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館野 二朗 写真展「奄美 ゲニウス・ロキ」

公開日:2023年12月25日

本展は、写真家・館野二朗氏による写真展です。
2016年に初めて奄美を訪れた氏は、はじめは南国ならではの美しい絶景を撮影していましたが、亜熱帯地域特有の海と森、そしてその地で暮らす人々の姿を見ていくうちに、ありふれた風景の中にも特別な魅力を感じるようになりました。その後ライフワークとして何度も奄美を訪れた氏は、日が暮れたあとの残光に照らされる島の影や、光の裏側で揺れる植物など何気ない風景を写し撮るうちに、土地に宿る精霊「ゲニウス・ロキ」のような存在を感じ取るようになりました。
人間の手を入れられることなく、島の自然がそのままの姿で存在していることに魅了され、奄美の「ゲニウス・ロキ」を探す旅を続ける氏が、独自の視点で奄美を捉えた作品を約22点展示します。
展示作品は、すべてキヤノンのプリンターでプリントし展示します。

開催日程 会場
2024年2月1日(木)~3月6日(水)
10時~17時30分
  • 日曜・祝日休館
キヤノンオープンギャラリー1(品川)

作家メッセージ

初めて奄美大島を訪れたのは2016年の冬だった。仕事の依頼であったが、数日間島の風景を撮影していると、どことも違う不思議な魅力が感じられた。絶景やドラマチックな瞬間を撮影したわけではなかったが、どこにでもありそうな風景からでも何か特別なものが感じ取れ、僕を惹きつけた。

そして、帰る頃には奄美をテーマに撮影をすることを心に決めていた。

それ以降、何が他とは違いそんなに特別なのか、それを知りたい一心で島に通い撮影を続けていった。初めの数年は、なかなかこれだといえるものは見えてはこなかったが、丁寧に撮影を続けていく中で、そのうち気付いたことがある。

この島の美しさは、人に飼い慣らされた風景ではなく、自然が自然として生きるために大事なものを何ひとつ失うことなく、そのままの姿で息づいているところにあるのではないだろうか。残光に浮かびあがる島影、光の裏側で揺れる波や植物、それらを撮影していると特に感じることができた。それは、単純に美しいというだけではなく、昔からこの場所に宿るゲニウス・ロキのような存在を感じられたからなのかもしれない。

これから先も、僕にしか撮れない「奄美 ゲニウス・ロキ」を探し続けていくだろう。

作家プロフィール

館野 二朗(たての じろう)

1975年 東京都出身。
若い頃からバックパッカーの旅やフライフィッシングを通して自然と向き合い、手付かずの自然美にインスピレーションを受け、2000年頃から創作活動を開始。独創的な視点と撮影技術から生み出される想像を超えた現実風景は、見る人誰ものイマジネーションを刺激する。
近年は、奄美大島をテーマに精力的に活動。
今後も旅をしながら地球上の美しい場所が仕事場となり、そこで生まれた作品をさまざまな形で発表していく。
現在、雑誌、書籍、企業カレンダーなどで活躍中。

著作権について

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