このページの本文へ

作画機能 EOS-1D X Mark III

画作り/作画機能

思い通りの画作りを可能にする、ピクチャースタイル。

さまざまな被写体と表現意図に対応する、ピクチャースタイル。豊富なモードを搭載しており、被写体や表現意図に合わせて柔軟な画作りが可能です。また、撮像システムの刷新によりディテールの解像感が向上したことから、[スタンダード]のシャープネスの初期値を従来の[強さ、細かさ、しきい値]=[3、4、4]から[4、2、3]に変更。精細感をいっそう高めています。

  • 搭載ピクチャースタイル:オート、スタンダード、ポートレート、風景、ディテール重視、ニュートラル、忠実設定、モノクロ、ピクチャースタイルファイル
  • 静止画撮影、動画撮影それぞれで使用できます。

さらに自然な描写へと進化した、オートライティングオプティマイザ。

被写体に重きを置きながら、高輝度部と低輝度部の明るさとコントラストを領域ごとに整え、見た目に近い画像に仕上げます。効果は[しない][弱め][標準][強め]から選択可能。さらにEOS-1D X Mark IIIでは、これまで白とびしていた高輝度部の階調を補正する、より高度な制御を新たに採り入れています。

  • 静止画撮影、動画撮影それぞれで使用できます。

より高い効果の[強]設定に対応。高輝度側・階調優先。

グレーからハイライトまでの階調をより滑らかに描写する高輝度側・階調優先に、[する]に加え、[強]を新たに搭載。HDR PQ設定と併用することで、白とびを緩和したHDR画像を得ることができます。

  • ISO感度の設定範囲がISO200~になります。また、拡張ISO感度は設定できません。
  • [強]に設定しても、撮影シーンによっては、思い通りの効果が得られないことがあります。
  • 静止画撮影、動画撮影それぞれで使用できます。

メリハリ感をコントロールできる、明瞭度。

[明瞭度]は画像エッジ部のコントラストを調整できる新しい画像調整機能です。たとえば遠景をくっきりさせたいときや、人物をソフトに表現したいときなどに有効。画像全体のコントラストを調整するピクチャースタイルの[コントラスト]と異なり、白とびや黒つぶれが気になるシーンでも、メリハリ感をコントロールできます。

  • 設定内容はライブビュー映像には反映されません。
-4
作例:ISO 100
0
作例:ISO 51200
+4
作例:ISO 51200

C-RAWでの多重露出撮影も可能。

複数の画像を重ね合わせる多重露出撮影が可能です。一度に設定できる多重枚数は2~9枚。多重露出1枚目として撮影済みのRAWに加え、新たにC-RAW画像も選択できます。

  • JPEG/HEIF画像は選択できません。[高輝度側・階調優先]を[する][強]に設定して撮影した画像、トリミング情報が付加された画像は、1枚目に指定できません。他のカメラで撮影した画像は選択できません。

[多重露出モード]

表現意図に応じ、機能・操作優先/連続撮影優先を選択できます。

機能・操作優先

シャッターを切るごとに、また再生操作によっても重ね合わせの結果を液晶モニターで確認できます。撮影中にファインダー撮影とライブビュー撮影を切り換えることが可能。ライブビュー撮影では、これまでの多重露出結果を透過表示しつつ次の1枚を撮影でき、構図合わせが容易です。また、意図しない結果になった場合、画像合成を1枚前の状態に戻して撮影し直せます。

連続撮影優先

速い動きを高速連続撮影し、その軌跡を1枚の画像で表現できます。スポーツや動物などの撮影に効果的です。

  • 撮影途中に「メニュー画面の表示」「撮影直後の画像確認」「画像再生」「撮影のやり直し」はできません。
  • 撮影画像は多重露出画像のみ保存されます(多重露出画像を生成するために撮影した画像の保存はできません)。

[多重露出制御]

重ね合わせる画像の露出を、加算/加算平均/比較(明)/比較(暗)から選べます。

加算

フィルムカメラと同様に、設定した露光量をそのまま加算。画像ごとに露出を変えると、その明るさの変化を多重画像に反映できます。

加算平均

多重露出の回数に応じてカメラが自動でマイナス補正。最終的に標準露出になるよう自動調整するため、AEでも手軽に多重露出が可能です。

  • 露出を変えて撮影しても、各画像の明るさは平均化されます。

比較(明)

画像を比較し、より明るい部分を優先して合成します。背景と被写体の明暗差を利用し、切り抜き合成のような効果を得ることも可能です。

比較(暗)

画像を比較し、より暗い部分を優先して合成します。黒い被写体やシルエットに明るい画像が重ならず、引き締まったシャドウが得られます。

カメラ内RAW現像

C-RAWもカメラ内で柔軟に現像処理。

RAWはもちろん、C-RAWもカメラで現像し、JPEG画像やHEIF画像※1を生成することができます。また、複数枚の一括処理や、撮影時と現像後の比較再生を可能とし、大量の画像も効率のよい処理を実現しました。設定可能項目もさらに充実。新機能である[明瞭度]設定※2や、撮影時は選択できないデジタルレンズオプティマイザ[強め]設定に対応しています。

  • ※1
    多重露出、拡張ISO感度(L、H)、電子シャッターで撮影したRAW/C-RAWはHEIFに現像できません。
  • ※2
    HEIFに現像時は設定できません。

トリミング/リサイズ

アスペクト比設定に対応した、カメラ内トリミング。

写真:カメラ内トリミング

JPEG 画像をカメラ内でトリミングし、新規保存できます。新たに傾き補正(±10°/0.1°単位)とアスペクト比設定に対応([3:2][16:9][4:3][1:1][2:3][9:16][3:4])。また、従来と同様にトリミング範囲のサイズを41段階(対角比約13~95%の範囲)で微調整できるほか、トリミング枠の縦/横切り換えや移動が可能。カメラ内RAW現像と合わせ、PCがない環境でも作品の完成度を追求できます。

  • HEIF、RAWで撮影した画像や、4K動画からフレーム切り出しした画像は、トリミングできません。
  • トリミング保存した画像を再度トリミングしたり、リサイズすることはできません。

画像転送の効率を高める、カメラ内リサイズ。

写真:カメラ内リサイズ

撮影したJPEG画像をカメラ内で縮小リサイズできます。リサイズした画像は、新規画像として保存。大量の画像をワイヤレスファイルトランスミッターで転送、速報に使用するようなワークフローで有効です。

  • HEIF、RAWで撮影した画像や、4K動画からフレーム切り出しした画像は、リサイズできません。
  • 画像サイズ[S]で撮影した画像は、リサイズできません。
  • 4K動画からフレーム切り出しした画像は、リサイズできません。