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自然の中で家族団らん! 子どもと楽しむキャンプ時間の過ごし方

公開日:2021年8月25日

最終更新日:2022年7月25日

Photo : Izumi Yagishita

ライフスタイルブランド「PUR」のディレクターを務める八木下泉さん宅の育ち盛りのお子さんたちは、アウトドア好きのお父さんお母さんに連れられて、物心着く前にはキャンプデビューしていました。好奇心いっぱいで飽きっぽい子どもたちの面倒を見ながら、安心安全のファミリーキャンプをするにはどうしたらいいの?そんな不安解消へのTIPSとともに、家族みんなが満足するファミリーキャンプの過ごし方や魅力についてお伺いしました。

PROFILE

八木下泉(やぎした・いずみ)

ライフスタイルブランド「PUR」のディレクター ・デザイナー。長野県を拠点に、週末は家族揃ってキャンプを楽しむ。

キャンプが当たり前にある日々を

旦那は生粋の東京育ち。一方、私は緑あふれる大自然に囲まれた長野県の田舎に生まれ、育ちました。バックグラウンドは全く違いますが、2人とも幼少期からアウトドアを身近に親しんでいて、特に私にとって外遊びに特別な感覚は全然ありませんでした。旦那一家も小さい頃からキャンプによく行っていたようで、飽きるほど頻繁に行っていたと聞いています。

そういう2人でしたから、子どもが生まれる前からよくキャンプに行きましたし、「子どもの日常に、キャンプや自然と触れ合う機会が当たり前にあったらいいね」という想いも自然と共有していて。子どもが小さいうちから家族揃ってあちこちへ出かけてキャンプを楽しんでいました。

子どもって本当にすごいもので。10歳になったばかりの息子はキャンプ場についたら、1人で探検に出かけては誰かしらと友達になっちゃいます。それが同世代のこともあるし、大人のこともあって。もともと人見知りをしない子ではありますが、キャンプに来ている人たちってだいたい穏やかで優しい人が多いからなのかも?滞在中はその友達に釣りを教えてもらったり、たまたま知り合いだったお隣さんにサウナテントを体験させてもらったり。キャンプでの思わぬ出会いが素敵な経験につながることが案外ありますね。

そうやって今では自由に1人遊びを楽しむ息子と、今年6歳になった娘がもう少し小さい時は親子3人でお散歩したり、お題を出してそれを見つけてくる遊びをして過ごしていました。「きれいな石を見つけてきて」とか「きれいなお花はあるかな?」とか(その間、旦那にはテントの設営をしてもらって)。目の届く範囲の小規模なキャンプサイトであれば2人で自由行動してもらいつつ、そっと後ろから見守りながらついていくなんてことも。

最低限のキャンプルールやマナーはあらかじめ教えるけれども、それ以上はできるだけ干渉しないように、というのが常日頃からの子どもたちへの向き合い方。なるべくそうありたいと思いながらもついつい口出ししちゃったり、手助けしちゃったりしちゃうんですが。自然の中では、できるだけ見守りたいなと思っています。

自然の力で、ゆったりとした家族団らんが叶う

仕事柄、旦那の平日の夜はいつも遅い時間になりがち。子どもたちが寝る頃に帰るので、なかなかゆっくり話をすることは多くありません。その分、キャンプのときには子どもたちからたっぷり話を聞かせてもらいます。それは決まって、早めの夜ご飯を食べてから囲むたき火のとき。何をするでもなくただゆったりしながら、最近あったことや学校や友達のことなど普段なかなか聞けないことを話してもらったり、トランプをしたり。全部その時の気分まかせ。そのまったりした感じが、本当にいい時間になっていると思います。

この、キャンプで予定を詰めすぎないことが「いいキャンプ」にする秘訣かもしれません。ただただ家族で自然を一緒に満喫する。たき火のパチパチと火がはぜる様子を眺めたり、鳥の泣き声に耳をすませたり。大人も子どもも心から穏やかな気持ちで楽しむ。

そうやって仕事や家事から離れて、子どもたちと向き合っていると、ふと、子どもの成長に気づかされることもあります。たとえば、大人と話すとき、「こんな言葉遣いができるようになったんだ」とか。そんなとても些細なことです。もしかしたら普段の生活の中でも気づけることかもしれないですけれども、自然の中にいる余裕があるから こそ発見できたようにも思います。

