- 横225×縦140mmの横長サイズは、デジタルシネマのアスペクト比と同じ16:10
- PUR製本によって、400ページを超えても軽量で持ちやすく開きやすいデザインを実現
- 装幀と序文は造本家であり、SHINES選考委員でもある町口覚氏
- 巻末の解説はアーティストのアオイヤマダ氏と伊藤雅史氏
- 序文・解説は日本語・英語・中国語(簡体字)のトリリンガル版
スーツケースとカメラ1つで世界50カ国を放浪する大型新人写真家の夢無子の写真集が(株)玄光社から刊行されます。 第2回SHINES
公開日:2019年6月12日
写真集制作レポート
2022.04.18 スーツケースとカメラ1つで世界50カ国を放浪する大型新人写真家の夢無子の写真集が玄光社から刊行されます!
写真集の前半はコロナ前の美しい世界、後半はコロナ禍を生き抜くための旅路
第2回「SHINES(シャインズ)」に入選(江川賀奈予 選 / 川本康 選)を果たした夢無子は、プロジェクト枠を超え、玄光社から写真集を刊行する運びとなりました。
SHINESは賞をお渡しして終了するコンテストではありません。「次に繋がる」ことを目的とし、SHINES関係者が気持ちを込めて作家をサポートするプロジェクトです。
夢無子は21年に、SHINESの選考委員でもある梶川由紀氏のキュレーションのもと、キヤノンギャラリー銀座/大阪にて写真展を開催。
オープニングでは東京オリンピックの閉会式でもパフォーマンスを披露したダンサー、アオイヤマダ氏とパフォーマンスを実施。ミャンマー難民キャンプで出会った残酷な状況を「エンターテインメント」として表現を昇華する夢無子らしい写真展となりました。
夢無子は、自由でいるため、国も家も捨て、スーツケース1つで生きています。彼女にとって初の写真集である「DREAMLESS」の前半は、世界50カ国をめぐる放浪の旅で出会った人々や美しい風景。夢無子はこの旅で多様な文化を吸収し、国境を超えるボーダレスな作家となりました。
しかし2020年、新型コロナウイルスで世界は一変します。人々はふれ合うことも、国境を越えることもできなくなりました。
夢無子は、北海道から九州まで国内を放浪する旅へ。写真集の後半は、コロナ禍の重苦しい空気が垂れ込めます。旅の終着点は太古の大自然を感じる屋久島。夢無子は屋久杉の生命力に圧倒されます。コロナの時代をどう生き抜くのか。写真家はその答えをついに見出します。
通常の倍以上となる400ページ超のボリュームで、生きることの根源を問いかける
本書のページ数は、通常の写真集の倍以上となる416ページ。コロナの前と後でそれぞれ写真集1冊分に匹敵する物量の写真を掲載することで、われわれがコロナで失ったものに対する惜別の情と、コロナを乗り越えて生きようとする前向きの意志、その両方をこの1冊に凝縮しました。
パンデミックや戦争で世界の政治・経済が大混乱に陥っている現在、すべての人に生きることの根源を問いかける写真集の登場です。
受賞歴
2016年 ロンドンEWAACアート展写真部門グランプリ受賞
2019年 第21回「写真1_WALL」 審査員奨励賞受賞(姫野希美選)
2019年 キヤノンマーケティングジャパン 第2回「SHINES」受賞(江川賀奈予選・川本康選)
2021年 「ZOOMS JAPAN 2021」 エディター賞受賞(審査員6名の満票)
写真展
2016年 「Surviving」 全30点中国国立民族美術館に永久所蔵/中国
2017年 「待ち伏せ・Under Siege」 New York Time Square/アメリカ
2020年 「Role・Me/角我色」 IWEI Art Museum/中国
2021年 「無、無、無、 そして。」 ソニーイメージングギャラリー銀座
2021年 「皺む × WRINKLE UP」 キヤノンギャラリー銀座・同大阪
上述のように本格的にアーティスト活動を始めて日が浅いにもかかわらず、多くの賞を受賞し、精力的に写真展を開催するなど、次世代の写真界を担う逸材と言えます。
キヤノンギャラリー写真展のキュレーションを担当した、何必館・京都現代美術館キュレーターの梶川由紀氏は、「夢無子は、苦しみや残酷を見事にエンタメに昇華する。そして、時代の波に乗りながら表現の可能性を探し続けるアーティストである」と評しています。
また本写真集のデザイン・造本を担当する町口覚氏は、世界最高峰の写真フェア「パリフォト」に毎年出展して自身の手がけた写真集の展示販売を行うなど、現代写真の国際的潮流をよく知る造本家ですが、町口氏の目から見ても、彼女の写真は世界の人々に訴えかける力を持っているといいます。
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玄光社