野村 恵子 写真展「龍宮」
本展では、写真家 野村恵子氏が近年沖縄で撮影した作品を中心に、約100点を展示します。
野村氏は2020年、それまで活動の拠点としていた東京を離れ、自身のルーツである沖縄に移り住みました。自然と寄り添う暮らしの中で、古来より島に息づく海の神・龍神の伝承や、海の彼方にあり死者が還る理想郷とされる「ニライカナイ」への憧憬を手がかりに、生命の循環と祈りを見つめ続けてきました。
本展で展示する作品群は、野村氏の表現の根底にある「生と死」というテーマを、沖縄の光と海の青を通して掬い上げた〈龍宮〉の物語です。2020年以降の新作を中心に、1990年代後半から現在に至るまでの作品によって構成されています。
展示作品は、すべてキヤノンのプリンターimagePROGRAF PROシリーズでプリントし展示します。
| 会期 | 会場 |
|---|---|
| 2026年3月26日(木)~5月11日(月) | キヤノンギャラリー S |
作品・展示風景
紹介動画・対談動画
作家メッセージ
龍宮 Ryugu―それは闇ではなく、光に澄む青の彼方。
沖縄の海の果てに、わたしはあなたをおもう。
波は今日も、光とともに満ちては還ってゆく。
野村恵子
野村恵子の作品には、常に「生と死」というテーマがその根底にある。それは二項対立ではなく、互いに分かちがたく結びついたものとして捉えられてきた。
2020年、東京を離れ、自身のルーツである沖縄へ移り住んだ野村は、自然と寄り添う暮らしの中で、死者が還る場所であり神々の住まう理想郷ともされる「ニライカナイ」の観念と自身の死生観を交錯させながら、その表現の輪郭をいっそう明確にしていった。
沖縄に伝わる海の神・龍神の伝承を手がかりに、野村は「青」の光の中に、生と死、祈り、そして島に刻まれた時間の層を掬い上げようとしている。
生命をめぐるその大いなる循環は、やがて私たちの内部へと静かに息づいていく。
柿島貴志(本展キュレーター)
作家プロフィール
野村 恵子(のむら けいこ)
写真家。兵庫県神戸市生まれ。同志社女子大学英文科中退、現・大阪ビジュアルアカデミー卒業。卒業後に渡米し、ロサンゼルス/サンタフェで写真を学ぶ。コニカ「新しい写真家登場」グランプリを受賞。1999年、沖縄を主題とした写真集『DEEP SOUTH』(リトルモア)を刊行し、渋谷パルコギャラリーで同名個展を開催。同年、日本写真協会新人賞、2000年に東川賞新人作家賞受賞。2019年、写真集『0tari—Pristine Peaks 山霊の庭』で林忠彦写真賞。国内外で個展多数。2020年より沖縄を拠点に活動。2023年から非営利の写真教育団体「New Photographers Okinawa」およびインデペンデントプレス「Thomas Press」代表。
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