ライブビュー・EOS MOVIE EOS 5D Mark IV
デュアルピクセル CMOS AF
画面に触れた直後、ピントが合う。デュアルピクセル CMOS AF。
キヤノンが開発した撮像面位相差AF技術デュアルピクセル CMOS AFを採用。ライブビュー撮影や動画撮影時の合焦速度をファインダー撮影に迫る次元にまで高めました。フルサイズの画面内約80%(縦)×約80%(横)の広い領域において、すべてのEFレンズ※で高速かつスムーズなAFが可能。液晶モニターのタッチしたところに瞬時にピントが合い、レリーズさせることもできます。またライブビュー撮影時、低輝度限界EV-4を実現しました。AF方式は、EOSのフルサイズとしては初となる「ライブ多点AF」を含む3種を搭載。幅広い被写体に対応できます。
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マニュアルフォーカスレンズ、EFシネマレンズを除きます。
[デュアルピクセル CMOS AFとは]
CMOSセンサーの1画素を2つのフォトダイオードで構成。1画素から2つの画像信号を検出し、位相差AFを行うことにより、フォーカスの移動方向と移動量を算出します。合焦位置を探す不自然なフォーカスの移動がなく、スムーズで高速なAFが可能です。
動体にピントを合わせながら連続撮影ができるサーボAFに対応。
AF動作には、ワンショットAFのほか、サーボAFにも対応。液晶モニター上で動く被写体にピントを合わせながら連続撮影が可能です。デュアルピクセル CMOS AFの高速AFにより、素早く動く被写体にも的確にピントが合います。サーボAF時のシャッター制御は、ミラーアップしたままメカ先幕で露光します。
被写体やシーンで選べる3つのAF動作。
[顔+追尾優先AF]
人の顔を検知してAFする方式。顔が動いても、横顔になっても追尾してピントを合わせ続けます。
[ライブ多点AF]
自動選択:最大63点のAFフレームを使いピントを合わせます。ゾーン選択:63点を9つのゾーンに分けてピントを合わせます。
[ライブ1点AF]
画面上の任意のエリアを選んでピントを合わせます。
ファインダー撮影と同様の4つの測光モードを採用。
315分割で測光する「評価測光」に加えて、ライブビュー画面の約6.3%の範囲を測光する「部分測光」、約2.7%の範囲を測光する「スポット測光」、「中央部重点平均測光」の4種を搭載しています。
撮る前に仕上がりを確認。ファイナルイメージシミュレーション。
ライブビュー映像の状態で、露出や被写界深度、ピクチャースタイル、ホワイトバランス、オートライティングオプティマイザ、歪曲収差補正、色収差補正などの効果が確認可能。色収差補正は、拡大表示時にも反映されます。
写真の比率を4種から選べる、マルチアスペクト機能。
ファインダー撮影と同じ[3:2]のほか、コンパクトデジタルカメラに多い[4:3]、ハイビジョン比率の[16:9]、正方形比率の[1:1]の4種から、画像の比率を選択し撮影できます。記録画質がRAWの場合は[3:2]で画像を生成して、設定したアスペクト比情報を画像に付加。「Digital Photo Professional」でJPEGに現像する際に、設定したアスペクト比で現像することができます。
ライブビュー撮影でも最高約7コマ/秒の連続撮影が可能。
ファインダー撮影同様、約7コマ/秒の高速連続撮影を実現。低速連続撮影(被写体追従優先)の場合は、約3コマ/秒となります。サーボAF時は、約4.3コマ/秒(連続撮影速度優先)の連続撮影が可能です。サーボAF時のシャッター制御は、ミラーアップしたままメカ先幕で露光します。さらにライブビュー撮影でもソフト撮影が選択できるため、シャッター音を抑えたいシーンでの撮影時に役立ちます。
ライブビュー撮影時のドライブモードと連続撮影速度
ドライブモード※1 | AF 動作 | |
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ワンショットAF | サーボAF | |
①一枚撮影 | ○ | ○ |
②高速連続撮影(最高・約) | 7.0コマ/秒※2 | 4.3コマ/秒 (連続撮影速度優先) |
③低速連続撮影(最高・約) | 3.0コマ/秒 | 3.0コマ/秒(被写体追従優先) |
④セルフタイマー:10秒 | ○ | ○ |
⑤セルフタイマー:2秒 | ○ | ○ |
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※1
ライブビュー時はドライブモードの「ソフト1枚撮影」「ソフト連続撮影」は表示されません。(選択不可)
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※2
[AF 動作]が[ワンショット AF]、[LV ソフト撮影]が[しない]のときとなります。
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高速連続撮影時の連続撮影速度は、電源の種類、電池残量、温度、フリッカー低減処理、DPRAW 撮影、デジタルレンズオプティマイザ、シャッター速度、絞り数値、被写体条件、明るさ、AF動作、レンズの種類、ストロボ使用、撮影機能の設定などの条件により低下することがあります。
