通信機能 EOS R1
高速通信
内蔵Wi-Fi
従来の2.4GHz/5GHz帯に加え、新たに6GHz/5GHz帯対応のカメラ内蔵Wi-Fi※1を搭載。カメラだけでFTP転送、EOS Utilityによるリモート操作、リモートデバイスとの接続などが可能です。内蔵Wi-Fiでありながら、IEEE 802.11ax規格相当による高速かつ安定した通信を実現。また、よりセキュリティーの高い通信が可能なWPA3※2に加え、複数のアンテナを搭載することで通信品質を向上させるMIMO※3にも対応。報道や公共機関、大規模なイベントなど、高いセキュリティーが求められる環境に応える通信性能を備えています。
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※1
6GHz/5GHz対応モデルのみ。国・地域によって仕様が異なります。6GHz帯はカメラAPモードでは使用できません。
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※2
Wi-Fi Protected Access 3。WPA3-Personal/WPA3-Enterpriseが選べます。
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※3
multiple-input and multiple-output。
[EOS初※、Wi-Fi6E/Wi-Fi6に対応]
IEEE 802.11ax(6GHz/5GHz/2.4GHz)対応により、スマートフォンやルーターへの転送時の高速通信が可能。新たに6GHzに対応することで、より広い周波数帯を使用できます。現場で撮ったファイルを瞬時に転送可能。報道配信などスピードが重視される現場に応えます。
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CINEMA EOSシリーズを除く。同時発表のEOS R5 Mark IIにも搭載。
[連動撮影がカメラ内蔵Wi-Fiで可能に]
カメラとワイヤレスファイルトランスミッターの組み合わせで可能だった連動撮影が、カメラ内蔵の無線LANで使用可能になりました。レシーバーカメラは最大10台まで接続できます。
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手動設定時は最大9台となります。
[ライブ配信サービス]
Camera Connectを介して、無線LANを利用したライブ配信サービスに対応。カメラでライブ配信サービスのアイコンを選択すると、配信先のURLを取得し、カメラで撮影している動画をストリーミングでライブ配信できます。
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Camera Connectに接続し、対応サービスとの連携設定などを行う必要があります。
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ライブ配信された動画はカメラ内には保存されません。
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USB接続中のライブ配信はできません。BR-E1は使用できません。
Ethernet
有線LANの高速かつ安定した通信環境で、EOS Utility、FTP転送、Camera Control API※が使用できます。準拠規格はIEEE 802.3bz(Ethernet 10BASE-T、100BASE-TX、1000BASE-T、2.5GBASE-T)に対応。IEEE 802.1X認証方式の拡張が可能で、通信時のセキュリティーの選択肢が広がっています。スタジオ内でのFTP転送、リモート撮影などを安定して行える高速通信を実現しました。
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カメラのリモートコントロールを無線LAN/有線LANでPC/スマートフォン・タブレットから行うためのHTTPベースのAPI。カメラのリモート撮影や画像の取得が可能になるほか、カメラのシャッタースピード、絞り値、ISO感度の変更など、各種設定を行うことができます。事前のアクティベーションをすることなく利用できます。
[EOS初、2.5GBase-Tに対応]
有線LAN新高速規格 2.5GBase-TにEOSで初めて対応しました。EOS R3を上回るスピードで有線通信が可能。安定した有線通信で、大量の静止画や動画をすばやく送信できます。また動画撮影中静止画記録※により、すぐにスポーツ会場などから編集部に動画と静止画を送信できるため、速報性の高いニュース配信が行えます。
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[動画撮影中静止画記録:入]設定時、動画はXF-AVC S YCC420 8bit、フルHD、59.94/50.00/29.97/25.00 fps、Long GOPで記録、静止画は5616×3168、アスペクト比(約)16:9、JPEGで記録されます。カード1に動画、カード2に静止画が記録されます。
USB
パソコンとUSB接続することで、EOS Utilityを使用可能。また、iPhone※1やAndoroidへUSB経由でJPEG/MP4の転送ができます。Content Transfer Professionalを使用すれば、5G対応スマートフォン経由で動画・静止画ファイルを高速にサーバー転送も可能。なお、EOS R1はMFi※2認証対応。iPhoneとの親和性を確保しています。
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※1
Lightning コネクタの iPhone への有線転送には通信に対応したケーブルが別途必要となります。
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※2
Made for iPhone
Bluetooth(Bluetooth Low Energy)
静止画や動画をよりすばやく送信でき、ワークフローの高速化に寄与。SFTP/FTPSに対応でセキュリティも安心です。Bluetooth Low Energyによりハンドオーバー(2.4GHzのみに対応)することで、Camera Connectに簡単に接続することができます。また、ワイヤレスリモートコントローラー BR-E1での連続撮影や最大25台までのBluetooth複数登録に対応。Bluetooth登録機器との親和性が向上し、より使いやすく進化しました。
機能設定
FTP通信
撮影した画像をFTPサーバーに転送できます。FTP/FTPSに加え、SFTPサーバーへの転送も可能。より多様なサーバーの仕様やセキュリティールールに対応することができます。なお、EOS R1でより設定がしやすいようUIを採用。通信機能のタブ1では[スマートフォン(タブレット)と接続][EOS Utility]などのように、やりたいことが直感的に選択可能。また、通信機能の設定を行う際に迷わないように、接続待機中の画面にアニメーションが表示されるなど、UIの見直しも行われています。
