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高画質・作画機能 EOS R8

35mmフルサイズCMOSセンサー × DIGIC X

ダイナミックな表現と大きなボケ味

クリエイティブな映像表現を追求するために、カメラに求められることを詰め込んだEOS R8。どんな場面でも被写体を高画質に写しとるフルサイズセンサーを搭載しています。APS-Cサイズのセンサーと比べ約2.5倍の広い受光面積は、被写体のディテールを刻みとる描写力はもちろん、微細な色彩のグラデーションを再現する広いダイナミックレンジ、被写体の存在感を際立たせる大きく美しいボケ味を実現。レンズのポテンシャルを最大限に引き出せるのもフルサイズセンサーの魅力です。特に広角レンズでは、強いパースペクティブを活かしたダイナミックな表現も楽しめます。「撮る」の先にある、「創る」ことに応えるフルサイズ。その魅力をEOS R8で体感してください。

約2420万画素※135mmフルサイズCMOSセンサー

フルサイズの大型センサーにゆとりをもって配置された、約2420万画素CMOSセンサー(画面サイズ:約36.0×24.0mm)を搭載。新シャープネス処理により、EOS RPを凌ぐ解像性能を達成※2しました。EOS R8のCMOSセンサーは、RFレンズに対応した光学設計の最適化をはじめ、高感度性能や4K/60P動画撮影、デュアルピクセルCMOS AF IIへの対応など多彩な特長を備えています。

  • ※1
    RF/EFレンズ使用時。使用するレンズまたは画像処理により、有効画素が減少することがあります。
  • ※2
    ISO12233準拠のCIPA解像度チャートでの評価、ピクチャースタイルの初期条件にて。

映像エンジンDIGIC X

カメラの頭脳とも呼ぶべき映像エンジン。キヤノン自社開発の映像エンジンDIGIC XはCMOSセンサーとの連携で、約2420万画素で最高約40コマ/秒の高速連続撮影、シャッタースピード最高1/16000秒、6Kオーバーサンプリングから生成される高画質4K UHD/60P動画撮影、180Pのハイフレームレート動画など、映像表現の可能性を広げるさまざまな機能を実現しています。

  • 電子シャッター時

常用で最高ISO102400の高感度

ISO102400

夜間でも暗所でもシャッターチャンスは予期せず訪れます。EOS R8は、常用ISO感度(静止画)ISO100~102400を達成。光量が足りないシーンでも高感度設定で、クリアに撮影可能。シャッタースピードを上げられるため、動体撮影にも積極的に挑めます。拡張ISO感度は最低ISO50(L)/最高ISO204800(H)相当の選択が可能です。

  • 推奨露光指数。
  • 動画撮影時の常用ISO感度はISO100~25600(最高ISO102400相当の感度拡張が可能)。4K/60P設定時は、拡張感度(H)が最高ISO51200相当となります。Canon Log 3設定時は常用ISO感度、拡張ISO感度が異なります。

ISOオート時のシャッタースピード低速限界

意図に反してシャッタースピードが遅くならないように、低速限界が設定可能。P/AvモードでISOオート設定時、1/4000秒~1秒まで1段ステップごとに手動で設定できるほか、自動設定では[遅め/標準/速め]を±3段で設定できます。

高感度撮影時のノイズ抑制

長秒時露光撮影時と高感度撮影時、それぞれに適したアプローチでノイズを低減する機能を搭載。長秒時露光撮影時は[しない/自動※1/する]から任意で選択。高感度撮影時は、[しない/弱め/標準/強め/マルチショットノイズ低減機能※2]から選べます。マルチショットノイズ低減機能では、1回のシャッターで4枚の画像を撮影し、カメラ内で自動合成。解像感を保ったままノイズの少ない1枚の画像として記録するため、通常の高感度撮影時よりも、ノイズの少ない画像に仕上げることができます。

  • ※1
    [自動]の場合は露光時間が1秒以上で長秒時露光特有のノイズが検出された場合に作動。
  • ※2
    RAW/C-RAW設定時にはマルチショットノイズ低減は選択できません。
  • 動画撮影時は、高感度撮影時のノイズ低減機能のみ有効。[しない/弱め/標準/強め]から選択できます。

カメラ内レンズ光学補正

画像本来の画質に復元するデジタルレンズオプティマイザ※1

レンズの光学特性により生じる諸収差や、回折現象、ローパスフィルターに起因した解像劣化を光学補正により復元するデジタルレンズオプティマイザ。これにより、立体感や細部の精細感、大口径レンズの解像感、小絞り時の解像感などの改善が期待できます。RFレンズ側でも、デジタルレンズオプティマイザ用のデータを保持。大容量・高速通信により、そのデータを瞬時にカメラ側に伝達します。これにより、後処理ではなく撮影しながら、カメラ内で処理を実行。連続撮影可能枚数にも影響しないため、初期設定から[標準]を適用しています。任意で[しない/標準/強め※2]から選択できます。

