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動画撮影 EOS R8

4K高画質

さまざまなクリエイターに使いやすい動画性能

これから動画をはじめる人にも簡単で使いやすく、動画クリエイターやVloggerなどのハイレベルな要求にも応えるEOS R8の動画性能。フルサイズならではのボケ味、広角表現、6Kオーバーサンプリングによる高画質な4K/60P。静止画同様のトラッキング技術を搭載したAF性能は、ワンマンオペレーションの可能性を広げます。またCanon Log 3、HDR撮影など記録方式も充実。連続で最大2時間の動画記録時間により長尺収録にも対応しました。

  • 4Kクロップなし撮影時のみ6Kオーバーサンプリングによる記録が可能。

6Kオーバーサンプリング

より高画質な4Kで記録。それは、RGBそれぞれ6Kのデータを生成し、6Kで1フレームの画像を生成した後、4Kにリサイズすることで可能になります。これにより低感度から高感度まで、優れた解像感と色再現性の高い4K画質が得られます。

4Kタイムラプス動画

一定間隔で撮影した静止画をつなげて記録するタイムラプス動画は4KとフルHDに対応。タイムラプス撮影準備中にオートパワーオフ状態になっても設定はリセットされず、タイムラプス動画の設定が保持されるため、スムーズに撮影をスタートできます。

  • 撮影中は動画サーボAF、IS、動画電子IS、音声記録は行われません。撮影間隔は最短2秒です。

4K UHDクロップ

手持ちレンズが限られている中、もう少し望遠で撮りたい時に便利な動画クロップ撮影。4K UHD/60Pで記録可能です。フルHD/60Pにも対応しています。

  • 4K UHD(クロップ)は、画像処理により4K(UHD)解像度での出力としています。

多彩な表現力

フルHD/180Pハイフレームレート動画

フルHDのハイフレームレート動画180P(179.82fps)記録が可能に。再生時1/6倍速の印象的なスロー効果を動画作品に取り入れることができます。またフルサイズの広い画角で撮影ができるので、4K素材と同じ遠近感、ボケ味で撮影が可能。両素材を合わせた映像制作にも違和感がありません。従来のフルHD/120Pも選択できます。

  • RF-S/EF-Sレンズ使用時、動画クロップ設定時は撮影できません。

1/8000秒のシャッタースピード設定

動画撮影のシャッタースピードの設定範囲は、1/80001〜1/25秒※2※3。1/8000秒は、屋外で大口径レンズを開放で使いたい時などに役立ちます。またTv/Mモード時の設定範囲は1/8000※1〜1/8秒※2※3

  • ※1
    タイムラプス動画撮影時は、上限が1/4000秒となります。
  • ※2
    通常動画撮影時は、撮影モードやフレームレートによって下限値が変化します。
  • ※3
    ハイフレームレート動画:179.82/150.00fps設定時は下限が1/200秒(NTSC)または1/160秒(PAL)、119.88/100.00fps設定時は下限が1/125秒(NTSC)または1/100秒(PAL)となります。

動画は2時間まで連続撮影可能

1回あたりの動画記録時間の上限は、2時間00分00秒まで対応。長回しやドキュメンタリー撮影にも安心です。

  • ハイフレームレート動画:179.82/150.00fps時は最大20分00秒、119.88/100.00fps時は最大30分00秒となります。
  • カメラの温度上昇、電源、エラーなどの要因による自動停止を除きます。

用途や使う人のレベルに合わせたマイクに対応

動画初心者からVlogger、さらにはプロの現場まで、さまざまなユースケースに合わせたマイクに対応できます。

内蔵ステレオマイク

カメラ内にステレオLRマイクエレメントに加えて、ノイズ参照用のマイクエレメントを内蔵。ノイズ低減処理を[入]にすることにより、ホワイトノイズやAF時のフォーカス駆動ノイズを低減した録音が可能です。

  • レンズのズーム操作、レンズの絞り駆動、レンズのマニュアルフォーカス操作、レンズのIS駆動、カメラの操作音は低減されません。装着するレンズ/撮影環境によっては作動音が目立つ場合があります。

純正外付けマイク

ケーブルレスのデジタルマイク DM-E1Dに対応。マルチアクセサリーシューの採用により、ケーブル取り回しや乾電池が不要。DM-E1/DM-E100などのステレオマイク端子接続のマイクも使用できます。

XLRアダプター対応

EOS R8のマルチアクセサリーシューからデジタル接続するため、カメラとアダプター間のケーブルレス化を実現。業務用のファンタム電源マイクを使用するような本格的な動画撮影にも対応します。ティアック社製XLRマイクアダプター[TASCAM CA-XLR2d-C]の動作確認済。

記録形式

通常記録(8bit)

