RF24-105mm F4-7.1 IS STM 1本で パラグライダーから空中撮影してみた。
公開日:2020年4月27日
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この「RFレンズ1本持って旅に出る」企画は、新型コロナウィルス感染症予防のため今回をもって一旦中断します。何卒、ご了承ください。
「RFレンズ」シリーズから注目の1本をチョイス。「1本シバリ」でどんな写真がモノにできるのか。あえて制約を設けて、限界突破しながら撮影を楽しんでみる企画です。今は気軽に外出できる時期ではありませんが、いつか旅ができるようになったときの参考にしてみてくださいね。
(3月中旬撮影)
今回の1本は、待望の標準ズームレンズ「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」。軽量小型が特徴だから、空も飛べるはずですよね、中西さん?
RF24-105mm F4-7.1 IS STM 1本でパラグライダーから空中撮影
写真と語り:中西祐介(フォトグラファー)
飛べるはずって……(笑)。今回手渡されたレンズは、RF24-105mm F4-7.1 IS STM です。軽量コンパクトな標準ズームなので、登場を待っていた方も多いのではないでしょうか。Lレンズではありませんが、価格的に入手しやすいのもうれしいところ。さて、その実力を試してみましょうか。目指したのは、富士山の絶景が期待できる富士五湖周辺エリアです。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM とは?
シャッター速度5段分の効果を得られる手ブレ補正機構を備えた、小型軽量が特徴の標準ズームレンズ。風景はもちろん、スナップやポートレート、マクロ撮影など多彩なシーンに対応する一本です。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM × パラグライダー人生初の飛行撮影に挑戦。
カメラと飛ぶ、自分ドローン。
今回楽しみにしていたのが、パラグライダーでの飛行(タンデムフライト)です。空を飛びながらカメラを構えるのは初めての体験。朝霧高原のフライトポイントでインストラクターから説明を受けたら、いざ飛行! 飛び立つ瞬間は本当にあっという間で、フワッと足が浮いて空を飛んでいました。その後、上昇気流に乗って高度を上げていきます。
目の前には富士山の絶景が!「特等席」からカメラを構えます。体が装具で固定されているので、こんなアクティブな撮影にはコンパクトで軽いズームレンズが役に立ちます。24-105mmという画角も過不足ありません。
ゆったりと旋回しながら、雄大な景色がダイナミックに見えるように撮影してみました。私が体験した高さを感じてもらえるでしょうか? 空から写真を撮るのは、本当に気持ちがいいです。
撮影協力:アサギリ高原パラグライダースクール
おすすめ。機動性の高いカメラバッグ。
私が普段から愛用しているバッグは、斜め掛けにしてカメラを持ち運べるスリングタイプのバッグです。なかでもマインドシフトギア「フォトクロス13」はお気に入り。機材の出し入れのしやすさはもちろんのこと、体にしっかりフィットしてくれるので、長時間使用しても体への負担が少ないのが特徴です。
フォトクロス13 開いた状態フォトクロス13、開くとこんな風。ポケットの位置もよく考えられていて、バッテリーや小物を整理しながら収納できるので使い心地は最高です。フルサイズミラーレスとレンズセットがすっぽり入る大きさもいいですね。
これまでたくさんのバッグを試してきましたが、このバッグに行き着きました。本格アウトドア仕様らしく、素材も丈夫に作られているので安心して使えますよ。
このレンズ、マクロ機能がユニークすぎる!
RF24-105mm F4-7.1 IS STM の特徴的な機構は「Center Focus Macro(センター・フォーカス・マクロ)」です。カメラ内でAFモードをに切り替えると最短撮影距離が大きく短縮され、レンズ前面から被写体までの最短距離は、ワイド端でわずか25mmに! 背景に富士山が写るようにフレーミングしながら、ここまでミニチュアに寄れるとはスゴイです。既存のマクロレンズでは見えなかった世界。これだけで新しい表現を手にしたような気持ちです。
\ さて、このへんでランチタイムです!/
《今回の旅メシ》「もちや」の炭火焼きバーベキュー
今回の旅メシは炭火焼バーベキューです。まずは運ばれてきた食材を一枚。たくさんの食材をおいしそうに撮るため画面いっぱいに入るように斜め上からフレーミングしました。
ズームレンズはワイドとテレ側で見える世界が違うので、どの焦点距離がベストか、頭の中で切り替えながら探っていきます。RFレンズはズームリングがつかみやすいようにデザインされているので、ズーム時の感触がとてもいいですね。小さなことかもしれませんが、こういう気配りがとてもうれしい。
炭火で焼き始めたら、脂のテカリ、火の立ち具合などを見極めながら「シズル感」を見せて食欲をそそる写真を目指してみました。
RF24-105mm F4-7.1 IS STM × 乗馬クラブ富士山麓の乗馬クラブへ。
人馬一体となった演技の迫力!
午後からは、ウエスタンスタイルの乗馬が楽しめるスポットへ。ウエスタンハットをかぶったライダーと馬のコンビは絵になります。
まずは外乗(がいじょう:大自然のフィールドに出て乗馬すること)を見せてもらうことに。富士山が見えるポイントに向かいました。雄大な富士山と人馬の組み合わせがとてもいい。馬が好きな私にはたまらない光景です。
クラブに帰ると、今度は馬場で「レイニング」という競技のテクニックを披露してもらいました。速い駈歩(かけあし)からの後肢のみで停止する「スライディングストップ」を撮影。スピードの急加速、急減速のためAF機能が試される場面です。最初は正直、心配でした。でも実際に使ってみると迷いもなくスムーズにフォーカスしてくれました。リードスクリュータイプSTMのおかげでしょうか。これなら安心して動きモノにチャレンジできます。RFレンズならではの高画質と気持ちよさが感じられる一枚です。
撮影協力:パディーフィールド
一日の締めくくり。ピンクに染まる霊峰・富士!
本栖湖畔で夕景撮影。富士山を臨みながら日が暮れていく時間を楽しみました。
このようなシーンでも、フレーミングをアクティブにするために5段分の手ブレ補正機構(IS)を信じて、手持ちで撮影しました。しかも、ISO感度設定100。RF24-105mm F4-7.1 IS STMは、テレ側開放F値が7.1ですが、総合力でカバーできますね。
夕暮れ時の時間がとてもゆっくりと流れていきます。わずかな変化も逃さないように少しずつシャッターを切りました。まるで時間をつかみながら記憶に残していく感覚です。
都会で暮らしていると、数分おきに変化していく光の色や表情に気がつかず、何となくこの時間を過ごしているのかもしれません。写真が時間の大切さを見せてくれているようです。
「1本シバリ」の撮影を終えて……このレンズ、どうだった?
軽快な使い心地は、まさに旅の相棒。しかも、マクロ機能で多彩な表現も!
RF24-105mm F4-7.1 IS STMは、小さなバッグに入るコンパクトさで、フラッと撮影に出たいときには最適なレンズです。重い機材で作品の撮影に行くのもいいですが、気軽な撮影にはこのレンズがうってつけ。一日中歩いても負担にならず、もっといろんなシーンを探してみたくなります。
また、小さなボディに手ブレ補正機構や Center Focus Macro 機能まで備えていて、表現の可能性まで感じる一本でした。
次は、1本持って何を撮りましょうか。次回をお楽しみに!