このページの本文へ

参加者の声

写真表現講座にご参加くださった方のインタビューを掲載しています。

インタビューNo.01「30代女性 T さん」

――「写真表現講座」を受講しようと思ったきっかけについて教えてください。

もともと写真は撮るのも見るのも好きで、写真美術館などにも通っていたのですが、漠然と「写真って何だろう」という思いがずっとありました。また、自分でも撮り続けてはいたのですが、特に作品にしようという気持ちはありませんでした。ただ、SNSに投稿しているうちに、誰かに見られる機会ができ、それを見た人から「独特だね」と言われることがあったんです。その「独特」と言われる意味や、自分が何を撮っているのか知りたいと思い、もっとちゃんと学ぶ機会を探していたところに、今回の講座を見つけました。

――実際に受講して、どのようなことを感じましたか?

結論から言うと、「受講してよかった」という一言に尽きます。まず、最初に受講した「写真表現講座 ~自分らしい表現への新たなステップ~(講師:GOTO AKI氏、全3回)」では、自分の写真を人に見せたり、説明したり、感想をもらったり、初めて写真を介して言葉を交わすという経験をして、そこで写真の楽しさの入り口に立てたと感じました。特に、自分の写真について感想をもらったとき、ほかの人が自分とは全く違う視点で見ていることを知り、その意外性や写真の自由さに気づきました。
「写真表現講座 ~自分らしい表現への新たなステップ~」を修了すると、3回の講座だけでは足りないと感じました。そこで、次のステップとして「写真表現ワークショップ~自分らしい表現の探求~(講師:GOTO AKI氏、全6回)」、「写真表現ワークショップ〜作品講評と展示の実践〜(講師:GOTO AKI氏、全6回)」を受けたのですが、写真の楽しさがさらに深まったように思います。ワークショップでは、作品集の制作や写真展の開催といったゴールがあり、そこに向かうプロセスの中で自分のテーマを見つけるなど、より深く自分の表現について向き合うことができたのです。

――講座を通して、変化したことや気づいたことはありますか?

写真は少し変わったと思います。撮っている被写体はあまり変わっていないかもしれませんが、自分のテーマを明確にしたことで、シャッターを切るときに自分が何を撮ろうとしているのかを考えるようになりました。
また、「写真表現講座」を受講するまで、たくさん撮影してもプリントしたことがなかったのですが、自分の写真をプリントするようになり、写真の楽しみ方が変わったと思います。今はSNSで写真を見る機会の方が圧倒的に多く、自分もそこを入り口として使うことが多かったのですが、プリントして紙になることで、余白や空間を意識するようになりました。さらに、プリントを並べることで、隣り合っているものとの関係性が生まれることにも気づけて、それがすごく新鮮でした。今は、プリントすることで写真の本当の楽しさを知ったというような気がしています。

――受講して、一番よかったと思えたことは何ですか?

写真について語り合える仲間ができたことです。私が参加した講座は、学生から仕事を終えて退職された方まで幅広い年齢の方が一緒に受講されていて、しかも、職業もさまざまで、いろいろな視点が混じり合っていたのが面白かったです。受講するまで、私にとって写真は一人で楽しむものでした。SNSに投稿しても、誰が見ているのか分からず、私自身、SNSを通じて人に写真を見せたいとか、写真で何かを伝えたいという気持ちが強かったわけではありません。
でも、講座に参加して、自分の写真をみんなに見てもらったとき、生の感想が返ってきて、それがすごく楽しかったのです。しかも、その中には、自分一人では絶対に気づけないこともあり、もしかしたら、自分が一番自分の写真について分かっていなかったのかも……と感じる瞬間もありました。写真を介したコミュニケーションがこれほど楽しく、自分のためになるものだと、講座に参加して初めて知ることができました。

――最後に、「写真表現講座」の受講を考えている方にメッセージをお願いします。

写真を撮っていて、プリントまで楽しんでいる方でも、自分の写真を人に見せる機会はそれほど多くないと思います。「写真表現講座」は、自分の表現について向き合えるというのも、もちろん大きな魅力ですが、それ以上に一緒に作品を作っている仲間たちと写真を見せ合い、お互いの考えを伝え合えることが一番のメリットだと感じています。一人では感じられない楽しみがたくさんあり、写真表現について深く考えることもできるので、おすすめの講座です。

