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椎名 誠「五つの旅の物語 - プラス1」

小説家、写真家として世界中を舞台に活動する椎名誠氏。
本展は、1987年より椎名氏が世界各地を旅して撮りためた自然風景や、そこに生きる人々の写真を地域別に「五つの旅の物語」としてまとめ、さらに「プラス1」として本展のために撮影された国内・東北地方各所の作品を加えた約140点を展示。それぞれの物語を構成する写真には、椎名氏自身の体験談などのキャプションが付き、それを読み進めることで椎名氏の旅が追体験できる。

会期 会場
2010年2月17日~2010年3月29日 キヤノンギャラリー S

作品・展示風景

作家メッセージ

いつか出したい写真集があった。
一枚の写真にはかならず物語がある。二枚になればもうすこし物語がすすむ。
もっとその先に、思いがけない話があるかもしれない。
その思いに添って2008年に「ONCE UPON A TIME」という大判の写真集をだすことができた。
やがて、その一枚ごとの写真の物語をもっとひろげていく夢をもった。
これが今回の写真展の大きなテーマになった。
五つの旅―というふうにまとめたが、
一枚の写真をめぐる物語は旅だけではなく、わたしの周辺にもっとたくさんある。

だから、いつか、さらにまた別の世界の写真物語をつくりたい、と思っている。
それはきっと「むかしむかしあるところに・・」という題名になりそうだ。
今回の写真展はそんなあたらしいぼくがもっとも熱中するライフワークのスタート点と考えている。

作家プロフィール

椎名 誠(しいな まこと)

1944年 東京世田谷生まれ。
以降 最初に写真を撮ったのは小学生6年のとき。線路工夫と父親を撮った。ただし父親は後ろ姿だけ。福島県奥会津にある「椎名誠写真館-常設展示場」の図録誌「こんな写真を撮ってきた」に所収。
小説家を本業とするので、写真と文章の組合わさった「写真物語」というような形式のものに固執し、1991年から始まった『アサヒカメラ』の3ページ連載は写真と文章が一体となったスタイルで2009年11月号には連載200回を越え同誌で最長の連載となった。写真展、写真を中心とした単行本など多数。
2010年の写真にからむ本の最新刊は『いいかげんな青い空』(朝日新聞出版)、『世界どこでもずんがずんが旅』(角川書店)、『五つの旅の物語』(講談社)、『波照間の怪しい夜』(雷鳥社)、『北の旅―今夜は何処へ』(PHP研究所)、『海を見にいく』(新潮文庫)

著作権について

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