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動画性能 EOS R1

動画性能の進化

CINEMA EOS SYSTEMとの融合

CINEMA EOS SYSTEMとさまざまな仕様を共通化。ファイルサイズの軽いProxy動画のスロット2への同時記録※1など撮影をサポートする機能のほか、シネマEOS風のクイック設定画面を追加。CINEAMA EOSと共通のカラープリセットとなる カスタムピクチャーも採用しました。CINEMA EOSユーザーにも使いやすく、EOS R1をメイン機としてはもちろんサブ機としても活用できるよう、編集やワークフローにおいて効率化を実現しています。また、6K/60P RAWのカメラ本体記録やフルHD/60P動画を記録しながら、約1780万画素の静止画を同時に記録できる動画撮影中静止画記録機能※2 や、Canon Log 3とCanon Log 2、特徴の異なる2つのLogを搭載するなど、機能も拡充。動画制作においても、EOS R1が持つ高画質・高速撮影を活かした機動力の高いカメラとして活躍します。

  • ※1
    スロット1 記録設定が100fps以上の場合はProxy記録はできません。
  • ※2
    動画撮影中静止画記録:入]設定時、動画はXF-AVC S YCC420 8bit、フルHD、59.94/50.00/29.97/25.00 fps、Long GOPで記録、静止画は5616×3168、アスペクト比(約)16:9、JPEGで記録されます。カード1に動画、カード2に静止画が記録されます。

6K/60P RAW内部記録

6K/60P RAW内部記録対応/4K MP4対応

フルサイズの画角で6K/60P RAWをカメラ内部に記録。4K-D/4K-U/2K-D/フルHDのMP4動画を撮影できます。4K-D Fine/4K-U Fine/2K-D Fine/フルHD Fine選択時は、オーバーサンプリングによる高画質なMP4動画が撮影可能。より低ビットレートでファイルサイズが小さいRAW(軽量)も選択できるため、編集を前提とした記録可能時間の長さや、ファイルの扱いやすさを重視するときに便利です。また裏面照射積層CMOSセンサーとAccelerated Captureシステムにより、ローリングシャッター歪みを大幅に低減。EOS R3と比較して、6K/60P RAW、4K/60P、フルHD/240Pのいずれの場合も半分に抑制。パンニングをするようなシーンでもより歪みが目立たなくなりました。

XF-HEVC S/XF-AVC Sフォーマット 記録方式

従来のDCF準拠MP4ではできないワークフロー対応を可能にする、新ファイルシステムのXF-AVC S/XF-HEVC Sフォーマットを採用。ファイル仕様をCINEMA EOS SYSTEMと共通化することで、デジタル一眼カメラのEOSとCINEMA EOS SYSTEMが混在した撮影などでも共通したワークフローで処理が可能となり、編集作業を効率化します。

4K/120P、フルHD/240Pハイフレームレート動画

4K DCI/UHDで119.88fps、2K DCI/FHDで239.76fpsのハイフレームレート動画が記録できます。スポーツや動物など動きの速い被写体や、一瞬の動きを滑らかに表現。撮影意図に応じた印象的なスローモーション効果が得られます。

  • 「ハイフレームレート:入」時(119.88/100.00fpsおよび239.76/200.00fps)は、音声は記録されず、29.97fps(NTSC)/25.00fps(PAL)のスローモーション映像が記録されます。HDMI出力映像信号は59.94/50.00fpsになります。
  • 「ハイフレームレート:切」時(119.88/100.00fpsおよび239.76/200.00fps)は、音声が記録され、高フレームレートのデータとして記録されます。カメラ再生時およびHDMI出力映像信号は59.94/50.00fpsになります。
  • 1回の撮影上限時間「ハイフレームレート:入」119.88fps/100.00fps設定時:最大約1時間30分、239.76fps/200.00fps設定時:最大約45分、「ハイフレームレート:切」100.00fps以上設定時:最大約2時間、59.94fps以下設定時:最大約6時間。

Canon Log 2/Canon Log 3に対応

ポストプロダクションでのグレーディングを前提とした映像制作のために、Canon Log 3とCanon Log 2、特徴の異なる2つのLogを搭載※1。Canon Log 2のダイナミックレンジは約1600%(最大16+ stops)を実現※2。ワークフローやポストプロダクションでの画作りに合わせた選択が可能です。さらに可視域のほぼ100%をカバーするCinema Gamut対応により、BT.709 よりも広い領域の色空間で記録可能。グレーディングの際の色の飽和が非常に少なく、より鮮やかな色再現ができます。

