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横木 安良夫「Glance of Lens レンズの一瞥」

デジタル時代を迎え、誰もが簡単に撮れるようになった今、写真は日常に溢れている。
しかし、日々生まれる膨大な写真は、果たして世界を写し撮っているのだろうか、写真とは何なのか。そうした疑問を出発点とした本展。横木安良夫氏が、さまざまな作品群の中から、テーマやジャンルの異なる作品を40点並べ、それらを俯瞰することで写真の持つ意味や役割について模索する。横木氏の作品を眺め、感じたことこそ、冒頭の問いに対する答えである。

会期 会場
2011年9月30日~2011年11月8日 キヤノンギャラリー S

作品・展示風景

作家メッセージ

僕はさまよいながら街を歩く。
クルマに揺られる。飛行機に乗る。
気がつくと未知の土地に立っている。
突然誰かが耳の奥でささやく。
「シャッターを切れ、眺めてないで早く撮れ!」と。
僕はカメラを構える。頭の中は空っぽだ。
「撮ればいいんだよ、理解できないんだろう、だから撮るんだよ」

僕は指令に従いシャッターを切る。
そんな僕は何も記録してはいない。記録するのはカメラだ。
僕はそれを受け入れ、そして言葉にならない衝動を意識する。
写真とは、現実の情景を利用して潜在意識を告白することだから。

作家プロフィール

横木 安良夫(よこぎ あらお)

1949年、千葉県生まれ。
日本大学芸術学部写真学科卒業。篠山紀信氏のアシスタントを経て1975年独立。広告、雑誌、ファッション、Nude、ドキュメンタリーと多方面で仕事。1998年より文筆も始める。写真展、写真集多数。現在、テレビ朝日「世界の街道をゆく」のスチールとムービーを担当して世界中を飛び回っている。

著作権について

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