  • ※1
    すべての画像で効果を保証するものではありません。
  • ※2
    [強め]設定時は連続撮影可能枚数が制限されます。
デジタルレンズオプティマイザ[しない]
デジタルレンズオプティマイザ[強め]

さまざまなレンズ光学補正

レンズ光学補正設定画面

静止画撮影時に、必要に応じて周辺光量補正、歪曲収差補正※1、色収差補正、回折補正が可能です。動画撮影時は、周辺光量補正、歪曲収差補正、フォーカスブリージング補正※2、色収差補正に対応。フォーカスブリージング補正は、動画撮影時のフォーカス操作による画角変動を自動的に補正する機能です。

画像処理

エッジ周辺のコントラストが調整できる明瞭度

画像エッジ部のコントラストが調整できる[明瞭度]を搭載。たとえば、遠景撮影などくっきりさせたい時などに有効です。明瞭度の設定は±4段階。静止画・動画の両方に対応しています。カメラ内RAW現像時にも調整可能です。

オートライティングオプティマイザ

撮影画像の明るさ・コントラストを自動的に補正するオートライティングオプティマイザ。[高輝度側・階調優先:する/強]でも設定が可能で、シャドー部を明るく補正しつつハイライト部の白トビも抑制したい場合など、明暗の差が大きなシーンでもそれぞれの明るさと階調性を同時に調整できます。

高精度ホワイトバランス

従来の一眼レフEOSでは、草木や芝の判別を測光センサーで行っていました。EOS R8では、ディープラーニング技術を活用し開発したオートホワイトバランスアルゴリズムにより、撮像センサーの情報で判別。草木や芝などの自然の緑を多く含むシーンのオートホワイトバランスが向上しています。

従来のオートホワイトバランス
オートホワイトバランス

記録画質

HDR PQ

肉眼で見たようにリアルな画像を生成できるHDR PQ撮影。暗部から明部まで、いっそう階調豊かな画像を得ることができます。またHEIF画像は、まとめてJPEG画像に変換できるようになりました。

  • Perceptual Quantization。緻密な階調、広い色域で人間の視覚に沿った画作りを行うガンマカーブのことを指します。HDR PQ撮影は、ITU-R BT.2100が定義するPQ規格に準拠したHDR画像を記録します。
  • RAW撮影はできません。
OFF
ON(HDR PQ+ダイナミックレンジ優先HDR)
  • この画像は、HEIFからJPEGに変換したものです。

[10bit HEIF記録]

HDR PQで撮影した画像は、10bitのHEIF形式で保存されます。HEIF画像は、HDR対応ディスプレイにHDMI出力することにより、本来の階調で再生・鑑賞できます。

  • High Efficiency Image File Format。現像後の画像を格納するファイルコンテナ。JPEGのYCbCr 4:2:0 8bitに対して、YCbCr 4:2:2 10bitでH.265/HEVC圧縮されます。

[RAW→HEIF現像/HEIF→JPEG変換]

RAW/C-RAWで記録した画像を、カメラ内でHEIF画像に現像することが可能。同様にHEIF→JPEG変換にも対応。HDR対応ディスプレイで表示した時と、印象が近いJPEG画像が得られます※1。またRAW画像をHEIF画像に現像する際に、オートライティングオプティマイザ※2の設定が可能です。

  • ※1
    シーンによっては、元画像と変換した画像を比べた時に、印象が異なることがあります。
  • ※2
    顔ライティング補正は設定できません。

HDRモード撮影で「動体優先」が可能

[Dレンジ優先](3枚撮影)に加え、HDRモード[動体優先](1枚撮影)が可能に。HDR撮影(HDR PQ)との同時設定が可能なため、HDR PQ規格を活かしてさらにダイナミックレンジの広い(いずれも最大約3000nit)画像が撮影できます。またキヤノンの現像ソフトウエアの[Digital Photo Professional(Windows版のみ)]にも対応しているため、撮影後の調整も容易です。

  • [動体優先]設定時:
    • ISO感度の下限がISO800になります。また、RAW撮影はできません。
    • [電子シャッター]を設定時は、ローリングシャッター歪みにより被写体の歪みが大きくなる場合があります。
    • 連続撮影との組み合わせが可能ですが、最高連続撮影速度が低下します。

[Dレンジ優先]

夜景+照明など、輝度差が大きいシーンでは3枚撮影。3枚合成することにより、広いダイナミックレンジで記録・表現することができます。

[動体優先]

合成による動体ブレを起こすことなく、1回の露光で広い階調を表現することが可能。3枚撮影では撮影が難しい、高速で動く被写体や流し撮りも撮影にも有効です。

さまざまなパラメーターを調整できるカメラ内RAW現像

[撮影時の設定で現像][細かく設定してJPEGに現像][細かく設定してHEIFに現像]が選べます。[細かく設定してJPEGに現像]を選ぶと、明るさ補正、ホワイトバランス、明瞭度、記録画質、レンズ光学補正など、さまざまなパラメーターの調整が可能。また、まとめて複数枚のRAW現像も行えます。