  • ※1
    Canon Log 3設定時は通常の動画撮影時に比べ、暗い環境下やコントラストの低い被写体を撮影したときに、AFでピントが合いにくくなることがあります。また特定の動画撮影では、絞り数値を小絞り側にした場合にAFが合わないことがあります。そのような場合に絞りを開放側にしたり、Fナンバーの小さい(明るい)レンズに変更してください。
  • ※2
    4K DCI Fine/4K UHD Fine(29.97/25.00fps)撮影、ISO 800設定時。

[Canon Log 2]暗部の階調性を優先

Canon Log 2はフィルムの特性に近く、Canon Log 3と比べ中間から暗部の階調性が高く、さらに広い
領域でリニアな出力を得られるため、輝度を変えたときの色の変化を少なく階調を保ったまま編集が可能。映画製作など、Cineon Logをベースに考えられた制作環境との親和性が高いLogです。

[Canon Log 3]暗部の低ノイズ化を実現

階調を整える程度の簡易なグレーディングでも画作りが可能で、扱いやすいのが特徴です。暗部を締めることによりCanon Log 2と比べてノイズが出にくく、広いダイナミックレンジの確保ができます。

動画撮影中に静止画を同時に記録

フルHD/60P動画を記録しながら、約1780万画素の静止画を同時に記録できる動画撮影中静止画記録を搭載。動画撮影中にシャッターボタンを全押しすると、動画撮影を停止することなく静止画を撮影可能。ワンマンオペレーションかつカメラ1台で動画と静止画撮影を完結できるため、業務効率を向上させます。

  • [動画撮影中静止画記録:入]設定時、動画はXF-AVC S YCC420 8bit、フルHD、59.94/50.00/29.97/25.00 fps、Long GOPで記録、静止画は5616×3168、アスペクト比(約)16:9、JPEGで記録されます。カード1に動画、カード2に静止画が記録されます。

プレ記録設定

動画撮影を開始した際、撮影開始3秒/5秒前から動画を記録することができます。不意に訪れるシーンの記録や、シーンの変化を待つ間の記録を停止しておくという撮影方法も可能。不要な映像が減り、ファイルサイズの節約や編集作業の負担軽減などに貢献します。

  • RAW動画撮影、ハイフレームレート動画撮影、HDMI RAW出力時は、プレ記録は行えません。
  • プレ記録使用時は温度が上昇しやすくなるため、長時間撮影をする場合にはフレームレートを下げるか、フルHDでの撮影をおすすめします。

ファイルサイズの軽いProxy動画をスロット2に同時記録

高画質で大容量のオンライン編集用データと、ファイルサイズの軽いオフライン編集用Proxyデータを同時に記録可能。FTP送信やimage.canon送信、image.canon経由でFrame.ioへの送信を編集チームにする際に、軽量のProxy動画を先行して送信することでリードタイムの削減に貢献。編集作業を効率化します。また、RAWとLookファイルを併用することでProxyのみLookをあてることも可能。オリジナルファイルを変更することなく、Lookのプレビューや調整が可能です。

  • スロット1記録設定が100fps以上の場合はProxy記録はできません。

動画でも多彩なAF性能

カメラまかせにできる高精度AF

ワンオペレーションをサポートする動画AFを搭載。被写体を追うだけでなく、複数人物のうち一人を追ったり、フレームアウトしたりする場合など多くのシーンでカメラまかせの撮影ができます。また、低輝度でのCanon Log 2/Log 3を使用した低輝度の撮影時でも、コントラストが低い被写体かつレンズ絞りを絞っているシーンにおいて、EOS R3よりも低輝度でAFが出来るように改善しています。

※ 4K/120Pで撮影

[被写体検出]