インタビューNo.02「20代男性 A さん」

――「写真表現講座」を受講しようと思ったきっかけについて教えてください。

大学を卒業したあと、写真を学ぶために大学院に進みたいと考えたのですが、自分一人で試験に提出する作品をつくるのは難しいと思い、写真を教えてくれる先生がいないか調べていたんです。その時に「写真表現講座」を見つけ、「カメラの使い方ではなく、表現を探求する講座です」という言葉に惹かれ、受講を決めました。

――大学のころから写真を勉強していたのですか?

いいえ、大学は普通の学部でした。ですから、「写真表現講座」を受講していなかったら、ポートフォリオのつくり方も分からず、大学院に進学することは難しかったと思います。
そもそも、写真を始めたのは小学4年生の時で、クリスマスプレゼントでカメラをもらったのがきっかけでした。高校で写真部に入り、そのころも自分なりに写真表現について考えながら作品を制作していましたし、写真甲子園にも挑戦したりもしていましたが、写真家になりたいという思いはありませんでした。でも、大学で趣味としての写真サークルに入ってから、改めて将来を考えたとき、高校写真部でたくさんの人たちからサポートいただいていたことを思い出したんです。それで、自分もそうした形で写真と関わっていたいと考え、大学院への進学を決めたのです。

――実際に受講して、どのようなことを感じましたか?

講座の案内に書かれていた「成長を実感できる」という言葉の通り、受講したことで大きく成長できたと思っています。具体的には、GOTO AKI先生から作品制作を行うためのサイクルを学んだのですが、それまで私は写真について深く知るために多くの作品を見たり、調べたりする「レファレンス」を全く行っていなかったのです。でも、講座で「レファレンス」の大切さを知り、写真展や写真集、ほかの方の作品からたくさんのことを吸収し、成長できたと感じています。

――講座を通して、変化したことや気づいたことはありますか?

最も変わったのは、写真に対する態度だと思います。それまでは「いいな」と思った瞬間にシャッターを切るだけだったのが、もう少し考えてから撮ることができるようになり、撮影している以外でも、写真について考える時間が増えました。例えば、食事中や入浴中にも写真について考え、そこで生まれたアイデアやテーマもいくつかあります。
また、写真集を読む習慣が身についたことも、自分にとっては大きな変化だと感じています。写真集を漠然と眺めるのではなく、作者の意図を汲み取ったり、作者の視点を考えたりしながら読めるようになり、その経験が、大学院の授業でも活きています。

――受講して、一番よかったと思えたことは何ですか?

自分の写真について言語化できるようになったことだと思います。講座を受けるまで、感覚8割、言語2割くらいのバランスで写真の良し悪しを判断していたのですが、今は、感覚6割、言語4割くらいになりました。できれば、もう少し感覚の割合を減らしたいと考えていますが、それでも、以前に比べてかなり意識が変わったと思います。
言語化できるようになったのは、やはり、ステートメントの書き方を学んだ経験が大きいと感じています。自分の作品についてのステートメントを書くだけでなく、ほかの方のステートメントを見ることで、言葉で表現する幅が広がったと思います。

――最後に、「写真表現講座」の受講を考えている方にメッセージをお願いします。

なんとなく写真を撮っているけど、自分が何を撮りたいのか、どうして写真を撮っているのかについて考えたい方は、「写真表現講座」を受けてみてはいかがでしょうか。この講座は、自分の内側の声を拾うことができるので、きっと、考えをまとめるのに役立つと思います。
この講座のよいところは、同じ熱量を持った人からの言葉をもらえることです。写真表現に対して真剣に考えている人からの言葉は鋭く、私自身、自分の表現を知るために、そうした言葉をありがたく受け取っていました。だからこそ、写真に対する態度が変わり、自分なりに成長できたと思っています。