白鳥 真太郎「白鳥真太郎 広告写真館」
本展は、広告写真家 白鳥 真太郎氏の写真展です。
「広告写真はエンターテインメント」を信条とし、約45年間活動している白鳥氏の代表作から、広告のコピーやデザインを省いたオリジナル写真を中心に約160点を展示します。
作品はすべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントし、展示します。
会期 | 会場 |
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2019年11月1日~2019年12月16日 | キヤノンギャラリー S |
作品・展示風景
作家メッセージ
私の実家は長野県松本市の写真館だが、父は私に写真館を継ぐ事を無理強いしなかった。写真館は継がなかったが、同じカメラを携える広告カメラマンという職業を選んだのは、実家の隣の化粧品店に飾られたポスターに憧れ、周辺に7館の映画館があり、多感な時代に魅力的な映像の世界に浸っていたからだろう。
私は自分の価値観や美意識、感情といったものを表現できる写真という手段が大好きである。個人的な写真展を何度か開かせて頂いた。しかし、広告写真は全く別のベクトルで参加している。アートディレクターやデザイナー、コピーライター、美術、スタイリスト、ヘアメイクといったスタッフとのコラボレーションで自分の経験値を超えた考え方が現場でどんどん出て来て、最初の想像を遥かに上回った成果が生まれ、私はそれを嬉しく感じながらカメラを用いて具現化する事に集中する。そういった文化祭のノリで参加する事が楽しいのだ。
気がつくと、広告写真一筋に約45年の歳月が流れ、振り返れば実にさまざまな広告に関わって来た事に自分でも驚いた。そこにはその時々に人々が求めていたもの、憧れていたものなどが如実に表現され、広告は時代を投影する映し鏡となっている。広告はアートやエンターテインメントの形態をまとった歴史の記録ではないだろうか。単なる個展とはまた違い、上記のスタッフの力が集結したこの一連の広告写真の展覧会が開催される喜びを、一緒に制作に携わった方々とともに分かち合いたいと思う。
少々誇大な言い方かもしれないが、1970年代後半から現代までの日本の歩みを感じていただくとともに、広告クリエイターには今後の広告制作において何かしらのヒントとなれば幸いである。
作家プロフィール
白鳥 真太郎(しらとり しんたろう)
千葉大学工学部写真工学科卒業、株式会社資生堂宣伝部写真部、株式会社博報堂写真部(現・株式会社博報堂プロダクツ)を経て、1989年に独立し白鳥写真事務所を設立。2008年より公益社団法人日本広告写真家協会(APA)会長。2018年 藍綬褒章受章。
主な受賞歴
ADC制作者賞、APA賞、毎日広告デザイン賞最高賞、日経広告賞グランプリ、読売広告大賞金賞、朝日広告賞、APAアワード経済産業大臣賞、ACC全日本CMフェスティバル金賞他受賞歴多数。
主な写真展
1993年 白鳥写真館(六本木AXISギャラリー)
1994年 SHINTARO SHIRATORI PHOTOGRAPHIC EXHIBITION(ロンドンSmith’s Gallery)
1999年 貌 KAO 白鳥写真館(富士フォトサロン東京)
2009年 Trapped Women(イタリアWave Photogallery)
2015年 貌(JCIIフォトサロン)
2016年 貌・KAOⅡ 白鳥写真館 「これから…」(銀座 和光ホール)
主な写真集
1993年 白鳥写真館(京都書院)
1999年 貌 KAO 白鳥写真館(グラフィック社)
2016年 貌・KAOⅡ 白鳥写真館 「これから…」(日本経済新聞出版社)
2019年 白鳥真太郎 広告写真館(玄光社)
著作権について
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