APS-C(えーぴーえすしー)
「APS-C(エー・ピー・エス・シー)」とは、Advanced Photo System type Cの頭文字からとった略号。デジタルカメラのセンサーサイズを表します。
もともとは「アドバンスト・フォト・システム」という名称の写真システム規格で、画面比率3:2の比率を持つ画面サイズ(約23.4×16.7mm)に対して使われた名称です。後になって登場したデジタルカメラのセンサーサイズが、この大きさに近かった(厳密には異なる)ため、APS-Cと呼ぶようになりました。
デジタルカメラにおけるAPS-Cサイズは、厳密なサイズを表すわけではなく、フィルムのAPS-Cサイズに近いセンサーサイズという意味で使われています。このためメーカーや機種により、センサーサイズには違いがあります。
センサーサイズが異なると、レンズからの光を受け止める範囲も異なるため、同じレンズを付けた場合、フルサイズよりもサイズが小さいAPS-Cサイズのカメラのほうが、フルサイズよりも写る範囲が狭くなります(図)。結果的に、やや望遠のレンズで撮ったような写りになります。
キヤノンの場合、その望遠効果は、約1.6倍。同じ焦点距離のレンズでもAPC-Cサイズのカメラでは1.6倍の望遠になるのです。
たとえば「100mm」の焦点距離で撮影するとき、フルサイズのカメラでは100mmの画角での撮影となりますが、APS-Cサイズのカメラでは、100mm×約1.6倍=約160mm相当の画角となります。
写真やカメラの専門的な用語を簡単にわかりやすく解説
写真やカメラの用語にはちょっと難しい言葉も数多くあります。 この写真用語集では、よく耳にする写真の撮影方法やカメラに関する専門用語をあつめて、 初心者の方でもわかりやすく作例やイラスト入りで解説しました。