記録・配信用途など、撮って出しで活用する場合に。ピクチャースタイルやホワイトバランスなど静止画と同じ仕上がりの設定が適用できるため、静止画と両方撮影する場合にも便利です。

HDR PQ動画(10bit)

HDR対応のディスプレイでの再生を前提とした映像制作に対応。広ダイナミックレンジや高彩度の被写体を、見た目に近い色やコントラストで再現できます。グレーディングを行わなくても、ピクチャースタイルも適用できるため、簡単に表現のイメージを変えることができます。

  • 拡張ISO感度は設定できません。

Canon Log 3(10bit)に対応

ガンマカーブ

グレーディングを前提とした映像制作のために、Canon Log 3を搭載。ダイナミックレンジはCanon Logよりさらに広い約1600%(最大13.3stop)で、コントラストの高いシーンもハイライト側の階調を豊かに表現できます。色空間はBT.709/BT.2020に加え、可視域のほぼ100%をカバーするCinema Gamutも選択が可能です。

  • ISO感度の自動設定範囲の下限が、ISO800になります。
  • Canon Log 3設定時は通常の動画撮影時に比べ、暗い環境下やコントラストの低い被写体を撮影した時に、AFでピントが合いにくくなることがあります。また特定の動画撮影では、絞り数値を小絞り側にした場合にAFが合わないことがあります。そのような場合は絞りを開放側にしたり、Fナンバーの小さい(明るい)レンズに変更してください。

動画手ブレ補正

動画電子IS※1×レンズ内ISの協調制御※2

EOS R8の動画電子ISは、5軸手ブレ補正に加え、あおり補正に対応。画面周辺のブレを効果的に補正し映像を安定。歩き撮りのような大きな揺れにも対応し、手ブレ補正機構が非搭載のレンズでも、手ブレを抑えて安定した動画撮影が可能。手ブレ補正機構(IS)を持つRFレンズ装着時なら、レンズのISとの協調制御により、ブレを効果的に軽減できます。

  • ※1
    動画電子IS使用時は、撮影範囲が狭くなります。
  • ※2
    ダイナミックISを搭載するレンズを装着時は、特にWIDE側の補正範囲が広がり、動画撮影時の補正効果がプラスされます。

AF性能

デュアルピクセルCMOS AF IIが動画でも機能

静止画同様に、デュアルピクセルCMOS AF IIが機能します。すべての画素から被写体検出に必要な情報とフォーカスの情報が得られるため、高精度な被写体検出とトラッキングが可能。暗いシーンでもトラッキングの安定性が高く、ピント合わせをカメラに委ねた撮影に効果を発揮します。動画常用ISO感度25600※1との連携で、肉眼では見えづらい低輝度環境(4K:EV-4.0※2/フルHD:EV-4.5※2)でもクリアな映像が記録。拡張ISO感度は、102400※3(H)相当に設定可能です。

  • ※1
    推奨露光指数。
  • ※2
    動画撮影時・F1.2レンズ(DSコーティングを採用したRFレンズを除く)使用時。中央測距点、ワンショットAF、常温、ISO100、29.97/25.00fps時。
  • ※3
    4K/60P設定時は、拡張ISO感度は最高51200相当となります。

動画サーボAFの[検出限定

動画サーボAFは、[検出優先]と[検出限定]の選択が可能。[検出限定]設定時は、画面内に[検出する被写体]で設定した主被写体を検出すれば自動的にフォーカシング&トラッキング。検出できない時はフォーカシングを待機。被写体が見えなくなったり、画面から外れていくシーンでも、AFをオフに切り換える手間をなくします。

  • [検出限定]設定時、動画サーボAF中に被写体が検出できなくなった際は、見失った位置でピントが固定されます。再度被写体を検出すると、動画サーボAFが再開します。

ユースケース:人物

移動する被写体に障害物が入るたび、フォーカスが迷うような動作をなくし、シーンを自然に表現できます。

ユースケース:動物

一度フォーカシングしてからパンアウト(フォーカシング待機)。あらためてパンインし、フォーカスの合った状態で被写体を画面に収めるような使い方も可能です。

ユースケース:乗り物

電車や車、バイク、飛行機などが画面外に去った後、フォーカシングを待機(停止)。背景にフォーカスが移動する不自然な動作を控えます。

フォーカスブリージング補正

フォーカシングによる画角の変化を、光学設計値に基づいてカメラが補正します。フォーカスブリージングを抑えた高品位な映像記録が可能です。

[AF速度]と[被写体追従特性]の調整が可能

[AF速度]の調整

AF速度設定画面

設定幅は[遅い(-7~-1)/標準/速い(+1・+2)]の10段階。動画におけるピント移動は、遅いほうが違和感を与えにくいため[遅い]の設定幅を広くしています。作動条件は[常時/撮影中]から選択が可能。[撮影中]を選ぶと、撮影前のピント合わせ時、設定した速度にかかわらず[標準]でレンズが駆動し、撮影準備をスピーディーに済ませられます。

