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EOS R10を相棒に。私の“好き”の切り取り方

“誰が見ても気持ちのいい写真”を撮ることが永遠のテーマというフォトグラファー・しふぉんさん。その通り、見る人が気持ちいいと感じるような、しふぉんさん独特の視点と構図には定評があります。そこで今回は今年7月に発売されたAPS-CミラーレスカメラCanon EOS R10を使って、ズバリしふぉんさんの好きな被写体を好きな切り取り方で撮っていただきました。また、積極的に動画撮影もされているということで、EOS R10で撮影したショート動画作品も公開!EOS R10の魅力とともに内容満載にお届けします。ぜひ最後までご覧ください。

PROFILE

しふぉん

東京を拠点とするフリーランスフォトグラファー。構図や色にこだわりを持ち、“誰が見ても気持ちのいい写真”を一貫したテーマとする。広告や観光PRほか、雑誌やwebサイトへの寄稿など幅広く活動。2021年、初の写真集『白日夢』を上梓。

<Canon EOS R10×しふぉんの“好き”>撮影の視点とヒント

その1:白と青にアクセントをきかせる銅色。構図はシンメトリーを意識

RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM 焦点距離 45.0mm シャッタースピード 1/500秒 F値 f/8.0 ISO 100

【My point of view】
「青空と白い灯台だけだとよく見る写真だなと思い、何かないかと灯台の周りを歩いてみると、2本のパイプの間にちょうど灯台がくる構図を見つけました。左右のパイプと中央の灯台を含め全体が左右対称となるように撮影しています。白い建物と灯台、銅色のパイプ、そして空の青という組み合わせが可愛いと思いました」。

【Photography Tips】

「灯台やパイプの錆の質感など、EOS R10が細部までよく描写してくれました!灯台と下の建物の両方をクローズアップしたかったので、ちょうどよい画角を探れるよう、レンズはズームレンズRF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STMを使用。より質感をしっかりと写すため、f8.0まで絞って撮影しています」。

その2:風車が並ぶ晴れの海岸、流木を手前に配置し安定感を生む

RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM 焦点距離18.0mm シャッタースピード 1/800秒 F値 f/6.3 ISO 100

【My point of view】
「海岸沿いに並ぶ風車と、空の色を反射して青く染まった海に惹かれて撮影しました。最初は風車と海の波だけに意識を向けていましたが、そうするとフレームの右下が空いてしまって。たまたま見つけた流木を入れることでバランスをとりました。撮影中、楽しくなって油断していたら波に膝下までのまれました(笑)。見たままの美しさをそのまま写し出すだけでなく、そこに自分らしさというものを上乗せした写真を撮れたらと思っています」。

【Photography Tips】

「とてもシャープな写りで、波の繊細な表情までしっかり写っていることに感動しました。また空の青も美しく、グラデーションも見たままに、とてもきれいに表現できています。使用レンズはRF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM。白波の細かい表現や、空の階調をきれいに出すのに力を発揮してくれたと思います」。

その3:傾く陽の光に輝く水面の、唯一無二の煌めき写真

RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM 焦点距離45.0mm シャッタースピード 1/1000秒 F値 f/7.1 ISO 100

【My point of view】
「この1年くらい、水面にハマってよく撮っています。その場所や時間によって変化する様が美しく、そして面白く感じているんです。これは、かすかに吹く風によって作り出される模様とそこに反射する光がきれいで夢中になって撮影した中の一枚。風向きや風量、太陽光の入射角によって常にその表情が変わるため、唯一無二の写真となることも魅力です。水面に浮かんだ細かい塵が光を反射して煌めいている点もお気に入り。寄って切り取ることで、見てほしい部分を明確にしました」。

【Photography Tips】

「水面ならではの滑らかな表情がそのまま写し出されていて、水面をよく撮る私としては、そのことにとても感激しました。水面に浮かぶ光を反射した小さな塵一つひとつのディテールまで、繊細かつきれいに写し出されていることにも驚きです。余計なものを除くことで、水面そのものの魅力をより伝えられると思い、レンズはズームレンズ RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STMを使用し焦点距離を45mmに合わせ、水面だけを切り取るようにしました」。

その4:日没前、美しいグラデーションに染まった空を印象的に

RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM 焦点距離 28.0mm シャッタースピード 1/125秒 F値 f/6.3 ISO 250

【My point of view】
「久しぶりに雲ひとつない天気に恵まれて、刻一刻と空の色が変化していく中で見た美しいグラデーションに惹かれ、撮影しました。海から離れると写真の下半分がほとんど土で埋まってしまい、それだと空の美しさの魅力が半減してしまうので、できるだけ波際に近づき、波が来ているタイミングでシャッターを切っています」。

【Photography Tips】

「撮って出しでも空のグラデーションがきれいに写し出されていてEOS R10の実力を感じました。レンズはRF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM。海でのレンズ交換はあまり好ましくないと思い、ズームレンズ1本に絞り、いろいろな画角で撮影しました。あまり明るいレンズではありませんが、レンズ内の光学式手ブレ補正により日没後でも手持ちで撮ることができました」。

