日本推しラトビア人アルトゥルが「ガル屋」に聞く! 人と人を結ぶクラフトビールの魅力PowerShot V10 × 女川町コラボ特別企画
公開日:2023年11月17日
国内旅行にも、海外旅行にもぴったりのVlogカメラ「PowerShot V10」。今回はコラボ企画として、V10のアンバサダーであり日本が大好きなラトビア生まれの旅人アルトゥルさんとともに、宮城県女川町にあるクラフトビール専門店『ガル屋』を訪ねます。食べるのが大好き、ビールも大好き! というアルトゥルさんが聞き手となり、『ガル屋』店主木村さんの地元女川にかける思いと、「人と人を結ぶ力があると思った」と語られるクラフトビールの魅力をお聞きしました。
PROFILE
ラトビア生まれ、ジョージア在住。小学生の頃に見た日本のアニメをきっかけに日本が好きになり、現在は日本推しラトビア人としてSNSを通し日本文化の魅力を日々発信している。今回は取材と撮影を兼任する。
木村さんとお会いするのを楽しみにしていました。アルトゥルです。今日はよろしくお願いします。
木村:こちらこそよろしくお願いいたします。取材のお話が来た時にはだいぶ驚きました。「あれ、なんかこの方知っているぞ? そうか、SNSで面白いなと思って見ていた、あのアルトゥルさんだ!」って。嬉しかったです。
そうでしたか! 僕も嬉しいです!
木村:女川に戻って、クラフトビール屋『ガル屋』を始めてからこういうご縁に本当にたくさん恵まれてきました。女川のおかげだな、と本当に思います。
クラフトビールが繋いだ、50人もの仲間の輪
『ガル屋』を始める前、木村さんは東京で会社員をされていたと聞きました。その頃からクラフトビールはお好きだったのですか。
木村:興味はありましたが、探り探りという感じでした。私たち40代前後の世代あるあるかもしれませんが、いわゆる「地ビール」は美味しくない、という偏見があったんです。でも、それはダメだよねって教えてくれたのが、『もやしもん』という菌が見える少年の漫画でした。自分で飲んでもないのに決めつけちゃいけないよね、と。そういうことで飲み始めました。
実際に飲んでみてどうでしたか。
木村:はじめてクラフトビールを口に含んだ時は、正直に言えば美味しいかどうかわかりませんでした。それまでは大手のラガービールばかり飲んでいて、クラフトビールという新しい味わいに対する美味しさの基準がなかったので。ただ、美味しくないとも思わず「理解したいな」と思ったので、その後もいろんなものを飲み続けましたよ。
すごい。自分自身で美味しさを追求しようとしたんですね。
木村:その頃は毎日飲んでいましたね。地ビールを目掛けて飲み歩くというよりは、ビールバーにあるものを飲んでみるというような。当時、流通するクラフトビールの種類はまだ少なかったので10種類くらいずつ、バーに行く度に新しいものを飲んでいくスタイルでした。
「クラフトビールが美味しくて飲みたくなっちゃう!」ってことですか?
木村:そうですねえ……。クラフトビールに限らずビールを飲むこと自体も好きですが、それ以上に「場」が好きなんです。そこにいったらいつも一緒に飲んでいる仲間がいるとか、知らない誰かと仲良くなれるとか。ビールがあると、人と人との距離が縮まると思うんです。
ああ、なんだか僕にもわかるような気がします。
木村:その最たるものが、ビールの祭典「オクトーバーフェスト」でした。あらためて「ビールって一瞬で知らない人と仲良くなれるんだ!」って。実感したものです。
オクトーバーフェストってなんだか特別ですよね。
木村:その日あったことは今でも思い出します。隣の人とビールで乾杯したと思ったら、斜め向かいのグループが絡んできて、私のメガネをビールに突っ込んだんです。この間30秒の出来事です。そして間もなく湧き上がるメガネ酒コール。並んでやっと買ってきた一杯のビール(私のメガネ入り)をいっき飲み。からのウェーイでの盛り上がり。
ビックリしましたけど、知らない人とこんなふうに垣根なく繋がることができるのって良いな、とその時に思ったんです。この日だけで50人もの友だちができたのは、私の人生ではじめてのことでした。彼ら彼女たちとは10年ほど経った今でも繋がっていますし、お店にも遊びに来てくれる人もいます。
このオクトーバーフェストの体験が、震災後の女川でガル屋を始めることにつながったと思います。女川町の人も、外の人も、垣根なくコミュニケーションできる場所がこの町に必要だと思ったんです。
新しい故郷「女川」のために、クラフトビール屋ができること
東京で会社員をしていたところから一転して、女川でお店を開くというのは大きな決断が必要だったでしょう。
木村:案外そうでもないですよ。決めたら、町の人たちが応援してくれてあれよあれよと事が進んでいきましたから。
当時は被災から半年というタイミングで、たくさんの女川の人たちや企業は、女川を新しい町へと生まれ変わらせるために立ち上がっていました。
それでも、ビールの修行をしたり大変だったでしょう。
木村:これまた案外そうでもないんですよ。その当時地ビールは世間に知られるようになったばかりでしたし、スタートラインがそう変わらないなら勉強次第でどうにでもなるなって。
それに、「女川で生活していかなくてはならない」という考えで、この土地で愛されるビールを作って、文化にしていかなくてはという気持ちもあったので。苦じゃなかったですね。
文化にする?