静止画と同様、人物※1・動物※2・乗り物※3を検知して粘り強くトラッキング。フォーカシングをカメラまかせにして撮影できます。

  • ※1
    被写体によっては人物検出できないことがあります。また、人物ではない被写体に対して人物と検出する場合もあります。
  • ※2
    被写体によっては動物検出できないことがあります。また、犬・猫・鳥、馬ではない被写体に対して動物と検出する場合もあります。
  • ※3
    被写体によっては乗り物検出できない場合があります。また、車、バイク、鉄道、飛行機ではない被写体に対して乗り物と検出する場合もあります。

[交錯するシーンでも狙った被写体をAF]

人物の交錯にも対応。複数の人物を撮影するシーンでも主被写体以外にピントが乗り移りにくく、狙った被写体を追い続けることが可能です。

  • 服装や色、形が似ている被写体同士の場合、また、追尾対象が隠れている時間が長い場合は他の被写体にトラッキングが乗り移りやすくなることがあります。

[登場した人物を優先してAF]

あらかじめカメラに人物を登録(最大10名※1登録可能)しておくことにより、AFエリア/フレーム内に複数の人物がいる場合でも、特定の人物を優先して検出が可能です。

  • ※1
    人物はカメラ内に10名登録が可能で、カードへの保存は10ファイルまで可能なため、最大100名登録が可能です。
  • 登録画像や撮影環境によっては、登録人物を検出しづらい場合があります。
  • 顔の明るさ、大きさ、表情、動き、顔の一部が遮られるなどの要因により性能が低下する場合があります。

[検出限定AF]

動画サーボAFに被写体検出AF機能を搭載。[検出限定]設定時は、検出する被写体の設定に応じた主被写体に限定して動画サーボAFが行われます。画面内に被写体が検出されているときは、自動的にフォーカシング&トラッキング。検出されなくなると被写体を見失った位置でピントが固定され、フォーカシングを待機。再度被写体を検出すると動画サーボAFが再開します。不要なピント移動がない自然な映像表現効果が得られます。

フォーカス表現をサポート

シーンに応じてAFやMFを駆使した、こだわりのフォーカス表現をサポート。ドキュメンタリーからシネマ、動物撮影など幅広いケースに応用できる機能を搭載しています。

[フォーカスブリージング補正]

フォーカシングによる画角の変化を、光学設計値に基づいてカメラが補正します。フォーカスを動かした表現の際、フォーカスブリージングを抑えた高品位な映像記録が可能。RAW動画※1でも使用可能です。

  • ※1
    補正にはCinema Raw Development、もしくはDigital Photo Professionalが必要となります。
  • フォーカスブリージング補正機能を使用すると画角が狭くなります。対応レンズについてはこちらをご確認ください。

[動画サーボAF時のAF速度]

動画サーボAFのピント送りの速度を設定することができます。速度は、遅い(-7/-6/-5/-4/-3/-2/-1)、標準(0)、速い(+1/+2)の10段階から選択可能。撮影意図に合わせた細かな設定が行えます。

  • 動画撮影時の低速ピント送りに対応しているレンズ使用時に設定できます 。対応レンズについてはこちらをご確認ください。

[フォーカスガイド]

マニュアルフォーカス時に、被写体までのフォーカスの移動方向と距離の目安をガイド枠で視覚的に表示。合焦、前ピン、後ピンがひと目で把握できるため、スムーズで厳密なピント合わせが行えます。

高感度・高画質

動画常用ISO感度、ISO 32000

動画撮影時の常用ISO感度はISO 100〜32000を実現。暗がりでも高感度な美しい映像が撮影できます。H(ISO 40000/51200/64000/80000/102400相当)、H1(ISO 204800相当)のISO感度拡張が可能です。

  • カスタムピクチャー設定時は、常用ISO感度、拡張ISO感度が異なります。
  • RAW動画撮影時、[高輝度側・階調優先]設定時は、拡張ISO感度は行えません。
  • ハイフレームレート(239.76/200.00/119.88/100.00fps、音声あり/なし)設定時は、拡張ISO感度がH(ISO 102400)までとなります。

動画撮影時、最高シャッタースピード1/8000秒

動画撮影時の最高シャッタースピードは1/8000秒。屋外で大口径レンズを開放で使いたい時などに役立ちます。

ローリングシャッター歪みを大幅に低減

裏面照射積載CMOSセンサーとAccelerated Captureシステムの高速信号読み出しにより、電子シャッター時の幕速が高速化。静止画同様、動画においてもローリングシャッター歪みを抑制した撮影が可能です。

