Vlog入門|EOS R50 Vで旅の思い出を残す撮影レシピ
公開日:2025年10月31日
 
                 
                旅先の空気感や感動を、動画で“そのまま”残せるのがVlogの魅力。この記事では、デジタルクリエイター・大石結花さんが、EOS R50 Vを使ってスペイン・マドリードで撮影した旅Vlogを例に、Vlog初心者でも真似しやすい撮影設定と構成のコツを紹介します。シンプルな設定で軽いEOS R50 Vなら、カメラに詳しくなくても印象的なVlogを残せます。ぜひ参考にしてください。
PROFILE
大石結花
NY在住。東京とシリコンバレーでテック企業に勤務した後、独立。ソフトウェアとハードウェア両方に深い関心を持ち、AIやVRなど新しい技術にも積極的に挑戦するデジタルクリエイター。
YouTubeでは、ガジェットレビューやチュートリアル、Vlogを通じて、テクノロジーを活用したクリエイティブで充実したライフスタイルを提案する。                     
1.旅の思い出をEOS R50 VでVlogに
私は、YouTubeなどで誰かのVlogを見るのも、自分がアップするのもとても好きです。見ているだけでも一緒に時間を過ごしているような感覚になるのが楽しいですよね。YouTubeを始めて9年くらい経ちましたが、たまに昔の自分のVlogを見返すこともあります。SNSにアップしなかったとしても、将来お金に代えられない貴重な財産となるので、動画作品として旅の思い出を残しておくことは誰にでもおすすめです。EOS R50 Vは、軽量&コンパクトで旅に持ち運びしやすく、高画質4Kで思い出を美しく残すこともでき、設定もシンプルなのでVlog初心者でも簡単に印象的な動画を撮れるのが魅力です。
2.Vlog撮影の基本設定

C1モードで自分好みの設定を登録
私は、基本的にはマニュアルで撮影しています。マニュアルにすると、シャッタースピード、F値、ISOをそれぞれ自由に設定することができるので、詳細なコントロールをしたい方におすすめです。ただし、旅Vlogはとにかく機動力が命。パッと撮ってパッとカメラを仕舞いたいので、何も考えずに自分好みの設定で撮れるよう、モードダイヤルのC1にカスタム設定を登録して、瞬時に自分好みの設定を呼び出せるようにしておきました。動画記録サイズは23.98fps、4:2:2 10bit、ピクチャースタイルはオートからちょっとだけシャープネス、コントラスト、色の濃さ、色あいをカスタムしたものを設定しています。
撮影レシピ
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                            モードダイヤルを「C1」に合わせる
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                            MENUの「動画記録サイズ」から、「4K」「23.98P」を選択し設定
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                            MENUの「動画記録形式」から、「XF-HEVC S YCC422 10bit」を設定
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                            COLORボタンから「ピクチャースタイル」を選択し「オート」を選択
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                            「シャープネス」「コントラスト」「色の濃さ」「色あい」を自分好みに調整
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                            MENUの「カスタム撮影モード(C1ーC3)」から「登録」→「カスタム撮影モード:C1」を選択し、カスタム内容を登録

