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審査員メッセージ 第50回キヤノンフォトコンテスト

自由部門

齋藤康一

撮影・セレクト・プリント出力。手を掛けて行くごとに自分の撮った写真がいとおしくなって行くのですが、果たしてこれが傑作かどうか自分ではなかなか判断しにくいものでしょう。迷った時はコンテストに応募したらいかがでしょうか。今回のキヤノンフォトコンテストはいろいろな部門がありどんな写真でもどこかの部門に当てはまるとは思いますが、迷った時には自由部門があります。私は公文健太郎さんと自由部門の審査を担当させていただきます。コンテストは腕試しでもありますが、ある種のお祭りでもあると私は思っています。参加者が多ければ多い程、楽しみは大きくなりますし、応募点数が多ければ多い程そのコンテストの価値も上がります。優れた沢山の作品にお会い出来ることを楽しみにしております。

公文健太郎

写真を拝見するとき、「この作品はどんな方が撮っているのだろう」「どんなふうに、どんな顔をして撮っているのだろう」とつい想像してしまいます。写真には不思議と人が出るからです。じっくりと時間をかけた作品にも、一瞬の出会いをとらえた作品にも、「撮った!」という作者の喜びが溢れ出ていることがあります。それは考えていた構図が思う通りはまったとき、想定外の面白い出来事が目の前で起こったとき、とさまざまですが、そんな喜びが伝わって来る作品は、やはりいい写真であることが多いわけです。ですから技術的に上手い下手ではなく、その人自身が満足し、楽しんでいることがとても大切なのです。遠出しての撮影だけではなく、ぜひ身近な光景の中におもしろい!と思えるものを見つてください。「この光景、僕は好きだな」というのものにカメラを向けシャッターを押してみてください。応募者の皆様の喜びあふれる作品を楽しみにしています。ご応募お待ちしております。

風景部門

米 美知子

歴史あるキヤノンフォトコンテストの3回目の審査をさせて頂き嬉しく思います。コンテストは応募した人だけにチャンスがあるものです。しかし、コンテストのために撮った作品で人の心を動かすことはできません。自らの心を動かされてシャッターを切った時こそ、素晴らしい作品が生まれます。そして、作者の想いや感動がつまった作品は、きっと審査員や見る人の心も動かすことでしょう。写真は記録的な要素もありますが、あくまでも自己表現として単なる記録ではなく、ご自身の伝えたいことを写しとめてください。タイトルも応募作品と同じぐらい丁寧に考え付けて欲しいと思います。単写真から組写真までバラエティーに富んだ作品を楽しみにしています。

福田健太郎

50回目を迎えるキヤノンフォトコンテストは、これまでたくさんの魅力溢れる写真が選ばれています。多くの方に感動と、刺激を与え続ける本コンテストは、写真の素晴らしさを改めて気づかせてくれる場となっています。心惹かれるシーンは人それぞれ。今回は新しく7部門のジャンルを用意していますから、応募がしやすくなりました。審査する者として、私が大切にすることは、写真から響いてくる何かをキャッチすること。絢爛豪華なモチーフでもよいですし、見過ごしてしまいがちな身近な光景でもよく、画面から溢れ出ている何かを探します。それは、撮影者の想いであったり、被写体そのものの強さだったりするのでしょう。幅広く、奥深い写真の世界。いろいろな世界に触れられる、皆さんの写真を待っています。

スポーツ部門

薬師洋行

スポーツ写真というと「チャンピオンスポーツの決定的瞬間」でなければと思われがちですが、もう少しスポーツの定義を広げ「動きのある被写体」と気楽に考えてもいいのではないでしょうか。またアップで撮った迫力あるものでなければとも考えがちですが、そういった固定観念にとらわれる必要もないでしょう。そうすれば望遠レンズがなくても気軽にスポーツの撮影に臨めると思います。スポーツにはドラマがあり、喜怒哀楽があります。ですからアクションの決定的瞬間を狙った作品だけでなく、笑顔あり、涙あり、楽しさや苦しみなどが感じられるような、これまでよく目にしたスポーツシーンから抜け出した「あれ、こんなシーンもあるんだ」といった“目から鱗”の作品を期待しています。過去のキヤノンフォトコンテストではスポーツ部門応募は全体の約6%で、入選確率の高い部門と言えます。あまりスポーツ写真は難しいものと考えず、もっと気楽な気持ちで応募していただきたいと思います。

高須 力

スポーツの魅力は選手が自らの限界に挑戦する姿にあると思います。喜び、葛藤、悲哀、そして、情熱。競技のレベルや人気を問わず、そこにあるのは人生の縮図です。みなさんが撮影に臨むとき、競技が好きというだけでなく、なぜその瞬間を切り取るのか、そこにも着目してみてください。そして、一瞬を残すという明確な意志を持ってシャッターを押して欲しいと思います。お子さんの運動会からプロスポーツまで、一枚でも多くの一瞬に出会えることを楽しみにしています。

乗り物部門

櫻井 寛

写真で一番大切なことは、撮影テクニックではなく、自分が一番好きなもの、ことを、自分の好きなタッチで表現することではないでしょうか?そのためには何よりも自分の目と心による表現が必要だと思います。ちょっとピンぼけでも、露出オーバーやアンダーでも、あなたの、オリジナリティーあふれる新作写真を期待しています。