EOSシリーズ初、カスタムピクチャー搭載

ピクチャースタイルに加えて、 CINEMA EOS SYSTEMと共通のカラープリセットであるカスタムピクチャーを搭載。CINEMA EOS SYSTEMの画作りや、サブカメラとして画作りを合わせることができます。また、Canon Log 2/Canon Log 3を設定することができるため、Knee/Black Gamma/Sharpnessなど、自由度の高い詳細な設定による画質調整が可能です。

  • CINEMA EOSシリーズを除く。同時発表のEOS R5 Mark IIにも搭載。 
ガンマ 色空間 カメラでのLUT適用
ピクチャースタイル(PS) 通常(SDR) - ×
HDR PQ BT.2020 ×
【NEW】
カスタムピクチャー(CP)
【NEW】 Canon 709 BT.709
【NEW】 BT.709 Std BT.709
【NEW】 Canon Log 2 Cinema Gamut
Canon Log 3 Cinema Gamut
【NEW】 PQ BT.2020
【NEW】 HLG BT.2020

[ユースケースに合わせて選べる2つの画作り設定]

静止画をベースとしたピクチャースタイル、CINEMA EOS SYSTEMから継承したカスタムピクチャー。
撮って出し撮影からカラーグレーディングをしたい場合など、ユースケースに合わせて2つのカラーサイエンスの使い分けが可能です。

ピクチャースタイル カスタムピクチャー
・デジタル一眼レフEOS 5Dから継承されている静止画と同じ画作り
・プリセット変更でさまざまな画作りが簡単に可能
・コントラストや色などを簡単に調整、Picture Style Editorでより広い調整が可能
・従来のピクチャースタイル同様に、発色の良い肌色再現や記憶色に基づいた色再現
・CINEMA EOS シリーズから継承した設定、CINEMA EOS以外のEOSシリーズにて初搭載
・SDR撮って出し設定として、シネマ・フィルムライクな画作りが出来るCanon 709や放送向けの画作りを提供する709 Std
・カラーグレーディングを前提として広いダイナミックレンジを持つCanon Log 2/Log 3
・HDR環境視聴用にHDR撮って出し前提のPQ/HLG等を搭載
・いずれの設定もCINEMA EOSで培われたカラーサイエンスをそのまま踏襲した、なめらかなスキントーンと自然な色再現
・CINEMA EOS用に作られたLook(3DLUT)機能を使用可能
・3D LUTをカメラ内に登録し、LUTを適用した収録が可能になるLook file機能を使用可能

[使用目的に合わせた最適なガンマ/色空間を選択可能]

ピクチャースタイルに加えて、 CINEMA EOS SYSTEMと共通のカスタムピクチャーを搭載する ことで、編集作業を省いた、 撮って出し撮影でも使用目的に合わせた最適なガンマ/色空間を選択可能。肌のトーンを最重要視しつつフィルムライクな画作りを実現するCanon 709 や、静止画でなじみのある画作りが可能となるピクチャースタイルのBT.709規格に準拠したBT.709 Stdなどの画作りを選択できます。いずれの設定も4:2:0 8bit/4:2:2 10bitの撮影に対応。また、視聴環境が整ってきているHDRについて、HLGとHDR PQ両方の規格に対応することで、HDRで作品を撮りたいユーザーもサポートします。

SDR
  ガンマ ダイナミックレンジ ベースISO感度 特徴
ピクチャースタイル(PS) 通常(SDR) 200%
(D+時 400%)
100
(D+時 200)
従来のEOSと同様の画作り、静止画と同じ画作りで撮影。ピクチャースタイル設定で簡単に調整が可能。
カスタムピクチャー(CP) Canon 709 800% 400 BT.709 Standardよりも広いダイナミックレンジを確保しつつフィルムライクかつコントラストのある、撮って出し向け・作品向けの設定。
BT.709 Std 約300%
(317%)
160 撮って出しを想定した709準拠設定。報道など709規格のガンマがワークフロー上必要な場合に有効。HDMI出力も可能であるため、HDMIからBT.709 Standard記録が必要なケースにも対応。
HDR
  ガンマ ダイナミックレンジ ベースISO感度 特徴
ピクチャースタイル(PS) HDR PQ 200%
(D+時 400%)
100
(D+時 200)
ピクチャースタイルの画作りをベースにHDR PQ規格に則った撮影、静止画と同様の画作り。ピクチャースタイル設定で簡単に調整が可能。1000nit以上のモニターでの閲覧を想定。
カスタムピクチャー(CP) PQ 800% 400 従来のCinema EOSのPQ設定と同様に放送向けの画作りをベースとし、1000nit以上のモニターでの閲覧を想定した設定。
HLG 約300%
(317%)
400 広いダイナミックレンジを確保しつつコントラストのある、撮って出し向け・作品向けの設定。1000nitに満たないモニターでの閲覧も想定したHDR用設定。

