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堤 賢悟 写真展「ぶどうのまち」

公開日:2025年3月6日

本展は、2012年にキヤノンマーケティングジャパンが若手写真家の発掘や育成を目的として開催したワークショップ「第1回フォトグラファーズセッション」においてキヤノン賞(ハービー・山口選)を受賞した堤賢悟氏による写真展です。氏が東京から移住して暮らす山梨県勝沼で葡萄農家の方や葡萄畑を撮影した作品、計26点を展示します。いつもと変わらない暮らしを表現する写真から、緩やかで優しい安心感を実感いただければ幸いです。
作品はすべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」を使用してプリントし、展示します。

開催日程 会場
2025年4月10日(木)~5月19日(月)
10時~17時30分(日曜・祝日休館)
キヤノンオープンギャラリー1

トークイベントのご案内

堤賢悟氏とゲストの公文健太郎氏との楽しいトークをお楽しみいただけます。

会場
東京・品川 CANON S TOWER 2階 CANON INNOVATION LAB WITH
日時
2025年5月10日(土)14時~15時30分 (13時30分開場)
ゲスト
公文健太郎氏(写真家)
定員
50名

作家メッセージ

今年も変わりなく、剪定、摘粒、消毒、傘かけ。
葡萄畑からは賑やかな声が聞こえます。
そんな賑やかさも穏やかな光と土に吸い込まれて、いつもと変わらない時間が巡っては過ぎていきます。

東京から山梨県の勝沼に移住して6年が経ちました。
景色がいいという理由で勧めてくる妻の希望通り、葡萄畑に囲まれた一軒家が私と妻の新しい生活の場所になりました。

2階の窓からは山が見え、玄関の戸を開ければ遮るものもなく広がる葡萄畑。
東京とは違う景色の中に暮らす人達は、木々や自然の時間に合わせた生活をしていました。

日が昇れば1日が始まり日が沈めば家に帰る。
季節が巡れば葡萄を作る。

東京での生活しか知らず昼夜関係なく仕事をしていた私にとって、それはカルチャーショックでした。
人の時間に合わせた生活を送り、コロナ禍の中で先のことが分からない不安感の中にいた私は、毎日必ず昇っては沈む太陽と必ず巡ってくる季節の存在が、息切れしていた私の心を安定させてくれると感じました。

勝沼での生活の中で暮らしという長い物語を紡いでいく為には、変わらないものがあるという安心感が必要だと知りました。
親、子、孫と世代を越えて受け継がれていく葡萄畑は、そういった緩やかで優しい安心感に満たされている場所です。

ファインダーから覗いた景色の中、いつもと変わらない姿があることに尊さを感じてシャッターを切っています。

作家プロフィール

堤 賢悟(つつみ けんご)

1986年 東京都 生まれ
2012 - 2017年 アマナグループ 株式会社UN 在籍
2017年 堤賢悟写真事務所 設立
2020年 株式会社山彦社 設立
【受賞歴】
2012年 第1回キヤノンフォトグラファーズセッション キヤノン賞(ハービー山口選) 受賞
2020年 APAアワード2020 写真作品部門 入選
2023年 第52回山梨広告賞 雑誌・フリーペーパー部門 優秀賞 受賞

著作権について

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