十文字 美信 「本貌(ほんのかお)、ふたたび翳(かげ)」
ファインダー越しに被写体としての本と向き合い、異なる装丁によって、それぞれの本が持つ固有の表情を写し撮る「本貌」。
本に印刷した文字に導かれ、本の中に出てくるワンシーンのような象徴的な風景を日常生活から切り出す「ふたたび翳」。本展では、この2つのテーマに沿って、十文字美信氏が撮影した作品を展示。本から生まれる2種類のイメージが、見る者を不可思議な世界へと導いてくれる。
会期 |
会場 |
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2006年9月2日~2006年10月2日 | キヤノンギャラリー S |
作品・展示風景
作家メッセージ
本を読むことによって浮かんでくるイメージは、心の深い層につながっている。見えないけれど、夢と同じくらいヴィジュアル的だ。写真に撮ってみようと思った。
本展構成は、大きくふたつに分かれる。
ひとつは、私自身が刺激された本そのものを被写体にした。他は、本に印刷された文字に導かれて日常に存在する異界への入り口を見つけ出す。撮られた映像から、不可思議な瞬間を共有できたらうれしい。
作家プロフィール
十文字 美信(じゅうもんじ びしん)
1947年横浜生まれ。71年に写真家としてデビューする。処女作品「Untitled」が74年ニューヨーク近代美術館主催「New Japanese Photography」展に招待される。90年にはボストン美術館主催
「Courtly Splendor(日本の王朝美術)」に出品。80年「蘭の舟」で伊奈信男賞、91年「黄金 風天人」で土門拳賞を受賞。上記のほか、主な作品集に『澄み透った闇』(春秋社 1987年)、『桂離宮』(新潮社 1993年)、『十文字美信の仕事と周辺』(六耀社 2000年)、『わび』(淡交社 2002年)などがある。
著作権について
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