ワークフローに応じて撮影フォーマットを自由に設定

EOS R3やEOS R5などよりも、カラーサンプリング/bit深度/コーデックの設定自由度が高くなり、 MP4設定時に撮影目的や編集用途に応じた柔軟な設定が可能。H.264でのCanon Log撮影や、4:2:2 10bit撮影、H.265での4:2:0 10bit撮影など、ファイルサイズを気にする撮影や、高画質にしつつNLEで動作が重いためHEVCを避けたい場合など、ワークフローに応じた設定を可能にします。

Logの階調を確認しやすい「CMT 709」LUT

Log撮影時のモニタリングLUTやグレーディングの出発点としてのBT.709変換LUTとして最適な「CMT 709」。カメラではビューアシストを入れることで自動的に「CMT 709」が適用されます。Canon Logの階調を維持してBT.709のカーブに収めているため、モニタリング時にハイ側の階調の残り具合を確認しやすく、撮影現場の画作りがやりやすくなります。また、ポストプロダクションにおいて、Logの映像にBT.709変換LUTとして適用することで、グレーディングのベースとして最適なトーンを作ります。

操作性

REC状況を視認しやすいタリーランプ

離れた位置からも、REC状況をしっかり視認できるタリーランプを搭載。カメラマンのREC確認や、演者やスタッフがいるカメラ前面からでも動画撮影開始/停止の判別がしやすくなります。録画中はランプを点灯し、リモコン操作時もカメラのステータスを離れた場所から確認することができます。

記録中の赤枠強調表示

動画記録中に、画面の外周に赤枠を表示させます。カメラマンがREC状態をはっきりと視認できるため、撮影ミスの軽減につなげられます。

RFレンズの操作カスタマイズ

対象のRFレンズを、動画撮影に最適化して快適に操作が可能です。

[パワーズーム機能をカメラ側のボタンに割り当て]

RF24-105mm F2.8 L IS USM Zとパワーズームアダプター PZ-E2/E2B装着時、パワーズームの機能をカメラ側の任意のボタンに割り当てることが可能。手持ち撮影などで、レンズ側からの操作が難しい場合などに便利です。EOS Utility/Camera Connect/ワイヤレスリモートコントローラー BR-E1を使い、無線操作でズーム操作することも可能。リグ装着時やクレーン使用時など直接操作が難しい場合にも柔軟に対応します。

[フォーカスリングをコントロールリングとして設定可能]

RF24-105mm F2.8 L IS USM Zのフォーカスリングをコントロールリングとして設定可能。リングに絞り設定やISO設定を割り当てることで、動画記録中でも操作音と振動を抑えて設定変更が可能。ピント合わせをカメラにまかせ、任意の機能を割り当てたコントロールリングで狙い通りの映像制作をアシストします。

ゼブラ表示/フォルスカラー

CINEMA EOS SYSTEMの標準表示機能を搭載。モニターの表示環境の明るさに関わらず、露出データを直感的に、正確に把握することができるため撮影の効率化に貢献します。CINEMA EOSカメラのサブ機として使う場合も、同じ機能で露出合わせができ、マルチカメラ撮影も容易です。

ゼブラ表示

あらかじめ設定した輝度レベルを超えた領域に、ゼブラパターンを表示します。白とびの抑制に有効です。
  • EOS R5 Mark IIで撮影。

フォルスカラー

輝度信号レベルを知るには波形モニターやゼブラ表示が有用ですが、シーンによっては、より細かい露出レベルを知りたい場合があります。フォルスカラーは、輝度信号レベルに応じた6つの色を重畳し、映像の露出状態を可視化できるため、白とび、黒つぶれを防ぐと共に、被写体への露出合わせが容易です。
  • EOS R5 Mark IIで撮影。