チャーリィ古庄

節目となる第50回キヤノンフォトコンテストの審査員をさせていただくことになりましたが、昨年は2万点をこえる応募との事、今からとても楽しみです。写真は「時を止めて見せる」ものですが、作者独自の視点、表現力、色彩感覚、アイデア、そして千載一遇のチャンスがものを言います。他の方が撮られた写真を見るのは、撮影する人の楽しみでもあり勉強にもなります。一部には写真で順位を決めるのはどうか?というご意見もありますが、フォトコンテストは順位はありますが気軽に楽しんでいただく場所でもあります。これまでさまざまなフォトコンテストの審査をさせていただきましたが、応募者にお話を伺うと「自分の一押しは選ばれず、まあまあだと思っていた写真が選ばれた事に驚いた」という話をよく聞きます。そのため「特別な一枚」でなくても、「これ良さそうだな」と思ったらひとまず応募してみてください。我々審査員を驚かせる、いや唸らせる作品、ぜひお待ちしております。

生きもの部門

嶋田 忠

最近のデジタルカメラの進化は一段とギアが上がり、新たな段階に入りました。この恩恵に最も浴しているのは、ネイチャーフォトの分野ではないでしょうか。特にEOS 7D Mark IIは、コンパクトな一眼レフながら約10コマ/秒を実現し、画質も一気に向上しました。EOS-1D X Mark IIに至っては約16コマ/秒や4K動画と、生きものの撮影にとっては待ってましたというところです。ここまでカメラが進歩すると、誰にでも決定的瞬間を捉える可能性があります。しかし、野生の生きものは警戒心が強くそう簡単には行きませんが、観察と創意工夫、そして、情熱さえあれば必ずチャンスが巡ってきます。ここぞという時には、躊躇することなく撮りまくる。デジタルの良さはまさにここにあります。撮って撮って撮りまくりましょう。さあ、森へ川へ海へ、カメラを持って出かけましょう。身近な公園や鎮守の杜なども意外な穴場です。撮影時にはマナーを守って、トラブルを起こさないように心がけてください。生きものたちの息づかいが感じられるような作品を期待しています。

福田幸広

生きものの撮影で一番楽しい時は意外性を発見したときだと思っています。被写体となる生きものとじっくり向き合うことで、それまで自分が思っていたのとは違う一面を見せてくれるときがあります。生きものの撮影は「新たな発見を撮る」ということです。それには今までの固定観念にとらわれることなく柔軟な見方をする必要があります。これからの季節は緑の森で生きものたちが恋や子育てに励み命が一番輝いて見える時です。募集期間の8月までは、野山で撮影するのに十分な時間があります。動物園などでも好きな動物を決めてじっくり観察し撮影に臨んでください。撮影時は生きものへの影響を十分配慮していただくのは最低限のルールです。単に生きものを撮影するのではなく、撮影者自身の目で見た生きものの素晴らしさを表現した作品を見せていただきたいと思います。

ポートレート部門

齋藤清貴

フォトコンテストと言うだけで、「とてもとても、私が!」と思われる方も多くいらっしゃることと思います。プロの方であろうがアマチュアの方であろうが、写真を撮る楽しさは同じなんです。そして皆さんの一瞬の煌めきを閉じ込めて、思い切り弾けた表情や心に響く「写心」を見せてください。私も皆さんの写真と向き合えることを楽しみにしています。どんな作品と出会えるか今からワクワクしています。ここ一番のお気に入りの一枚をお待ちしています。

古賀絵里子

写真は撮る人の心を映し出します。また、頭で考えたイメージも写真で表わすことができます。いわば、心や頭の「鏡」とも言える写真は、撮る人が自分自身や世界に対して、どう向き合っているかが表現できる芸術だと思います。被写体に対する先入観をとりはらって、素直に自分が讃えるものを、あなたの感性で切りとってください。人がどう思うかを気にするのではなく、自分がいいと納得できることが大切です。他の誰でもなく、今のあなたにしか撮れない写真を期待しています!

アンダー30部門

公文健太郎

写真を拝見するとき、「この作品はどんな方が撮っているのだろう」「どんなふうに、どんな顔をして撮っているのだろう」とつい想像してしまいます。写真には不思議と人が出るからです。じっくりと時間をかけた作品にも、一瞬の出会いをとらえた作品にも、「撮った!」という作者の喜びが溢れ出ていることがあります。それは考えていた構図が思う通りはまったとき、想定外の面白い出来事が目の前で起こったとき、とさまざまですが、そんな喜びが伝わって来る作品は、やはりいい写真であることが多いわけです。ですから技術的に上手い下手ではなく、その人自身が満足し、楽しんでいることがとても大切なのです。遠出しての撮影だけではなく、ぜひ身近な光景の中におもしろい!と思えるものを見つてください。「この光景、僕は好きだな」というのものにカメラを向けシャッターを押してみてください。応募者の皆様の喜びあふれる作品を楽しみにしています。ご応募お待ちしております。

古賀絵里子

写真は撮る人の心を映し出します。また、頭で考えたイメージも写真で表わすことができます。いわば、心や頭の「鏡」とも言える写真は、撮る人が自分自身や世界に対して、どう向き合っているかが表現できる芸術だと思います。被写体に対する先入観をとりはらって、素直に自分が讃えるものを、あなたの感性で切りとってください。人がどう思うかを気にするのではなく、自分がいいと納得できることが大切です。他の誰でもなく、今のあなたにしか撮れない写真を期待しています!