【最近ピントが甘い…!?】フランジバックをチェックしよう
公開日:2019年9月11日
「最近、どのレンズを使ってもピントが甘いような……?」。それってもしかしたらカメラのピント精度にズレが発生しているのかも。カメラってずっと使っているとピント精度に狂いが生じて、メンテが必要な場合があるのです。そのピント精度をキープするために知っておきたいキーワードが「フランジバック」。初めて聞く方が多いかもしれませんね。解説していきましょう。
フランジバックとは?どんなトラブルが?
「フランジバック」とは、カメラボディのレンズ取り付け部(マウント)からイメージセンサー(撮像素子)面までの距離のことです。レンズは、このイメージセンサー面までの距離でピッタリ焦点を結ぶように設計されています。
フランジバックに誤差があると、撮影した写真のピント位置がズレてしまうことがあります。
たとえば、下の写真では、Canonの「C」の文字にピントを合わせて撮影しましたが、画像を拡大してみるとCanonの「o」の部分にピントが……。つまりピントが後ろにズレてしまっています。これでバチッとピントを合わせたつもりでも、いつもピンぼけ写真になってしまいますね。
ピント精度のズレは、レンズや撮影環境などさまざまな要因がありますが、フランジバックは重要な要素。デジタルカメラの高画素化により、フランジバックの精度が撮影結果に出やすくなっているともいえます。
フランジバックの精度ズレの原因って?
では、フランジバックの精度ズレは、なぜ起きるのでしょうか?
-
×カメラを落としたショックでマウントが歪んでしまった
-
×長年使用した影響でマウント部が摩耗した
-
×移動などによる振動によって精度にズレが生じた
……などがフランジバックの精度ズレの原因となります。安心してカメラを使い続けるには、定期的なメンテナンスが必要です。
セルフメンテナンス方法「AFマイクロアジャストメント」とは?
ピント精度の誤差は、セルフメンテナンスで改善することも可能です。EOSの機能「AFマイクロアジャストメント」※ をご存じですか?
AFマイクロアジャストメントとは、ファインダー撮影でAF(オートフォーカス)をしたときのピント位置を微調整することができる機能です。ちょっと手前、ちょっと奥など自分の好みに合わせたピント位置を追求することができます。
-
※
EOS(一眼レフカメラ)のフルサイズ機や、APS-Cサイズ機の多くに搭載
もし、ピント精度をきちんと確認したければ……キヤノンの技術スタッフによるメンテナンスサービス〈あんしんメンテ〉がおすすめ!
「最近ピントが……」と気になったら、キヤノンのメンテナンスサービス「あんしんメンテ プレミアム」のご利用をおすすめします。「あんしんメンテ プレミアム」では、キヤノンの技術者による基本的な清掃、メンテナンスのほか、専用機器によるフランジバック精度を含むカメラのピント精度の点検まで行います。
また、ピント精度のズレについては、レンズ側のトラブルの可能性もあります。気になるカメラとレンズのセットでメンテナンスに出すことをおすすめしています。