フォルスカラー
インデックス (6色)

意味
白クリップ
白クリップの直ぐ下
ピンク 18%グレイより1段高いグレイ
18%グレイ
黒クリップの直ぐ上
黒クリップ
無彩色 上記以外の明るさ

HDMI Type-Aを装備/HDMI RAW出力&外部記録

汎用性が高く、接続時の安定性が高いType-AタイプのHDMI出力端子を装備。また、EOS R1に対応するATOMOS製品とHDMI接続することで、最大6K/60PでのApple ProRes RAW外部記録が可能。Canon Log 2よりも豊富なデータを持つRAW記録ができることで、後工程のワークフローとの親和性を確保でき、制作系の用途で活用しやすくなります。同時に CFexpressカードに2K DCI MP4のProxyデータを同時記録することもでき、効率的なポストプロダクション運用を提供します。

  • 2024年7月現在。NINJA V+/Ninja ULTRA/Shogun ULTRAとの接続にはHDMIケーブルが必要です。

動画手ブレ補正

協調制御ISで手持ち撮影でも手ブレを強力に制御 

ボディー内5軸カメラ内手ブレ補正機構の搭載により、レンズ内手ブレ補正を搭載しないレンズであっても手ブレを抑えて安定した動画撮影が可能。レンズ内手ブレ補正機構を搭載したRFレンズ※1ならば協調制御によって、ブレをより軽減します。さらに動画電子IS※2をオンにすることで、カメラ内・レンズ内・動画電子ISの3つのISで協調制御。歩き撮りのような手持ち撮影でも、より強力に手ブレを抑えた撮影が可能です。

  • ※1
    対応するレンズについてはこちらからご確認ください。
  • ※2
    動画電子IS使用時は、撮影範囲が狭くなります。

ワークフロー

ワークフローの効率化

CINEMA EOS SYSTEMとソフトを共通化し、ワークフローを効率化。カメラ内RAW動画は、キヤノン製デジタルシネマカメラで撮影したRAW形式の映像素材に対応したソフトウエア「Cinema RAW Development」や「Digital Photo Professional」、プラグインで現像対応が可能です。また、MP4動画はビデオフォーマットXF-HEVC, XF-MPEG および XF-AVC に対応した動画データの取込み・再生・管理と、静止画データへの切り出しを行うためのソフトウエア「Canon XF Utility」で再生が可能です。

  • Apple Final Cut Pro Plugin/Avid Media Composer Plugin/Plugin Prores RAW for Final Cut Proにより、RAW動画にてレンズ収差補正を使用することができます。

[新ファイルシステム、XF-AVC S/XF-HEVC S ]

従来のDCF準拠MP4ではできないワークフロー対応を可能にする、プロ仕様に耐える新ファイルシステム、XF-AVC S/XF-HEVC Sを採用。CINEMA EOS SYSTEMと仕様を共通化することで、デジタル一眼カメラのEOSとCINEMA EOSが混在した撮影などでも共通したワークフローで処理が可能となり、編集作業を効率化します。

プロユースに耐えるMP4をDILC EOSとCINEMA EOSとの共通仕様として策定

  • 1
    ロングファイルネーム対応
  • 2
    フォルダ構造を静止画と分離
  • 3
    XMLにNews Metadata記録(News ML-G2規格に対応) 、フレーム毎のメタデータ記録に対応
  • 4
    LPCM/24bit/4CHに対応
  • 5
    CINEMA EOSと共通ビットレートに統一
    • IPB -> Long GOPに名称を統一
    • All-I -> Intraに名称を統一
  • 6
    設定用XMLを他カメラに読み込ませることで動画メタデータ設定をコピーすることが可能

News Metadata(NewsML-G2規格)対応

放送局用ワークフローに対応したメタデータを付与できます。News Metadataは、ニュースのコンテンツ、メタデータ、構造、関係性を統合的に表現することができる、XMLベースの標準フォーマット。NewsML-G2規格に対応したメタデータを動画ファイルに付与することで、報道テレビ局向けのワークフローに対応できます。 News Metadataの編集・書き込みは、撮影前にPCで行うこともContent Transfer Professionalを使用することで撮影後に行うことも可能です。

