個別ミーティング/Photographer 北上奈生子氏 Vol.1 第1回SHINES
公開日:2017年7月28日
写真集制作レポート
第1回SHINESに入選した8名が、いよいよ写真集を制作していきます。写真を「撮る」こと、「選ぶ」こと、そして「写真集」という本に仕上げること。それぞれに別の視点が必要です。「写真」から「写真集」へ。その制作過程は自問自答の連続でした。少しずつゴールを見出していく彼らの一部始終をレポートします。
個別ミーティング/
Photographer 北上奈生子氏 Vol.1
1st meeting
SHINESに選ばれて世界が広がった、作りたいと思っていたものをまた一から考え直したい、と語っていた北上氏。改めて写真集の方向性を話していく上で、自分の「軸」をさらに明確化することが課題に。グラフィックデザイナーの町口氏は下記の分類方法を提案しました。
【写真の分類方法】
- ①人物と人物以外を分ける
- ②人物の中で自分が写っているものと写っていないものを分ける
- ③自分と関わりのある人物とそれ以外で分ける
- ④自分と関わりのある人物の中で、複数の写真に写っている人がいるかを確認する
- ⑤その中で一番多い人は誰か
一番多く写っている人物について、なぜその人を撮るのかを考え、自分の軸を明確にしていくことを次回までの宿題としてミーティングは終了しました。
2nd meeting
北上氏は、一番多く写っている人物を中心に、人を入れることに意識を向けたダミーブックを2冊自作し、町口氏に見てもらうことに。このダミーブックについて、町口氏は次のようにアドバイスしました。
【町口氏からのアドバイス】
ダミーブックをDJに喩えると、1冊目は、自宅でミックステープを作って籠もって聞いている感じ。2冊目は、クラブなどで、人前で演奏している感じ。この2冊の間には、そのくらいの差があります。1冊目、2冊目の延長線上にはない、種類の異なる3冊目のダミーブックを作りましょう。作品の方向性がもっと見えてくると思います。
新しいものを作るときは、見方を変えてみましょう。例えば、小さいサイズで壁に貼る。写真を1つの面で見ると全体が見えてきます。3冊目は過去の2冊とは違うものを作る必要があります。A、Aダッシュ、Aダッシュダッシュではなく、A、B、Cと異なるものを作る必要があります。判型も、見せ方も、大きさも、点数も、1冊目や2冊目の間を狙ってみましょう。1~3があって、どこで落ち着かせるか、というのが重要になるかもしれません。