齋藤 康一「写真家たちの肖像 - 先輩・後輩・仲間たち」キヤノンギャラリー S 10周年記念展 第2部
「キヤノンギャラリー S 10周年記念展」の第2部、齋藤康一氏の写真展。
本展では、1992年から6年間にわたって撮りためた写真家たちの肖像写真に、新たに撮り下ろした新作を加えた合計144人の肖像写真を展示。一人一人の撮影に時間をかけ、その人のよさを十二分に引き出そうとする齋藤氏。その肖像写真には、写された人の「素」の部分が如実に表れる。本展で展示した作品にも、氏によって引き出された写真家たちの飾らない姿が写し出されている。
会期 | 会場 |
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2013年11月21日~2013年12月24日 | キヤノンギャラリー S |
作品・展示風景
作家メッセージ
作家や画家や彫刻家、経済人、芸能人、政治家など、これまでに数多くの肖像写真を撮影してきました。今回、写真展を開催するにあたって振り返ってみると、その中で最も多く撮影してきたのは、自分と同じ職業である、写真家たちの肖像です。
1992年から6年にわたって撮りためた『先輩・後輩・仲間たち』。そして、14年のブランクを経て再び撮り始めた、現在の写真家たち。前回と違っているのは、新たに撮った写真は、ほとんどが後輩になってしまっている点です。もちろん、その人がどんな作品を発表しているか知っていますが、初めて会うような後輩もいました。
けれど、撮影しているたった数時間でも、そんな方々と話ができるのが新鮮で、楽しい時を過ごさせてもらいました。
1990年代から現在にかけて撮りためてきた、144点の写真家たちの肖像。親交のあった方だけではありませんが、誰もが皆、私の好きな人たちです。同じ時代に、ともに写真を撮り続けている仲間の肖像。それは、今という時代を生きる写真家たちの肖像として、後の世代にも残せる貴重な記録になったらよいなと思っています。
作家プロフィール
齋藤 康一(さいとう こういち)
- 1935年
- 東京都生まれ。
- 1959年
- 日本大学芸術学部写真学科卒業。在学中より林忠彦、秋山庄太郎氏の助手を務め、その後フリーランスに。雑誌などに数多くの人物写真や、ルポルタージュを発表している。
- 1965年
- 第一回日中青年大交流に日本写真家協会より参加、以後、約80回中国各地を訪問・取材する。
日本写真家協会名誉会員。
日本写真協会顧問。
主な写真集、著書、CD-ROM、ビデオ
- 1973年
- 写真集『平和への行脚』(講談社)
- 1985年
- 写真集『蘇州にて』(キヤノンクラブ・潮出版社)
- 1987年
- 写真集『この人この時』(光村印刷)
- 1992年
- ビデオ『人物写真のプロテクニック』(TDKコア)
- 1993年
- 写真集『1965年中国』(光村印刷)、写真集『上海'92-'93』(日本カメラ社)
- 1996年
- 写真集『北京'95-'96』(日本カメラ社)、写真教本『花・人物・風景を撮る』(婦人画報社)
- 1998年
- 写真集『先輩・後輩・仲間たち』(日本写真企画)
- 2007年
- 写真集『昭和の肖像』(玉川大学出版部)
- 2013年
- 写真集『写真家たちの肖像―先輩・後輩・仲間たち』(日本写真企画)
主な個展
- 1973年
- 「平和への行脚」(大阪など5都市デパート)
- 1975年
- 「この人この時」(キヤノンサロン)
- 1979年
- 「中国にて」(キヤノンサロン)
- 1984年
- 「この人この時Part2」(キヤノンサロン)
- 1985年
- 「この人この時Part3」(ペンタックスフォーラム)
- 1986年
- 「蘇州にて」(キヤノンサロン、'98年奈良市写真美術館)、「江南點描」(ギャルリ玄)
- 1987年
- 「この人この時Part4」(ペンタックスフォーラム)、「雲南便り」(コニカギャラリー)
- 1988年
- 「ぼくの大好きなポルトガルをのんびりと旅したときの写真展」(キヤノンサロン)
- 1991年
- 「人物交差点」(JCIIフォトサロン)
- 1993年
- 「1965年中国にて」(JCIIフォトサロン)、「上海'92-'93」(富士フォトサロン)
- 1996年
- 「北京'95-'96」(富士フォトサロン)
- 1998年
- 「先輩・後輩・仲間たち」(キヤノンサロン)、「僕の中国三都物語」(新宿パークタワー)
- 2002年
- 「中国萬華鏡」(キヤノンサロン)
- 2003年
- 「蘇州・上海・北京・中国三都物語」(福井県立美術館)、「新春福写真」(フォトアート銀座)
- 2006年
- 「文革前夜」(福島県写真美術館)、「昭和の肖像」(キヤノンギャラリー S)
主な受賞
- 1975年
- 第7回講談社出版文化賞受賞
- 1988年
- 日本写真協会年度賞受賞
著作権について
当写真展関連ページに掲載されている写真の著作権は作者に帰属します。
これらのコンテンツについて、権利者の許可なく複製、転用などする事は法律で禁止されています。
写真展の情報・作家メッセージなどは、開催当時の内容を記載しております。予めご了承ください。