木村:普通のものとして、生活に定着するものと言ったらいいでしょうか。女川に住んでいる人たちが意識せずに飲むもの、普通に飲むものにしたいなと。大手のビールってそうじゃないですか。私の作るクラフトビールも同じくらいの感覚で飲んでいただけるようになったら面白いですよね。
仕事の後に、知っている人が地元で作った、女川ならではのクラフトビールを一杯飲むということですか。最高ですね。
木村:でもまだまだ満足のいく出来ではないですね。お店では出していますけど、もっともっと改善できるので。いつになったら自信が持てるのかなと思いながら。
とても美味しかったですよ! でも、ご自分ではまだまだだと思われるのですね。基本的なラインナップはペールエールですか。
木村:そうです。今はペールエールしか作っていません。IPAもラガーもホワイトエールもヴァイツェンも作りません。
それはどうしてですか。
木村:クラフトビールを作る時には「思い」と言いますか、「どう飲んでほしいか?」と「どう味わってほしいか?」を意識して作っているんです。「飲む場所」も含めて。
ふむふむ。
木村:ってなると私が描くのは、先ほどもお伝えしたような「地元の人にとって日常的に飲む普通の飲み物」なんです。私が作るペールエールは、いわゆる大手のビールであるラガー系に比べると、フルーティーで味わいも強めです。IPAと比べると、誰にとっても飲みやすい。だからあんまり意識しすぎずに飲めるクラフトビールを目指すと、ペールエールなのかなと。
みんなのことを考えた結果なんですね!
木村:それでも味は少しずつ変えていかなきゃ飽きられてしまうので、ホップを変えたり酵母を変えたり、さらに飲みやすくするためにはどうすればいいかずっと試し続けています。とは言え、仕込みがもう一周くらいしたらIPAも仕込んでみようかなと思っています。地元の人もある程度慣れてきて、新しい挑戦をしてみてもいい頃かなと。
夢を叶え、自分を育ててくれた女川で
今ある店内醸造のビールは、「女川カスケード」「江島ギャラクシー」などかっこいい名前のものが多いですね。この仲間がさらに増えるんだ。
木村:これはですね、僕にとって身近な地名と、原料にしたホップの名称を組み合わせているんです。味の部分と関係ない、名付けの部分で永遠に悩むことになっちゃうので(笑)。
ふふ。なんか僕と同じように漫画とかゲームが好きな木村さんらしい名前だなって勝手に思っていました。ひとつお聞きしたいのですが、お店に立つ時、楽しくなってお客さんの輪の中に入りたくなることはないのですか。
木村:どちらかと言うと、カウンターの中からお客さんを見ている方が好きです。会話があまり得意じゃないので、飲み屋トークみたいなのができないんですよ。するなら真面目な話が多いですね。次はなにやろうとか、女川をもっとよくしたいねとか。
ああ。それが木村さんの醸し出す安心感の源なのかもしれませんね。
木村:あくまでもお客さんがいてお店が成り立つものだと思っているんです。だから、女川で出会った人同士がどんどん繋がっていってほしいし、それが今日友達になりましたとか、いいですね。女川の町の人と、外の人とどんどん混ざって、そういう場を見ているのが本当に好きなんです。
そう言えば、お隣町で乗った石巻のタクシーの運転手さんも言っていました。「女川に来たならガル屋に行くといいよ、あそこは町の人も外の人も集まっているから」と。
木村:ほんとですか。それはそれは。自分では気にせずにやっていますが、たとえば女川町長とかが「ガル屋がなければ今の女川はなかったよ」と言ってもらえる事があるので、みんなにとってのハブになる場所になれたのかなと。本当にちゃんとやれているのかな、と自分では思うんですが。
女川の人たちは絶対にガル屋さんのこと、大好きだと思いますよ。
木村:そうだとしたらありがたいです。