A+モードで初心者も簡単撮影
マニュアル撮影のための設定が難しい場合は、モードダイヤルを「A+(シーンインテリジェントオートモード)」にするのがおすすめです。カメラが撮影シーンを自動で判断して、最適な明るさ、色あい、ピントを自動調整してくれるので、Vlog初心者でも構図やアングルに集中できます。
3.ズーム撮影で料理を美味しく・印象的に
料理やテーブルのディテールは、キットレンズ「RF-S14-30mm F4-6.3 IS STM PZ」の30mm側にズームして撮影すると、シズル感が増し美味しそうに見えます。ズームレバーで引きから寄りのズームも滑らかに表現可能。ズームのスピードも自分好みに調整できるので、シーンに合わせて変えてみると表現の幅が広がります。同じシーンでも、俯瞰(上から見下ろすアングル)、寄り(被写体にグッと近づいたアップ)、引き(全体が見えるような引いた画角)の色々なパターンを組み合わせると、Vlogに抑揚が生まれ、視点が変わることで、飽きさせない展開になります。
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撮影レシピ
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                            MENUから「レンズ操作 光学ズーム速度」を選択
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                            「動画記録中」から「速い/遅い」を選択または、「スピードレベル」を設定
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                            引きから寄りにズームレバーを操作しながら撮影
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                            アングルを変えて撮影
4.バリエーションを意識したB-roll撮影
旅Vlogでは、視聴者が一緒に旅している感覚を持てる構成が重要です。A-rollと呼ばれるストーリーの核となる映像素材と、B-rollと呼ばれる補足的な映像素材を織り交ぜると、よりVlogの質が上がります。時々自分が映って感想や解説のシーンを撮影して織り交ぜると、視聴者への情報量も増えるし、自分ならではの視点を残せると思います。
撮影レシピ
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                            A-rollとしてナイフを入れるシーンなどを動きのあるシーンを撮影
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                            B-rollとして自分が映って味の感想や解説などを撮影
5.スローモーションでドラマチックに
街を歩くシーンなどをスローモーションで見せると、一気にドラマチックになります。EOS R50 Vの「スロー&ファストモーションモード」なら、ボタン操作だけで簡単に切り替えられて、後から編集する必要もないので、初心者でも安心です。「スロー&ファストモーションモード」に自分好みのスロー設定をしておけば、モードダイヤルを切り替えてすぐ撮影が開始できます。私は60fpsをすぐに呼び出せるようにしています。
EOS R50 Vなら、フレームレートの選び方がわからなくても、画面右上の表示で「⚪︎倍Slow」「⚪︎倍Fast」が確認できるので、具体的な完成イメージを浮かべながら簡単に選択ができます。スロー&ファストの注意点は、むやみに使いすぎないこと。スパイスのようにたまに使うとより魅力的だと思います。                    
撮影レシピ
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                            モードダイヤルを「S&F」に合わせる
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                            MENUから「動画記録サイズ」を選択
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                            スローモーションにしたいときは「60S&F(2倍Slow)」や「120S&F(4倍Slow)」を選ぶ
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                            スローのかかり具合を見ながら撮影
6.ダイジェスト動画も作ってみよう
横位置動画のダイジェストとしても、縦位置ショート動画としても活用できるダイジェスト動画。3分割、画面いっぱい、横動画の縦位置切り出しを織り交ぜて作ると、短くても情報量の多い動画を作ることができます。一つ一つのカットは短くていいので、様々なシーンを縦横両方で撮っておくとダイジェストが作りやすくなります。
TIPS!USB-C・アプリで直接データを転送!
EOS R50 Vは、USB-C対応のスマホならケーブルで繋ぐだけ、それ以外のスマホなら公式アプリ「Camera Connect」を使えば無線で転送できるので、SDカードリーダーなどがなくても、簡単に撮影データをスマホに転送できます!撮れ高の多い旅先で、すぐにデータを取り込めるのは嬉しいですね。
7.EOS R50 VでVlogを撮ることの魅力

動画制作は、正解が一つではなく、自分だけのスタイルを見つけていく過程そのものが楽しみの一つです。まずは数秒ずつの動画で、いろんなアングルや表現にチャレンジしてみるのがおすすめです。もっと自由に、もっと自分らしく、を心がけて切り取ってみてください。EOS R50 Vは、軽くてコンパクトなボディーに、本格的な映像表現を叶える機能をぎゅっと詰め込んだ一台なので、初めてVlogを撮る人も、レンズ交換・Log撮影・カラグレなど、ちょっと踏み込んだ表現をしたい人にもぴったり。それぞれがVlog撮影に求めることを叶えてくれます。旅の思い出を映像で残すという体験を、ぜひ気軽に楽しんでください。
 
                                                
                                            