解像感やピント位置の微調整ができるDPRAW

DPRAW設定画面

DPRAW設定を[する]にして撮影を行うと、デュアルピクセル情報が付加されたRAW画像(DPRAW画像)として記録されます。この情報を活用することで、ソフトウエア[Digital Photo Professional]で画像補正を行う際に、[解像感補正/ボケシフト/ゴースト低減]を行うことができます。

  • カメラ内でのDPRAW現像処理は不可。
  • 最高連続撮影速度が制限されます(低速連続撮影時のみ選択可能)。
  • 連続撮影可能枚数が少なくなることがあります。

ファイルサイズを抑えられる[C-RAW]

RAWは用途に合わせて2種類から選択可能。C-RAWはRAWと同様の約2420万画素のデータを、より小さなファイルサイズで記録できます。

  • [C-RAW]と比べ、画質は[RAW]が優れています。
  • RAWからC-RAW、C-RAWからRAWへの変換はできません。
  • RAWとC-RAWの同時記録はできません。

多彩な撮影機能

デジタルテレコン

デジタル処理により撮影倍率を約2倍/4倍にして静止画記録する、デジタルテレコンバーター機能を搭載。レンズ交換することなく、手軽に望遠撮影が楽しめます。また1.6倍(クロップ)設定時およびRF-S/EF-Sレンズ使用時は、さらに高倍率な約3.2倍/6.4倍になります。

  • 画像を拡大して記録しているため画質は低下します。JPEG/HEIF撮影のみとなります。またAFフレームは中央1点で固定となります。サーボAF中の全域トラッキングはできません。
RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM 50mm→100mm(2倍)/200mm(4倍)RF100-400mm F5.6-8 IS USM 400mm→800mm (2倍)/1600mm (4倍)

フォーカスブラケット撮影

1回のレリーズで、カメラが自動的にピント位置を変えながら連続撮影。深度合成を行うことで手前から奥までくっきりした画像が生成できます。被写界深度が浅くなりやすいマクロ撮影や、絞り込みすぎて画質の低下が気になるシーンなどに適しています。設定可能枚数は2~999枚。ステップ幅は10段階です。

  • フォーカスブラケット撮影は、シャッター方式が電子シャッターに固定されます。また、ピクチャースタイルが[オート]の時は[スタンダード]で撮影されます。シャッタースピード、絞り数値、ISO感度、ピクチャースタイル、ホワイトバランスは撮影1枚目の設定で固定されます。シャッタースピードは最高約1/8000秒となります。
  • 記録画質はJPEG/HEIF/RAW/C-RAWに対応しています。

カメラ内深度合成

フォーカスブラケット撮影で深度合成[する]の設定時、カメラが自動的に合成処理を高速で実行。フォーカスレンズの移動によって変化してしまった像倍率も、カメラ内で補正が可能。合成処理時に画角が不足している場合は、[深度合成トリミング]を[する]にすると、不足分の画角を自動でカットして保存します。

  • 素材として撮影した画像も保存されるため、[Digital Photo Professional]で合成しなおすことも可能です。

多重露出モード

撮影画像をカメラ内で合成し、ひと味違う作品に仕上げられる多重露出撮影。重ね合わせる画像枚数は、2~9枚から選択が可能で、再生操作でも画像の重なり具合を確認することができます。多重露出の完成画像は、JPEG Large Fineで保存されます。

  • 多重露出撮影で撮影した素材画像は保存できません。

多重露出制御

重ね合わせ方を4種類から選べます。さまざまな被写体やテーマに対応することが可能です。

[加算]

設定した露光量をそのまま加算。各画像の明るさが多重画像に反映できます。

[加算平均]

各画像の明るさを平均化して重ね合わせ。さらに、仕上がりが標準露出になるよう自動調整を行います。

[比較(明)]

画像を比較し、より明るい部分を優先して合成します。

[比較(暗)]

画像を比較し、より暗い部分を優先して合成します。

バルブタイマー撮影

バルブ撮影の露光時間(1秒~99時間59分59秒)の設定が可能。長時間の露光が必要な夜景や打ち上げ花火、星空の軌跡撮影などに便利です。

インターバルタイマー撮影

撮影間隔(1秒~99時間59分59秒)と撮影回数(1回~99回、または回数制限なし)を任意で設定できます。指定した間隔で撮影を繰り返すので、ゆっくり変化する被写体の様子を定点観測したい時に便利です。

ピクチャースタイル

静止画および動画でも、プリセットで搭載されているピクチャースタイルは全部で8種類。[オート][スタンダード][ポートレート][風景][ディテール重視][ニュートラル][忠実設定][モノクロ]を搭載。プリセットされている項目は、意図に合わせてシャープネスやコントラストなどの設定が可能です。