上吉川 祐一 写真展「Rebirth いのちのかたち」
公開日:2026年2月3日
本展は、全国有数の皮革の生産地である兵庫県たつの市で生まれ育った写真家、上吉川祐一氏による写真展です。牧場から皮革工場、革製品を作る工房を訪れ、取材。思いを込めた人々の手によって「いのち」が皮から革へと形を変え、日常で使われる靴やバッグ、そしてランドセルへとつながっていく様子を撮影した作品を約30点展示します。
見る者の前に現れるのは、大切な“いのちの物語”。関わる人々の思いとともに、心に刻み込まれることでしょう。
展示作品はすべてキヤノンのプリンターimagePROGRAF PROシリーズでプリントし展示します。
| 開催日程 | 会場 |
|---|---|
| 2026年3月6日(金)~4月9日(木) 10時~17時30分(日曜・祝日休館) |
キヤノンオープンギャラリー1 |
ギャラリートークのご案内
- 日時
- 2026年3月21日(土)14時~15時
- 会場
- キヤノンオープンギャラリー1
- ゲスト
- 山口 規子氏 (日本写真家協会)
- 内容
- 会場内でゲストとともに今回展示されている作品について会場内で語ります。
- 申し込み
- 事前予約不要、参加無料
作家メッセージ
私が生まれ育った兵庫県たつの市は、皮革の生産量が日本一の町です。
子どもの頃から原皮(鞣す前の牛の皮)を運ぶトラックや、鞣しを終えた牛革が河原にずらりと干されているさまを目にしてはいましたが、工場の中に入ったことはありませんでした。
カメラマンとなり、野球のグローブやランドセルになる革を作る市内の皮革工場(タンナー)を初めて訪れたのは16年前のこと。筋骨隆々の職人たちが、もうもうと湯気の立つ巨大な「タイコ」から鞣した革を取り出したり、濡れた革を一枚一枚広げたりする姿に、圧倒されました。すっかりタンナーに魅了された私は皮革工場へ通い詰め、やがて「牛」と「人間」との関係性までもが気になるようになっていきました。
牧場から革製品を作る工房までを取材して気がついたこと。それは、生産に関わるすべての人が、思いを込めて仕事をしているということです。
原料となる皮は、食肉の副産物として生まれるものです。肥育農家は、愛情込めて牛を育てています。
私が取材した農家の方は「牛にとってストレスのない環境を作ることに全力を注いでいる」と話してくれ、大切に育てられている様子は牛の顔つきからも伝わってきました。
皮革の製造に関わる職人の方たちも「生きた動物の皮を扱っていること、命のもとに仕事をしていることを忘れたことはない」と言い、「命を余すことなく使っていることを多くの人に知ってほしい」と望んでいます。
また革工房ではほとんど手作業で製品を生み出しています。「使えば使うほど味が出て、愛着が湧くのは、天然皮革ならではの魅力」と、単に消費される商品ではなく、長く愛されることを目指して生産に励んでいます。
Rebirth。いのちがかたちを変え、思いを込めた人たちの手によって、誰かのもとに届けられているのだということを知っていただきたく、この写真展を開催しました。
日頃私たちが何気なく使っている革靴や革のバッグ、そして子どもたちが背負っている革製のランドセルも、単なる工業製品ではないのです。
それは、かたちを変えたいのちの姿。そう思うと愛しさが湧いてきませんか。
作家プロフィール
上吉川 祐一 (かみよしかわ ゆういち)
1978 年、兵庫県たつの市生まれ、在住。7年間のスタジオ勤務を経て、(株)薬師山写真館を設立。
ポートレイトや企業の広告写真もてがけるほか、写真を通じた地域活性に注力。
個展に「いのち 牛革製品ができるまで」(富士フイルムスクエア東京、札幌、大阪、Leofoto ギャラリー)、
「かわと生きる」(ソニーイメージングギャラリー大阪、福岡)など。
著書に「牛革のランドセルができるまで」文一総合出版、「かわと生きる」ulus publishing がある。
ウェディングフォトアワード金賞など国内外の受賞歴多数。
ワールドフォトグラフィックカップ日本代表 日本写真家協会会員
写真集
「牛革のランドセルができるまで」 文一総合出版
「かわと生きる」 ulus publishing
著作権について
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