ネットワークの強化
EOS Utility
パソコンにインストールしたEOS Utilityを使用して、カメラの基本情報の管理、通信設定、リモート撮影、画像の閲覧やパソコンへの保存などが行えます。Wi-FiやUSBでの接続もでき、PCの大きな画面で被写体を確認しながら撮影ができるため、精密なピント合わせが可能。Digital Photo Professionalと連携しているため、撮影後すぐに画像確認や転送、本格的な編集をシームレスに行うことが可能です。
image.canon
キヤノンが提供するクラウドプラットフォーム、image.canonに対応。撮影画像を送信すれば、あらかじめ設定したWebサービスへの自動転送が行われます。また、一時的なストレージとして運用することもでき、画像の保管が柔軟かつ手軽に行えます。
Camera Connect
スマートフォンやタブレットを使用し、カメラ内の画像の閲覧、デバイスへの保存、リモートライブビュー撮影などが可能です。Bluetooth接続時は、デバイス側からWi-Fi接続を確立できるほかWi-Fi接続が必要な機能を開始したタイミングで、Wi-Fiに自動切り替え。リモートコントローラーとしても機能します。
- Camera Connect(無料)は、Google PlayまたはApp Storeからインストールすることができます。
アプリケーション
Content Transfer Professional【有償】
スチルカメラ用の「Mobile File Transfer」とビデオカメラ用の「Content Transfer Mobile」を統合した新しいアプリです。静止画も動画も、5G/LTE対応のスマートフォン経由で場所を選ばず高速に送信できます。また、静止画・動画それぞれ報道業界標準のメタデータを付与することができるため、送信後すぐに編集ワークフローに移すことができます。
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Content Transfer Professionalは、2024年8月下旬公開予定です。
接続設定(SET)登録
機能設定と通信設定をカメラに登録(各最大25個)。必要なものを選択・組み合せるだけで、接続設定(SET)を作成・登録することが可能です(最大20個)。SETの登録後も機能設定、通信設定を選びなおすだけで編集が完了。また、接続設定/機能設定を更新すると関連するすべてのSETに自動的に反映されるため、SETの管理が効率よく行えます。
さまざまな手段で離れた場所にあるカメラをコントロール
内蔵Wi-Fi、USB、Ethernetを使用し、2つの機能を同時に使用することが可能です。FTP転送を行いながら、EOS UtilityでIPTCやキャプションを編集する、転送先を変更するといったフレキシブルな運用を実現。カメラを手の届かない場所に設置したリモート撮影中でも、各種データを即時更新でき、転送した画像の管理が容易になります。
[Ethernetのみ]
[USB+内蔵Wi-Fi]
[USB+Ethernet]
[内蔵Wi-Fiのみ]
その他
有線LANと無線LANの自動切り替え
接続設定(SET)の通信設定に有線LANと無線LANの両方を登録が可能。万一有線LAN使用中に有線LANケーブルが抜かれてしまった場合は、自動的に無線LANに切り替わり通信を継続します。また、無線LAN使用中に有線LANケーブルが挿されたら、自動的に有線LANに切り替わります。
電波強度の強いアクセスポイントに自動的に接続
同じSSIDのアクセスポイント(AP)が複数のある環境下において、あるAPと接続中に移動した場合や、移動先に現在接続しているAPよりも電波強度の強いAPが存在する場合、電波強度の強いAPに自動的に接続。転送を効率よく行うことができます。
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FTP+EOS Utility同時動作時を除く。
IPTC情報(メタデータ)の付加と編集
世界の主要な新聞社や通信社が参画するIPTC※策定の標準規格に基づき、撮影者名や画像のライセンス情報といったメタデータを付加することが可能(静止画のみ)。EOS Utility、Content Transfer Professionalで作成/編集ができます。
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International Press Telecommunications Council:国際新聞電気通信評議会
FTP接続完了時に予約画像を自動転送
FTPに接続していない状態でFTP転送画像を選択した際、FTP接続が完了したら予約した画像を自動的に転送する機能を追加。また、接続エラー状態のときでもSETボタンの画像転送で予約が可能です。FTP接続完了時には、転送開始の確認画面を表示。ワンタッチで予約した画像を転送できます。
音声メモ送信機能
静止画再生時、内蔵マイクで音声を記録できる音声メモ記録機能を搭載。1回につき最長約30秒の音声が記録でき、画像ファイルと一緒にFTP転送できます。Content Transfer Professionalを使用すれば、後から音声メモを付加することも可能です。
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マイクは動画撮影用マイクと共用です。
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複数回音声記録を行った場合、1ファイルに連続記録されます。
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撮影直後の画像表示中は、1回のみ記録可能です。
GPS機能
撮影位置情報(緯度、経度、標高、協定世界時)を画像に付加するGPS機能を搭載。アメリカのGPS衛星、ロシアのGLONASS衛星、日本の準天頂衛星みちびきからの信号に対応。カメラの電源オフ時も一定間隔で測位を続ける[モード1]、電源オフ時は受信しない[モード2]の選択が可能です。
複数のカメラの時刻を合わせる、カメラ間同時刻同期
センダーカメラの時刻※を、最大10台のレシーバーカメラに設定できます(有線LAN/無線LAN接続時)。高精度な時刻合わせにより、イベントなど複数のカメラで撮影した大量の画像の管理、動画のタイムライン編集に有効です。
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時刻同期を行っても、センダーカメラとレシーバーカメラの時刻誤差が最大±0.05秒生じます。
カメラのMACアドレスをQRコードで表示
報道用のネットワークに接続する際に、MACアドレスによる認証が必要な場合があります。その際の効率化のため、MACアドレスのQRコードを表示することができ、登録の際の作業を効率化したり、ミスを防止したりすることができます。QRコードを読み取ったスマートフォンなどから送信できます。
機内モード時有線LAN設定
機内モード設定時に、有線LANに関する設定の変更ができます。これにより、無線電波が出せない状況でも有線LANを使用したり、設定を変更したりすることが可能です。