竹沢 うるま「Kor La」
本展は、写真家、竹沢うるま氏による作品展です。 コルラとは、チベット仏教徒が祈りを捧げるために聖地を時計回りに廻り、巡礼することを指す言葉で、Korは「廻る」、Laは「峠・山」を意味します。
竹沢氏が「祈り」の意味を知るために、中国、ブータン、ネパール、インドなどのチベット文化圏を旅して写し撮った作品を展示します。
展示作品はすべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントします。
会期 | 会場 |
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2016年10月14日~2016年11月21日 | キヤノンギャラリー S |
作品・展示風景
作家メッセージ
「祈り」の意味を知るために、中国、ブータン、ネパール、インドなど、チベット自治区の外側を取り巻くチベット文化圏を旅した。標高5000mの山々、マイナス20度の冬。険しい山を越え、深い谷を渡り、薄い空気に喘ぎながら旅を続け、その先で大地とともに生きる人々の祈りの世界に触れた。土のかおりがする表情、霜焼けで赤く染まった頬、谷に響く風のような歌声。「祈り」は大地に生きる人々の日常のなかに遍在していた。
「祈り」の意味を知るためにコルラした旅の日々。多くの人々に出会い、祈りの姿に触れ、そのたびに心が震えた。その振幅を感じ、写真を撮り、積み重ねていった。今回展示される写真は、その集積である。
本展は、いままさにこの瞬間、人々が過酷な大地で祈りとともに生きているという証であり、同時に、ひとりの写真家が確かにそこに存在していたという自身の存在証明でもある。
心の流れを感じ、写真に収めること。それが自身にとっての「祈り」の意味なのだと知った旅の記録。
作家プロフィール
竹沢 うるま(たけざわ うるま)
1977年生まれ。在学中、沖縄を訪れたことがきっかけで、写真をはじめる。その後、アメリカ一年滞在を経て、独学で写真を学ぶ。卒業後、出版社のスタッフフォトグラファーとして水中撮影を専門とし、2004年より写真家としての活動を本格的に開始。2010年~2012年にかけて1021日103カ国を巡る旅を敢行。帰国後、写真集「Walkabout」と、対なる旅行記「The Songlines」を発表。その他、詩人谷川俊太郎との写真詩集「今」、キューバ写真集「Buena Vista」などの著書がある。日経ナショナルジオグラフィック写真賞 2014グランプリ受賞。
著作権について
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