公文 健太郎 写真展「土は静かである」
公開日:2026年10月15日
「農」を撮るようになって15年が過ぎた。
歩いてきた農業の風景は多くの音で溢れていた。風が吹き抜ける音。農機具がエンジンをふかす音。パチッ、パチッというハサミの音。ラジオの音。他愛のない夫婦の日常会話。けれども不思議なことにそれらの音は、繰り返される丁寧な作業の中で、ふと消えていくように感じることがある。無心に手を動かす間に、どこかへ吸い込まれていくような。僕は、その静けさこそが農業なのだと思えてならない。声なき植物の声に耳を傾け、音なき土を次の世代へと継いでいく。農家は、その静けさの中に生きる人たちであり、農の風景は人間がこの地上に存在する静かな証拠なのだと思う。
| 開催日程 | 会場 |
|---|---|
| 2026年12月1日(火)~ 12月12日(土) 10時30分~18時30分(日曜・月曜・祝日休館) |
キヤノンギャラリー銀座 |
| 2027年2月16日(火)~ 2月27日(土) 10時~18時(日曜・月曜・祝日休館) |
キヤノンギャラリー大阪 |
作家プロフィール
公文 健太郎(くもん けんたろう)
1981年生まれ。写真家・本橋成一に師事。ルポルタージュやポートレートを中心に、雑誌、書籍、広告など幅広い分野で活動する。同時に「人と自然の接点」をテーマに掲げ、主に第一次産業の現場を取材し続けている。
これまでに、日本全国の農風景を撮影した『耕す人』、川と人のつながりを追った『暦川』、半島を旅し日本の風土と暮らしを写した『光の地形』、島における過疎化をテーマとした『NEMURUSHIMA』などを発表。また、「見えなくなった山の存在を捉え直す」試みとして制作した『Dropped Water, Dropped Fruit』がある。近作に、父のカメラで日々を記録した作品『煙と水蒸気』がある。
2012年、『ゴマの洋品店』で日本写真協会賞新人賞を受賞。
2024年、日本写真協会賞作家賞を受賞。
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