黄金分割比での構図決めに便利な[9分割+対角]も。グリッド表示。
液晶画面にグリッド表示が可能。[9分割/24分割/9分割+対角]の3種から選べます。[9分割+対角]は、黄金分割比の構図決めに便利です。
水平方向とあおり方向に対応する電子水準器を搭載。
ライブビュー映像で構図を確認しながら、カメラの水平方向とあおり方向の傾きが確認できる電子水準器を搭載しています。
高精細液晶モニター・タッチパネル対応
高精細約162万ドット、ワイド3.2型・クリアビュー液晶II。
EOS 5D Mark IVは、液晶モニターの美しさも操作性も一新しました。約162万ドットの高精細な液晶パネルを採用し、画像をより鮮明に表示。また拡大表示でのピントチェックを容易にしています。また強化ガラス製の保護カバー(汚れ・反射防止コート)と液晶パネルの間に光学弾性体を充填することにより、外光反射と内部反射を抑制。さらに、静電容量方式のタッチパネルを装備。タッチ操作によるライブビュー撮影/動画撮影をより快適に行うことができます。
AFも、レリーズも、再生画像の拡大も。画面のタッチ操作で快適に。
スマートフォンのように画面を指先で触れるだけで、さまざまな操作が行える静電容量方式のタッチパネル機能。タッチ操作でできることは多彩。たとえば画面の被写体をタッチするだけで、ピントを合わせたい位置を選択可能。ピントが合うと、自動的にシャッターを切る設定にもできます。撮影のさまざまな設定はもちろん、ISO感度やシャッター速度などの設定も直感操作で行えます。また画像の再生も快適。指をスライドさせて、ページをめくるように再生画像を切り換えたり、2本の指の開閉で拡大・縮小したりすることも。タッチ操作の感度は「標準/敏感/しない」の設定が可能です。
4色から選択。液晶モニターの色調調整が可能。
液晶モニターの色調調整が可能になりました。「暖色/標準/寒色1/寒色2」の4色から選べます。
EOSムービー
映像制作をさらに強く。フルサイズ4K・EOSムービー。
一眼レフならではの表現力と機動力で、プロの映像制作の現場でも活躍するEOSムービー。EOS 5D Mark IVでは、デジタルシネマ規格であるDCI 4K(4096×2160)・30Pの内部記録を実現しました。さらにフルHD・60Pの記録が可能。フルHDでは、映像制作に適したMOVのほか、汎用性の高いMP4が選択できます。常用最高ISO25600の高感度撮影※ができるので、薄暗い中でもノーライトで美しい映像表現が可能です。大口径レンズ、超広角・超望遠、マクロやフィッシュアイなど多彩なEFレンズとの組み合せで、さまざまな映像表現が楽しめます。
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4K時は常用最高ISO12800となります。
NTSC | PAL | |||
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4K 4096×2160 | 29.97fps | Motion JPEG | 25.00fps | Motion JPEG |
24.00fps | 24.00fps | |||
23.98fps |
4Kフレーム切り出しが可能。約880万画素の静止画に。
EOS 5D Mark IVで再生中、4K動画の1フレームを約880万画素(4096×2160)の静止画として切り出し、JPEGで保存可能。秒間で約30コマの静止画から、決定的な1枚を選び出すことができます。写真素材としてだけでなく、4K撮影時のピントチェックにも役立ちます。
高画質なスローモーション映像を記録する、HD/119.9fps収録。
HD(1280×720)記録時、NTSC:119.9fps/PAL:100.0fpsのハイフレームレート動画撮影※を実現。29.97fps/25.00fpsに対して1/4倍速、ALL-Iによる高画質で滑らかなスローモーション映像を記録できます。
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ハイフレームレート動画撮影時、1シーンの撮影時間は最長7分29秒となります。タイムコードは、実時間1秒に対して4秒分カウントアップします(フリーラン設定時、タイムコードは記録されません)。また、音声は記録されません。
フルHD・60Pを実現。MOVのほか、MP4形式でも収録可能。
新たにフルHD・60Pを実現。フルHD(1920×1080)は圧縮方法にMPEG4 AVC/H.264を採用。映像制作に適したMOVのほか、新たに汎用性の高いMP4が選択できるようになりました。
NTSC | PAL | |||
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フルHD 1920×1080 | 59.94fps | ALL-I | 50.00fps | ALL-I |