  • METADATA EXCHANGE FOR NEWS RECOMMENDATION DPP002 Ver1.1.1に準拠。

用途や環境に応じて有線配信/無線配信が選べる【フルHD/30Pのみ】

USBケーブル1本で、ビデオ通話やライブ配信が可能なUVC/UAC(有線配信)に対応。EOS R1をビデオ通話やライブ配信用カメラとして活用できます。PCとカメラはUSBケーブル1本でつながり、変換器は不要。Custom PictureやLook file機能も使用できるため、シネマ寄りの画作りで配信も可能です。また、Camera Connectを用いて屋内でも屋外でもライブ配信ができるRTMP/RTMPS(無線配信)にも対応。ルーターまたはテザリングにより無線接続したカメラの映像を、Camera Connectを用いて屋外でも屋内でも、PCレスで配信場所を選ばない自由度の高いライブ配信が可能です。

  • フルHD/30Pのみの対応です。
  • ライブ配信された動画はカメラ内には保存されません。

より快適な動画撮影のために

温度上昇にともなう撮影時の制限

動画撮影を行っている際に、カメラ内部の温度が高くなった場合は、内部デバイスの損傷防止、発熱したカードに触れた際のやけど防止、発熱した外装に触れ続けた際の低温やけど防止などの観点から、自動的に電源がオフとなる仕様が搭載されています。

コールドスタート※1からシャットダウンまでの動画撮影時間

動画記録画質 連続撮影可能時間(最大・約)
自動電源オフ温度
標準
6K 60p RAW+2K 60P LGOP※2 RAW+MP4 120分以上 120分以上
4K 120p LGOP MP4 15分 15分
4K 60p(Fine)LGOP MP4 109分 109分
4K 60p(標準) LGOP MP4 120分以上 120分以上
4K 30p(標準) LGOP MP4 熱による制限なし 熱による制限なし
フルHD 240p LGOP MP4 46分 46分
  • 環境温度が+23℃より高い場合は、連続撮影可能時間が短くなります。
  • モニター使用時よりも、ファインダー使用時の方が、連続撮影可能時間が短くなります。
  • キヤノン試験基準CFexpressカード使用時。
  • 測定条件:温度:+23℃、モニター使用時、通信なし、USB給電なし。
  • 電池使用時よりも、USB給電時の方が、連続撮影可能時間が短くなります。
  • 撮影開始前にライブビュー状態、動画再生を続けたときは、連続撮影可能時間が短くなる場合があります。
  • 動画記録画質や使用するカード容量により、連続撮影可能時間よりも先にカードフルになることがあります。
  • [撮影:自動電源オフ温度]を[高]に設定すると、カメラ本体、およびカードがより高温になることがあります。低温やけどなどの原因になる可能性があるため、手持ちで撮影することは避けて、三脚などを使用してください。また、カードが高温になることがあるため、カードを取り出す際は、やけどに注意してください。
  • 発熱の大きい特定のカードでのみ、[自動電源オフ温度:高]の効果があります。
  • ※1
    カメラ(外装・内部)の温度が、カメラが置かれた環境(周囲の温度)と同程度の常温(+23℃)で、その状態から始動してください(=電源を入れて使用してください)。
  • ※2
     [記録機能:1 メイン 2 Proxy]設定時。

[温度上昇緩和/温度上昇警告表示]

温度上昇緩和を設定すると、撮影準備状態(動画撮影開始前)において、ライブビュー表示の解像度と映像フレームレートを自動的に変更。カメラ内部の温度上昇を抑制します。また、カメラ内の温度が上昇した際は、アイコンとインジゲーターによる警告表示またはガイダンス表示が行われます。

[自動電源オフ温度]

[自動電源オフ温度:高]設定時は、発熱したカードに触れた際のやけど防止、発熱した外装に触れ続けた際の低温やけど防止のための撮影制限が行われず、内部デバイス温度による撮影制限のみになります。そのため、一部の動画記録サイズで、撮影環境や使用するカードによっては、連続撮影可能時間を延長できることがあります。ただし、手持ち撮影を避けて、三脚などを使用して撮影を行ってください。また、カードが高温になる場合があるため、カードを取り出す際はやけどに注意してください。