創造力のゆくえ
公開日:2023年5月24日
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写真家・鶴巻育子編

クリエイティブは、
撮る前から始まっている
モノクロの目で見ながら撮る
山陰の光と影
撮る以外の行為がクリエイティブに繋がる
現実そのままが、ドラマになる

スナップを撮る時は、あんまり意気込みすぎないようにしています。直感とか、勘はすごく働かせつつ、信じる、というか。そして粘らない。次々に動きまくる。粘ったからっていい写真は撮れないと思っているから。待って撮った写真は、つくられたものみたいな写真になる気がします。アングルもあまり変えません。ほぼアイレベル。もう、街に世界にそこら中にドラマがあるので、ありのまま撮った方が気持ちいいんです。
本当は、語りたくないこと

写真は、見た人が感じるというところが重要で、それには余白が必要だと思います。こうやって見てくださいって説明しすぎる写真だと、見た人の思考も働かない。だから考える余白を残す。残して作らないといけないと思います。決めつけてこう見てくださいっていうのは、つくる方も見る方も思考が広がらなくなって、お互いが創造性を見出せない。写真を撮る方は、気づきだとか疑問とか、そういうものを投げかける立場で。あとは見た人たちそれぞれの答えがあって、クリエイティブが完成するんだと思います。