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山岸 伸・近井 沙妃 写真展「馬力」

公開日:2026年7月10日

帯広の地に通い始めて、気づけば二十余年が過ぎた。飽きっぽい性格のはずの自分が、これほど長く一つの場所に通い続けるとは思ってもみなかった。最初は旭川をはじめ四箇所を転々としたが、最後に残ったのは帯広だった。廃止論が渦巻く中、奇跡のように残ったこの競馬場に、写真を理解してくれる人がいた。誰もいない場内で、自由にシャッターを切らせてもらえたことが、すべての始まりだった。

​ばんえい競馬は、ただの競技ではない。馬たちが重い鉄ソリを引きながら、静かに、力強く、そして誇り高く歩む姿は、まるで人生そのもののようだった。馬に嫌な思いをさせない、驚かせない、敬意を持って向き合う――それが、撮影者としての私の信条となった。デジタルカメラの黎明期から機材の進化とともに挑戦を続けた。朝焼けの中、息づかいを感じながら、馬のフォルムを追いかける。ただ一瞬の美を捉えるために、何度も現場に足を運んだ。
競馬場では、あえて人との距離を保ち、緊張感を持って撮影に臨んできた。二十年通っても、挨拶を交わす人は数えるほどしかいない。それでも、馬との距離感、空気との対話が、写真に深みを与えてくれると信じている。

​この写真展は、何十万枚の中から選び抜いた、私の目を通して見たばんえい競馬の記録であり、馬たちへの敬意の証でもある。ただの作品ではない。これは、私が馬と向き合い続けた時間そのものなのだ。

開催日程 会場
2026年10月6日(火)~ 10月17日(土)​
10時30分~18時30分(日曜・月曜・祝日休館)
キヤノンギャラリー銀座
2026年12月1日(火)~ 12月12日(土)
10時~18時(日曜・月曜・祝日休館)
キヤノンギャラリー大阪

ギャラリートーク(銀座)

会場
キヤノンギャラリー銀座
日時
10月10日(土)14時~
定員
なし
  • 座席の用意はございません。ご希望の方が多い場合は入場を規制する場合がございますので、予めご了承ください。
観覧方法
事前予約不要

作家プロフィール

山岸 伸(やまぎし しん)

俳優・アイドル・スポーツ選手などのポートレートを中心に、広告・グラビア・写真集・雑誌撮影など幅広く活躍。出版した写真集は400冊を超える。
とかち観光大使を務め、オフィシャルカメラマンとして北海道遺産ばんえい競馬を撮り続け写真展の開催や写真集『輓馬』(朝日新聞出版)、『馬力』(日本写真企画)など数冊を出版し貢献。各界著名人のポートレートを撮影した「瞬間の顔(現・KAO)」では総撮影人数が1300名を超えた。『世界文化遺産賀茂別雷神社(上賀茂神社)第四十二回式年遷宮~正遷宮迄の道~』『帝国ホテルの記憶』『靖國の櫻』写真展等を開催。
平成28年天皇皇后両陛下が賀茂別雷神社参拝の際にオフィシャルカメラマンとして全撮影のち、『天皇皇后両陛下参拝の儀記念誌』が発刊される(現・上皇様、上皇后様)
公益社団法人日本写真家協会会員
平成28年日本写真協会作家賞受賞

近井 沙妃(ちかい さき)

1991年千葉県出身
山岸伸写真事務所現役アシスタント兼カメラマン
2013年、デジタルハリウッド大学在学中に写真家若子jet氏の紹介によりカメラマン山岸伸氏のアシスタントとなる。アシスタントを務める傍ら、自身もポートレートやグラビア撮影を中心に活動中。

著作権について

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