  • 動画撮影時の低速ピント送りに対応しているレンズ使用時に設定できます。

[被写体追従特性]の調整

設定幅は[粘る(-3~-1)/0/敏感(+1〜+3)]の7段階。[粘る(-3~-1)]では被写体がAFフレームから外れたり、障害物が横切ったりしても、ピントをある程度保持。意図しないピント移動を抑制し、安定したAF撮影をサポートします。逆に[敏感(+1~+3)]は、遠くの被写体から手前を横切る被写体にピントを移すといった表現に有効です。

フォーカスガイド

被写体までのフォーカスの移動方向と距離の目安を視覚的に表示する、フォーカスガイド。マニュアルフォーカスに有効です。前ピン、後ピンがひと目で把握でき、スムーズで厳密なピント合わせが行えます。また、ピントが合った被写体の輪郭を、色つきの強調表示にするMFピーキングも搭載しています。

その他の機能

クリエイティブフィルター動画

フルHDでの撮影時、[ファンタジー/オールドムービー/メモリー/ダイナミックモノクローム/ジオラマ風動画]の5つのフィルターを搭載。後処理不要で、カメラだけで独特の表現を楽しむことができます。

ファンタジー
効果[弱め/標準/強め]
夢の中にいるかのような柔らかな幻想世界を表現
オールドムービー
効果[弱め/標準/強め]
画面の揺れ、キズ、明滅により、日常がシネマチックに
メモリー
効果[弱め/標準/強め]
遥か昔に出会った場面のように現実をあいまいな記憶に変化
ダイナミックモノクローム
効果[弱め/標準/強め]
黒と白の階調を際立たせ、臨場感のある力強い表現
ジオラマ風
再生速度[5倍速/10倍速/20倍速]ピントの合う範囲を狭め、ジオラマのような動画

プラスムービーオート

静止画を撮影するだけで、静止画が記録されると同時に、撮影直前の約2~4秒のシーンも動画として記録されます。1日をまとめた短編動画が自動的に生成されます。

  • フルHD 29.97/25.00fps ALL-Iで記録されます。

自分撮りも快適

VlogやYouTube配信などに便利な、自分撮りしやすい機能を搭載しています。

タッチREC

アイコンのタッチ操作で動画記録の開始/停止が可能です。

動画セルフタイマー

REC操作から動画記録を開始するまでの時間を10秒/2秒で設定できます。

トライポッドグリップ対応

トライポッドグリップ HG-100TBRが使用可能。手持ちで自分撮りをする際、カメラを安定して保持できます。フルHD撮影中に手動よりもスムーズにズーミングが行える、デジタルズーム機能にも対応しています。

  • 総重量1kgを超える状態(撮影レンズなどを含む)での装着は撮影時や三脚時に不安定になるので推奨できません。また、装着するレンズによっては、外付けマイクの音がケラれる可能性があります。

デジタルズーム(1〜10倍)

フルHD設定時は約1~10倍のデジタルズームが可能。約2420万画素の豊富な画素数を活かし、劣化の少ないズームで視界の一部を切り取ることができます。単焦点レンズを使用した動画配信時に画角を調整したい時にも便利です。倍率の操作は、ワイヤレスリモートコントローラー BR-E1でも行えます(UVC/UAC使用時は除く)。

  • 動画デジタルズームでは映像をデジタル処理するため、拡大するほど映像が粗くなります。また、ノイズや輝点などが目立つことがあります。
  • フルHD 29.97/25.00/23.98fpsのIPB(標準/軽量)設定時のみ使用できます。
  • Canon Log 3との併用はできません。

UVC/UAC

EOS R8をWEBカメラにすることで、フルHDによるリモート会議やストリーミング配信が行えます。フルサイズのため高画質・低ノイズの映像を相手に届けることができます。優れたAF性能により、見せたいものをカメラの前に出すと、すばやくピントを合わせます。またレンズ交換すれば広角や望遠など表現の違いも演出。ピクチャースタイルなども適用できます。

  • UVC:USB Video Class/UAC:USB Audio Class
  • カメラへの内部記録は行われません。
  • UVC/UAC配信時はバッテリー消耗が大きいため、長時間使用する場合、別売りのAC-E6NおよびDR-E18の使用をおすすめ致します。
  • UVC/UAC時USBから給電は行われません。