子どもと過ごす、安心安全なキャンプのために

そんなゆとりあるキャンプ時間を過ごすには、事前準備が命。子どもたちが安全に、安心して過ごせるキャンプサイトなのかを事前にネットで口コミを調べることから始まり(子どもたちが楽しめるアクティビティがあるのか、よいロケーションかどうか、安全かどうか、子どもたちが怖がるのでトイレはぼっとん便所じゃないかなど)、できるだけ現地でやることを減らすためにご飯の下準備をしておくこと、子どもたちの着替えを多めに、かつ朝晩の冷え込みを想定して防寒着を必ず持っていくことなんかをしています。あと、水遊びをよくするのでロープとハンガーは必需品です。

電気やガスなどボタン一つで便利さを享受できる自宅とはちがい、限られた道具や材料でなにができるか。なにをするか。そのやりくりを考えるのがキャンプの醍醐味。子どもと一緒に行くキャンプっていろいろ準備や手間もかかりますけど、そうやってあれこれ考えながらやるのは全然苦じゃないです。その時間からして、私としてはすでに楽しい気がします(笑)。

「たのしい」気持ちを何度でも

毎年行くキャンプサイトのひとつに、長野県の北西部に位置する、青木湖付近のキャンプ場があります。澄んだ水がきれいな湖畔 にテントを張れるのがいいですし、すぐ目の前にある湖の眺めが最高。それに、サップ体験や湖への飛び込みもできて、心置きなく水遊びができるのもうれしいところ。子どもたちからも「また行きたいね」と定評のあるキャンプ場です。

そうやって子どもたちが水や木々に囲まれて自然体でいる様子には、ついついカメラを向けちゃいますね。ポーズをきめきめで撮るよりも、なにかに夢中になる姿にシャッターを切りがちかな。それをデータではなくて現像してアルバムに残してます。なにかアレンジするでもなく、大きいアルバムにただ写真だけを並べるやつなんですけど。日常写真のなかにキャンプ写真も混じってる、ふたりの子どもが生まれた時からの記録をまとめたアルバム。この前思い切っていままで撮りためてきた写真を全部まとめていたら、アルバムが何冊もできてしまって。整理だけで大変でした(笑)。

子どもとアルバムを見返すと、やっぱり覚えているんですね。「このとき〇〇したよね」「ここどこどこだよね」とか思い出話に花が咲いたりして。プリントして形に残して手元で見れるって、しみじみ「いいな」と思いました。

とはいえ私たち一家はそこそこの頻度でキャンプに行くので、「キャンプに行くよ〜」というと「また行くの?」みたいな反応になりがちなんですけど(笑)。私も旦那もそれでいいと思ってます。子どもたちが大人になったときにふと思い出されるような、家族の楽しい夏の思い出であれば。

キャンプで過ごす時間は、現代の便利で恵まれた生活環境の中で過ごしていても「人間は本来こういう風に自然の力をいただいていたんだよ」と、体で知ってもらう機会にもなります。摩擦による火起こしの原理やテントやタープが立つ理由、そういうものにひとつひとつ興味を持ち、知ること。そうやって自然やキャンプの中で育まれる好奇心が、子どもを大きく育ててくれる気がします。

自然の恩恵に感謝して

「自然にお邪魔させてもらっている」というのは旦那の口癖。私自身も自然界にお邪魔させてもらっている感謝の気持ちを、キャンプに行く度に思い出します。

私自身だけではなく、キャンプの時間を通じて草や木、水など街にはないものに触れていると、子どもたちにとっても必要なことが自然なかたちで身に付くような気持ちに。

それはこの先、生きていく上で必要なこと。本来こうあるべきだった人間の生活を体験するうちに地球で暮らすこと、どんなふうに緑や自然環境と関係を築いていくか考える。ファミリーキャンプで過ごすかけがえのない時間の中で、自分の暮らしについても振り返る日々です。


好きをかたちにするヒント

子供との「今」を残す

好きなものを飾ったり、写真に残したり、アルバムにしたり。あなたの「好き」をかたちにするアイデアをご紹介します。

愛しい一瞬一瞬を残す

自然の中でのびのびと過ごすお子さんの表情はいつもと違って見えるはず。飾らないその表情を、いつでも思い出せるように写真に撮って残しておきましょう。

思い返す楽しみをつくろう

写真をプリントしてアルバムにするときには、好みのデザインの台紙を使うだけでアルバムづくりが楽しくなります。
写真を見たときに、そのときの思い出を思い返せる仕掛けを作っておきましょう!

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自然の中で家族団らん! 子どもと楽しむキャンプ時間の過ごし方
https://personal.canon.jp/ja-JP/articles/life-style/itoshino/list/familycamp
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https://personal.canon.jp/-/media/Project/Canon/CanonJP/Personal/articles/life-style/itoshino/list/familycamp/image/thumbnail-main.jpg?la=ja-JP&hash=1B1C870DB060BC6161FA76B80FA76177
2021-08-25