私は、女川のことをもっと知ってほしいので閉業時間になったらきっちりお店を閉めちゃうんです。そうすると、もっと飲みたい人たちは次のお店に行くじゃないですか。女川に来てここだけで終わるんじゃなくて、女川のお母さんとみんなが親しんでいる「居酒屋ようこ」さんへハシゴしてもらうとか。
ビールが人と人を繋ぐみたいに、木村さんも人と女川を繋いでいますね。
木村:女川の人たちってみんないい人なんですよ。優しいとも言えるし、変におせっかいとも言えるし。女川のことをもっとたくさん知ってほしいから、どんどん町のことを教えてくれますし。
そうやって女川の人や町に支えられてきたからこそ、今度は自分もいろんな人を繋げたり、背中を押したりしたいんでしょうね。実際それができる環境にいますし、やりやすい状態になったと思います。
女川が木村さんを育てた(変えた)ってことなんでしょうか。
木村:そうかもしれませんね。ふと気づいたら、背中を押す立場になっていて。女川に育てられました。
じゃあ、もしかすると『ガル屋』を始める前に考えていた、人と人を繋げるという思いが現実になっているってことですね!
木村:たしかに。そう言われたらそうかもしれません。この先、何年続けられるかわかりませんが、それでもやってみたいことはたくさんありますね。クラフトビールの原料となるフルーツを作ってみたりとか。
そのビール、完成したら教えてください。また飲みにきます!
木村:ぜひ。その時は私の大好きな、万石浦の夕日も一緒に見にいきましょう。
取材を終えて
「木村さんは僕との共通点がたくさんで、もっともっとお話ししたいことがたくさんでした!」と頬を緩めるアルトゥルさん。聞き手としてだけではなく、PowerShot V10を使ったVlogの撮影も担当された、その感想をお聞きします。
世界中を旅するアルトゥルさんにとって、PowerShot V10を使ってみた率直な感想をお聞きしたいです。
アルトゥル:そうですね……。あちこち旅行する僕からすると、持ち運びしやすいサイズと重さがよかったです! 飛行機に乗る時、LCCだと持ち込み制限があるのですが、それを全然気にしなくてすみました。
実は重さを気にして、今まではスマートフォンでVlog撮影に挑戦していましたが画質にも音質にも不満を感じていて。でも一眼カメラだと、レンズやフードとか色々必要でかさばるし、手荷物の半分以上を占めてしまうのもなんだかなぁと。だからPowerShot V10を使ってみたら、「なにもかもがばっちりだ!」って思いました(笑)。
LCCの持ち込み可能な手荷物の重量はおおよそ7kgで、荷物の取捨選択はかなり重要ですよね。今日はビールの飲み歩き動画なども撮られていましたが、手ブレなどに気になることはなかったですか。
アルトゥル:なかったです! 食いしん坊なので、日本の新しい都道府県に行くたびに必ず名物を食べるんです。その時、片手に食べ物、もう片方にPowerShot V10を持って大変な状態でも、全然手ブレしなくてびっくりしました。スタンドもついているので、テーブルに置いて食べる様子を撮影しやすいのもいいですね。めちゃありがたいです!
食いしん坊にぴったりのVlogカメラ、いいですね。では最後に、一言お願いします。
アルトゥル:ひとつだけ頑張って文句を言うとしたら、デザインカラーが素敵すぎてすごく悩みました(笑)。シルバーもブラックも両方良いから。結局シルバーにしたんですけど、本当にかっこいいです!
(笑)。ありがとうございます!
アルトゥル:ガル屋さんの撮影も、この子(PowerShot V10)と一緒にうまくできました! クラフトビールもお店も全部。たくさんたくさん良い絵が撮れたので、素敵なVlogにできる自信があります! ぜひ見てほしいです!
身軽に旅の記録を残すなら
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