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横山 宏「北の大地 総集編 陽炎のかなたに」

子供のころから、いつかは北の大地に立ってみたいという憧れを抱いていた横山宏氏。
本展では、同氏が15年にわたって北海道、道東への撮影行の総集編としてまとめた作品約90点を展示。氷海に昇る変形太陽や朝霧に変幻する摩周湖、優美に舞うタンチョウヅルなど、道東の自然の魅力を生き生きと伝える作品の数々。それは、横山氏が少年のころから憧れ続けていた夢を実現した証でもある。

会期

会場

2005年2月15日~2005年3月19日 キヤノンギャラリー S

作品・展示風景

作家メッセージ

氷海に昇る変形太陽、朝霧に変幻する摩周湖、優美に舞うタンチョウヅル、瀑布に歯を喰いしばって挑むふるさと回帰のサクラマス、北の大地の自然と生きものたちが織りなすドラマチックな四季折々の光景、神秘と幻想に満ちた道東の自然はきわめて魅力に富み、私の心を捉えて離しません。
「ネイチャーファンタジー」「陽はまた昇る」に次ぐ3年ぶりの北の大地展はいよいよ総集編となりました。
この3年間に撮影した新作が全体の80%、I、IIで発表した中から20%ほどを加え構成しました。また、新作の中には昨秋発売されたEOS 20Dによる作品も含まれています。

少年の頃、北の大地に憧れいつかは行って見たいと夢にまで見、想いを馳せた光景の実像は、私の想像をはるかに越えたすばらしいものでした。撮影を通して北の大地に描いた15年間の軌跡、それははるかかなたにゆらめく陽炎にも似た夢か幻のような日々でした。写真家として成すべきことより、このまま大地に寝そべって、いつまでも流れる雲を眺めていたい。少年の魂のままでいたい。北の大地はそんな夢を育む所でした。作品を通して私のそんな思いが少しでも皆さまに伝われば幸いです。

作家プロフィール

横山 宏(よこやま ひろし)

1939年神奈川県横浜市生まれ。1963年東京綜合写真専門学校卒業。同校教務課助手を経て1965年にフリーランスとなる。山岳写真、スキー写真からネイチャーフォトの世界に入り、この15年間は北海道、道東の自然をライフワークとして撮り続けている。
主な写真集、著書に「立山」(時事通信社)、「スキーのこころ」「自然のこころ」二部作、「横山宏のネイチャーフォト講座」(山と渓谷社)など。

著作権について

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