その5:グラデーションを引き立たせる薄明の空と三日月のコラボレーション

RF24mm F1.8 MACRO IS STM 焦点距離24.0mm シャッタースピード 1/6秒 F値 f/2.8 ISO 100

【My point of view】
「常日頃から、空の移り変わりや美しい建物に、強く心惹かれています。この日も、ビルの隙間から見えるグラデーションが美しい薄明の空と三日月のコラボレーションを、撮らずにはいられませんでした。三日月を建物の隙間に配置したいと思い、ビルとビルをつなぐ空中回廊に移動して撮影場所を探していたのですが、青く染まった右側のビルがきれいなここで撮ることに決定。構図が引き締まるよう左側の建物も入れて仕上げました」。

【Photography Tips】

「夜の撮影ということで、レンズはF値が小さく明るい単焦点レンズRF24mm F1.8 MACRO IS STMを使用。撮影モードはM(マニュアル)に設定しピントは月に合わせています。オートでピントが迷ってしまうようなこともなく、ストレスも少なく済みました。あたりはだいぶ暗くなっていましたが、十分な写りにとても満足しました。写真の一番の魅力は日常を視覚的に記録していけることだと思っているので、写真として半永久的に残っていくこの情景が、このように美しく撮れたことがとても嬉しいです」。

その6:写真だからこそ表現できる、現実の景色と反射の世界の共演

RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM 焦点距離24.0mm シャッタースピード 1/200秒 F値 f/6.3 ISO 100

【My point of view】
「反射の面白さは、実際の景色と反射の世界、両方を一枚の写真に写せるところにあると思っています。まったく同じではなく双方を少し違って見せられるとより面白い写真になると考えていて、この写真は左右で空の模様が異なるように撮影しました。建物は歪みや傾きが目立ちやすいため、水平垂直をいつも以上に意識しています」。

【Photography Tips】

「ガラスに反射したビルの重厚感と、空に浮かぶふわふわとした雲では、質感が逆ですが、どちらもそれぞれの良さが写し出されていました。レンズはRF24mm F1.8 MACRO IS STMを使用。少し絞って撮影したのですが、ディテールが美しく全体的に引き締まった印象に仕上げることができ、満足しています」。

その7:ずっと行きたかった場所で、カメラで縦位置動画に初挑戦

EOS R10の動画機能は、実質6Kの画質で記録して4Kにリサイズする[6Kオーバーサンプリングプロセッシング]を採用。そのため通常の4Kより色再現性に優れ、ディテールまで鮮明な画像を記録できます。またISO感度100-12800(拡張25600相当)と、室内や夕暮れ時など、暗いシーンでも明るく撮影できる点も魅力。 今回は、縦位置動画はいつもスマホで撮っているというしふぉんさんが、カメラでの撮影に初挑戦です。

【My point of view】
「縦位置の動画を撮影するようになったきっかけは、TikTokやリールが流行り始めたことです。縦位置だと画面中央に情報が固まりやすいので、動きが上下にもあるような構図を探すようにしています。今回、ずっと行きたいと思っていた茨城県の海岸で動画も撮影してきましたが、引いては返す波や、上下まで動きのある水面はまさにそれを意識して撮っています。テンション高めで夢中になって撮影していたら、思っていたより荒い波に足元を濡らしてしまうこともありました(笑)」。

【Photography Tips】

「今回初めてカメラで縦位置動画を撮影しました。APS-Cながら十分な画質で、見たままの色味で撮影でき、操作も簡単で撮影しやすかったです。撮影後にスマートフォンに取り込んで確認していたのですが、[動画縦位置情報の付加]を[する]に設定して撮影することで、スマートフォンでも縦位置で動画が表示されるので確認が楽でした。編集する手間を省くことにもなり、そのまま共有できるのは良い点だと感じます」。

使って感じたEOS R10の魅力

RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM 焦点距離24.0mm シャッタースピード 1/250秒 F値 f/2.0 ISO 100

日常シーンにおいて持ち歩きたくなる万能カメラ

「普段フルサイズ機をメインで使用しているということもあり、EOS R10はかなり軽くてコンパクトな印象を受けました。APS-C機だとグリップが浅く実際に持った時の安心感をなかなか得ることができないのですが、EOS R10は女性の私でも掴みやすい深さのグリップがしっかりとありました。写りも十分で、設定画面が分かりやすい点も魅力。また、気になったものは迷わずスナップしていくことが多いのですが、AFが速いため、ストレスを感じることなく次々とシャッターを切ることができ、使い心地も良かったです。小型軽量で片手で持っていても負担がほぼないにもかかわらず、有効画素数は2420万画素あり、日常シーンにおいて持ち歩きたくなるカメラだと感じました。

今回、レンズは2本使いました。キットレンズのRF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STMは、沈胴式でとてもコンパクトでありながらも描写力は十分。できるだけ荷物を減らしたい場面や、街中で目立つことなくスナップ撮影したい時などにも使いやすいレンズだと思います。RF24mm F1.8 MACRO IS STMはフルサイズ対応の単焦点レンズでありながら、こちらもかなり小さく、EOS R10とのバランスも良く、使いやすいレンズだと思います。夜の撮影でも、ディテールまでよく写っていると感じました」。

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EOS R10を相棒に。私の“好き”の切り取り方
https://personal.canon.jp/articles/beginner/camera-beginner/life-howtocut
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https://personal.canon.jp/-/media/Project/Canon/CanonJP/Personal/articles/beginner/camera-beginner/life-howtocut/image/life-howtocut-thumb.jpg?la=ja-JP&hash=2B5F59CD0A7D6961E1C9B469E1796C68
2022-11-21