プレ記録

CINEMA EOSカメラに搭載されているプレ記録機能を搭載。記録開始前の5秒/3秒から映像を記録することができます。不意に訪れるシーンを記録したり、シーンの変化を待つ間、記録を停止しておくという撮影方法も実現。不要な映像が減り、ファイルサイズの節約や編集作業の負荷軽減などのメリットが生まれます。またキヤノンのスマホ用アプリ[Camera Connect]でプレ記録を操作することも可能です。

  • ハイフレームレート動画撮影、タイムラプス動画撮影時にはプレ記録不可。

記録中の強調表示

[記録中の強調表示]が可能。[入]設定時は、動画記録中、画面の外周に赤枠が点滅表示され、記録中であることがひと目でわかるようになりました。

アスペクトマーカー

SNSなどへのアップロードを前提とした撮影時、投稿先の画面の縦横比(アスペクト比)に合ったマーカーを表示できます。[表示しない/1:1/4:5/5:4/9:16/2.35:1]から選択可能。2.35:1はシネスコの制作にも役立ちます。

動画縦位置情報の付加

動画撮影でも、縦位置情報の付加が可能です。スマホなどでの再生やSNSでの共有もスムーズ。[する/しない]で任意に設定できます。

フォルスカラー/ゼブラ表示

CINEMA EOSカメラで活用されているフォルスカラーを搭載。カメラのモニター/ファインダーに対し、輝度信号レベルに応じて6色(赤/黄/ピンク/緑/青/紫/無彩色)で重畳表示されます。映像の露出状態が見やすく、直感的に露出を合わせることができます。またゼブラ表示も可能。ボタンカスタマイズにより、どちらの機能もすばやく呼び出せるため、必要なときにいつでも露出を確認できます。

  • オートライティングオプティマイザ、タイムラプス動画との同時設定はできません。業務用映像機器CINEMA EOSとは異なり、HDMIからのフォルスカラー表示はできません。ゼブラ表示、Canon Log 3設定のビューアシスト、MFピーキングとの同時設定はできません。

ウィンドカット/アッテネーター機能

屋外での撮影時、風の影響により発生する音を低減することができるウィンドカットや、大きな音が入力された時の音割れを自動的に抑制するアッテネーターを搭載。

IPB軽量/トランスコード転送

スマホへ動画を転送する場合やディスク容量を節約したい場合、ファイルサイズの少ない[IPB軽量]がおすすめです。また、スマートフォンを操作してカメラ内の動画を転送する際、撮影した4K動画や180Pのハイフレームレート動画などをカメラ内でファイルサイズの小さいフルHD 29.97/25.00fpsに変換。すぐにSNSで共有したい場合や、4K撮影の編集のプロキシとして使用したい場合に便利です。

  • Canon Log 3、HDR PQ動画、フルHD 29.97/25.00/23.98fps IPB(軽量)動画は対象外です。

より快適な動画撮影のためにおすすめしたいこと

温度上昇にともなう撮影時間の制限

動画撮影を行っている際に、カメラ内部の温度が高くなった場合は、内部デバイスの損傷防止、発熱したカードに触れた際のやけど防止、発熱した外装に触れ続けた際の低温やけど防止などの観点から、自動的に電源がオフとなる仕様が搭載されています。

コールドスタートからシャットダウンまでの動画撮影時間(一例)
動画記録画質 連続撮影可能時間(最大・約)
4K UHD 59.94fps 30分
4K UHD 29.97fps 無制限
フルHD 29.97fps 無制限
  • キヤノン試験基準UHS-II対応カード使用時
  • 測定条件:温度:+23℃、撮影形態:モニター撮影、Wi-Fi:非使用、電源:DR-E18+AC-E6使用、USB給電なし
  • コールドスタートでも、記録を開始する前にカメラの設定操作や、ライブビュー状態を維持することなどによってカメラ内部の温度上昇があるため、撮影可能時間が短くなる場合があります。カードの容量がいっぱいになった場合は、動画記録が自動停止します。その場合は、データを消去して撮影を再開した際の合計時間です。
  • カメラ(外装・内部)の温度が、カメラが置かれた環境(周囲の温度)と同程度の常温+23℃で、その状態から始動すること(=電源を入れて使用すること)。

温度上昇緩和/温度上昇警告

[温度上昇緩和]を設定すると、動画撮影待機中に一時的に表示の解像度やフレームレートを変更し、消費電力と温度上昇を抑えます。また、カメラ内の温度上昇を警告するアイコンとインジケーター表示を新たに採用しました。

静止画の画質劣化警告 ・アイコンを点滅表示 撮像部の温度上昇によって静止画の画質が劣化(S/N低下)する 警告初期 ・アイコンとインジケーターの表示を開始 温度警告を開始 警告中期 ・インジケーターのレベルが上昇 警告末期 ・アイコンが赤くなり、点滅表示 ・インジケーターのレベルが最大 撮影可能時間が少ない状態