS（日本スポーツプレス協会）会員／AIPS（国際スポーツプレス協会）会員。

ラグビーリーグワンオフィシャルフォトグラファー、
サンフレッチェ広島オフィシャルフォトグラファーでありながら、
フリーランスのフォトグラファーとしてもFIFAワールドカップや
ワールドベースボールクラシック、世界陸上、世界水泳など、
世界中の様々なスポーツシーンを撮影している。

RF24-70mm F2.8 L IS USM　F2.8　1／2000sec　ISO100
RF100-300mm F2.8 L IS USM　F2.8　1／2000sec　ISO200
RF100-300mm F2.8 L IS USM　F2.8　1／2000sec　ISO800
RF24-70mm F2.8 L IS USM　F2.8　1／3200sec　ISO100
RF24-70mm F2.8 L IS USM　F2.8　1／2000sec　ISO400
RF14-35mm F4 L IS USM　F4.0　1／2000sec　ISO1000

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