IPB | IPB | |||
29.97fps | ALL-I | 25.00fps | ALL-I | |
IPB | IPB | |||
24.00fps | ALL-I | 24.00fps | ALL-I | |
IPB | IPB | |||
23.98fps | ALL-I | |||
IPB |
NTSC | PAL | |||
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フルHD 1920×1080 | 59.94fps | IPB | 50.00fps | IPB |
29.97fps | IPB | 25.00fps | IPB | |
IPB(軽量) | IPB(軽量) | |||
24.00fps | IPB | 24.00fps | IPB | |
23.98fps | IPB |
[用途に応じて選択できる圧縮方式:ALL-I/IPB]
撮影の目的に応じ、圧縮方式を選択できます。ALL-Iは1フレーム単位で圧縮するイントラフレーム方式。1フレームごとにデコード、再エンコードを行うため高画質、かつカット編集や映像の切り出しに好適です。IPBはフレームの前後を参照し、差分を検出する差分圧縮方式。高圧縮でファイル容量が軽く長時間の撮影に適します。
Canon Log対応へ、有償アップグレード
EOS 5D Mark IVの動画機能で、Canon Log記録が可能になる有償アップグレードを開始。Canon Logは、ポストプロダクション 処理を前提とした自由な画づくりが行える記録方式で、ワイドダイナミックレンジが特長です。コントラストとシャープネスを抑えることで黒つぶれや白トビが少なく、暗部からハイライトまで幅広い映像情報を記録。8bit Logを採用しているため、データが軽く、撮影から編集作業も効率的に行えます。
3つのAF方式を採用。タッチ操作で、AFフレーム位置が変更可能。
ライブビュー撮影同様、AF方式は「顔+追尾優先AF」「ライブ多点AF」「ライブ1点AF」の3種から選択可能。「顔+追尾優先AF」では、カメラが顔を検出して自動的にAFフレームを設定、フォーカスを合わせます。「ライブ多点AF」は、最大63点のAFフレームを使いピントを合わせる「自動選択」と63点を9つのゾーンに分けてピントを合わせる「ゾーン選択」から選べます。また「ライブ1点AF」は、デュアルピクセル CMOS AFのエリア内の任意の位置にAFフレームを設定できます。AFフレームの位置と大きさは液晶モニターのタッチパネル(静電容量方式)で瞬時に設定することも可能です。
動画サーボAFでピント合わせが快適に。追従特性のカスタマイズも可能。
被写体の動きに合わせてピントを合わせ続ける動画サーボAFが可能。ここでもデュアルピクセル CMOS AFが威力を発揮。「顔+追尾優先AF」では、合焦した人物をカメラが自動的に追尾。また、「ライブ1点AF」では動画サーボAFの特性をカスタマイズできるので、表現意図に合わせた動画撮影が行えます。
[動画サーボAFのカスタマイズ:AF速度]
被写体の動く速さや表現意図に応じて、「AF速度※」を設定することが可能です。設定幅は[遅い(-7~-1)/標準/速い(+1、+2)]の10段階。動画におけるピント移動は遅いほうが違和感を与えにくいため、「遅い」の設定幅を広くしています。作動条件は「常時/撮影中」から選択が可能。「撮影中」を選ぶと、撮影前のピント合わせ時、設定した速度に関わらず[標準]でレンズが駆動し、撮影準備をスピーディーに済ませられます。
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2009年以降に発売されたEFレンズ使用時に設定できます。
[動画サーボAFのカスタマイズ:被写体追従特性]
「被写体追従特性」は7段階から設定可能。[粘る](-3~-1)では、被写体がAFフレームから外れたり、障害物が横切ったりしても、ピントをある程度保持。意図しないピント移動を抑え、安定したAF撮影を実現します。逆に[敏感](+1~+3)は、遠くの被写体から手前を横切る被写体にピントを移すといった表現に有効です。
ISO25600の高感度撮影が可能。薄闇でのノーライト撮影に貢献。
HDR動画が可能。白トビの少ないダイナミックレンジの広い動画を記録。
明暗差の大きい室内と屋外、夜景のライトアップなどで起こりやすい白トビ。HDR動画で記録すると、高輝度側の再現性を高めることができます。フルHD撮影時に、標準露出とアンダー露出の異なる露出の画像を交互に撮影し、合成して1フレームとして記録。白トビを抑え、ディテールまで再現します。
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拡張ISO感度は設定できません。
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Mモード時は、最高シャッター速度が1/1000秒になります。またTvモード時は最低ISO感度が400になります。
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MOV/MP4、FHD、29.97fps(NTSC)/25.00fps(PAL)、IPB(標準)で記録されます。
ゆっくりした被写体の変化を短時間で表現できる、タイムラプス動画。
一定間隔で撮影した静止画をつなげ、フルHD(ALL-I)の動画として記録・再生できるタイムラプス動画。天体や街並み、花の開花、昆虫の生態など、時間の移り変わりによって変化する被写体を、コマ送りや微速度撮影したかのような映像として記録できます。ISO感度はISOオート時で12800、Mモードでは25600(拡張:102400)まで設定可能。ミラーアップしたまま、電子先幕/電子後幕シャッターで露光を制御するため、撮影は低振動で行われます。設定可能な撮影間隔は1秒~99時間59分59秒、撮影回数は2~3600回。3600回の撮影時、動画として記録される時間の目安は約2分(NTSC設定時:29.97P)または約2分24秒(PAL設定時:25.00P)となります。
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タイムラプス動画撮影中、AFは動作しません。また露出は1枚目固定となります。
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撮影中、液晶モニターには何も表示されず、表示パネルにタイムラプス動画撮影のアイコンが点滅表示されます。
映像制作・編集フローの効率を高める、HDMI出力に対応。
映像制作用として、情報表示のないフルHD/HDをYCbCr 4:2:2(8bit)の非圧縮でHDMI出力できます。タイムコードの付加も可能。また音声出力にも対応しており、音声モニタリングや外部機器への音声記録にも活用できます。
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4K動画はフルHD画質で出力されます。
汎用性の高い色空間、ITU-R BT.601/BT.709をサポート。
カラーマトリックスは4KがRec. ITU-R BT.601、フルHD/HDがRec. ITU-R BT.709。表示アシスト機能やLUTを必要とせず、いま映像制作の現場で使用しているモニターで自然な色再現性が得られます。また、グレーディングなどを行わなくても良好な色再現性とコントラストが得られ、映像を即座に活用することが可能です。
1ファイル4GB制限から解放する、exFATフォーマット。
SDXCカード(すべての容量)、または128GB超のCFカード収録時は、exFATでフォーマットが行われます。これまでの1ファイル4GB制限がなく、映像の取り込み時にファイルを結合する必要がありません。
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SD・SDHCカード、または128GBまでのCFカードはFATでフォーマットされます。4GBを超えると新しいファイルを生成して記録を継続します。
絞り駆動音の低減処理が可能な、ステレオマイク/ライン入力。
音声メモ用のモノラルマイクを内蔵。さらに外部ステレオマイク端子(ライン入力対応)を装備。外部マイクは、キヤノン純正の指向性ステレオマイクロホン DM-E1(別売)を用意。ヘッドフォン端子から音声をリアルタイムに出力・モニタリングしながら、録音レベル調整が可能です。
ウィンドカット/アッテネーター機能
動画撮影に適した、シャッターボタンカスタマイズ。
シャッターボタンの機能を、動画撮影用にカスタマイズすることができます。動画撮影をメインに使用するときに便利です。
シャッターボタンの機能
項目 | シャッターボタン | |
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半押し | 全押し | |
AF/- | 測光・AF | 無効 |
/- | 測光のみ | 無効 |
AF/ | 測光・AF | 動画撮影の開始/終了 |
/ | 測光のみ | 動画撮影の開始/終了 |
より快適な動画撮影のためにおすすめしたいこと。
◎動画を撮影時のメモリーカードの書き込み/読み出し速度は、4K:CFカード UDMAモード7 100MB/秒以上、SDメモリーカード UHS-I 90MB/秒以上、フルHD・HD(ALL-I):CFカード UDMAモード7 60MB/秒以上、SDメモリーカード UHS-Iスピードクラス3以上、それ以外は30MB/秒以上、UHS-Iスピードクラス3以上の大容量カードをご使用ください。カードの書き込み速度が遅いと、カメラの内蔵メモリーを消費してしまうため、自動的に動画撮影が終了することがあります。その他圧縮形式のカード速度は「仕様」でご確認ください。◎最長記録時間は29分59秒(ハイフレーム動画は7分29秒)です。◎カメラでは分割ファイルの連続再生はできません。◎EFレンズの手ブレ補正機構が不要な場合は、機能をOFFにしてから撮影してください。音声記録が不要な場合は、[録音:しない]を選ぶことができます。