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RFシネマレンズの世界 RFシネマレンズの世界

RFシネマレンズの世界

20世紀中頃からカメラ用のレンズの開発を始め、
数々の名玉を世に送り出してきたキヤノン。
世界の光学メーカーとして、
その市場をリードしてきた。
2011年に誕生したCINEMA EOS SYSTEMは、
EOSがシネマカメラの世界を切り拓く
大いなる一歩だった。
EOSいま、進化を止めず、
RFレンズの時代を拓き、その可能性はシネマレンズへと広がっている。
次々に生まれるレンズによって魅力を高めるレンズラインアップ。
それは、表現者たちの想像力を突き動かし、
表現力として帰結するだろう。

ラインアップ

RFマウントを採用したレンズ群

シネマレンズヒストリー

映像業界に革命を起こしてきた
シネマレンズの歴史

  • 2011

    CINEMA EOS SYSTEMとして
    映画制作に参入

    キヤノンが長年培ってきた自社開発・自社生産によるCMOSセンサー、高度なパフォーマンスを備えた映像処理エンジン、それらをコンパクトにまとめる高密度実装技術、そして多くの交換レンズを生み出してきた光学技術を結集し、映像制作の頂点ともいえる映画制作に参入しました。以来、そのユニークな発想と高い技術力で多くの映像制作者に選ばれてきています。

    CINEMA EOS SYSTEMとして映画制作に参入
  • 2014

    ドライブユニットを搭載した
    シネサーボレンズを発売
    CN7×17 KAS S/E1、
    CN7×17 KAS S/P1

    シネマレンズとして初めてドライブユニットを標準搭載。撮影者の意思に瞬時に反応する高速ズーム、フォーカスや絞りの設定など、放送用レンズ同様の快適な操作性を実現させました。

    ドライブユニットを搭載したシネサーボレンズを発売

    CN7x17 KAS S E1

  • 2022

    シネマスタイルでの映像表現拡大と映像制作の効率化を追求する
    「FLEX ZOOM LENS」
    シリーズを発売

    シネマスタイルでの映像表現拡大と映像制作の効率化を追求するため、新たなレンズシリーズとして「FLEX ZOOM LENS」シリーズを立ち上げました。フルサイズ・ラージフォーマットセンサー搭載のカメラに対応し、ズーム全域でT2.4の明るさを実現。それにより、撮影の効率化や費用削減にも貢献することになりました。また、翌年にはスーパー35mmセンサー対応製品を追加。映画・ドラマ・CMなど幅広い映像制作に活用されています。

    FLEX-ZOOM-LENSシリーズ

    FLEX-ZOOM-LENSシリーズ

  • 2024

    CINEMA EOS SYSTEMに
    RFマウントを採用したRFシネマレンズ、
    PRIME Lensシリーズ発売

    EOS Rシステムの誕生以来、映像制作の現場から待ち望まれていたRFマウント採用のシネマレンズがついに登場。RFマウントの通信プロトコルに対応することにより、カメラ側との連携が大幅に強化され、撮影現場だけでなく、撮影後の編集作業の効率化にもつながっています。

    CINEMA EOS SYSTEMにRFマウントを採用したRFシネマレンズ、PRIME Lensシリーズ発売
  • 2024

    Canon Virtual Production System」に対応

    映像技術の進化により、撮影の効率化を実現するバーチャルプロダクションが急速に普及してきているのに伴い、キヤノンも「Canon Virtual Production System」を開発。RFマウントのPRIME LensシリーズとCN7x17 KAS T/R1でバーチャルプロダクション用メタデータ出力をシネマカメラに出力できるようになりました。対応カメラと組み合わせて使うことで、リアルタイムおよびポストプロダクションにおける高精度なCG合成処理が可能になりました。

    「Canon Virtual Production System」に対応

    CN7x17 KAS T/R1

シネマレンズテクノロジー

優れた描写力と使いやすい操作性を支えるキヤノンの技術

8K対応画質

RFシネマレンズは、フィルム時代からシネマカメラの標準であるスーパー35mmのイメージサイズに対応しています。キヤノンの光学技術を結集し、各種収差を良好に補正。画面中心から周辺部に至るまで高解像度を実現。4Kはもちろん、8Kカメラ用のレンズとしても使用が可能です。これほどの解像力でありながら高コントラストも両立しており、鮮明な8K映像が得られます。また、逆光でもゴーストやフレアの発生を抑え、ヌケのよい描写性能を発揮します。

8K8K

統一されたカラーバランス

シネマレンズのカラーバランスは、人物の肌を好ましい色合いに再現でき、映画制作で好まれている暖色系に設定されています。また、すべてのレンズのカラーバランスを厳格に統一しているため、同一シーンでレンズ交換を行っても安定した色再現性を得ることが可能です。その実現のため、スーパースペクトラコーティングをはじめとする反射防止膜技術を採用。ガラスの成分に起因する僅かな色のばらつきも、補正を徹底しています。

フォーカスブリージングの抑制

フォーカスブリージングは、フォーカス群が移動するとき、変倍作用を発揮してしまうことに起因します。RFシネマレンズでは、フォーカスブリージングを抑制する光学設計により、大きくピントを送っても画角変動を極小に抑え、安定したフレーミングを実現します。

  • フォーカスブリージングの抑制
  • フォーカスブリージングの抑制

    ※画像はイメージです。

11枚羽根絞り

一般的に絞りは羽根の枚数が多いほど円形に近くなり、開放から小絞りまで丸く自然なボケ形状を生み出します。RFシネマレンズは、柔らかく美しいボケ味を求め、11枚の絞り羽根を採用。また、奇数枚数としたことで、向かい合う回折光が互いに強めあい、不自然な光芒が目立つ現象を抑制しています。

11枚羽根絞り

統一された操作性

プライムレンズの前玉径を統一。レンズを交換しても、同じマットボックス等のアクセサリーがそのまま使用可能です。また、フォーカス、アイリスのギア位置も統一しているため、レンズ交換時、フォローフォーカスをはじめとするアクセサリーギアの位置調整が不要で、すばやく撮影準備を完了できます。

統一された操作性統一された操作性

フランジバック調整

ズームレンズ/サーボレンズには、マウントにフランジバック調整機構を搭載。撮影現場での調整を可能とし、さまざまなカメラで優れた光学性能を発揮できます。

フランジバック調整フランジバック調整

優れた視認性

フォーカスリングは、指標と指標線を左右両側に表示しており、レンズ右側からも確認が可能です。また、夜間や暗所での撮影時の視認性を高めるため、片側の指標表示に蓄光塗料を採用しています。

優れた視認性優れた視認性

ギャラリー

プロフェッショナルによるシネマレンズの活用事例

タイトル:Scary Good
シネマトグラファー:Christine Ng
使用レンズ:CN-R24mm T1.5 L F,CN7x17 KAS T/R1

RF PRIME

RF PRIME

CN-E14mm T3.1 L F, CN-E20mm T3.1 L F, CN-E24mm T3.1 L F, CN-E35mm T3.1 L F, CN-E50mm T3.1 L F, CN-E85mm T3.1 L F, CN-E135mm T3.1 L F,

焦点距離14mmから135mmまでの7本を揃えた、フルサイズセンサー対応のRFマウント単焦点シネマレンズ。EFシネマレンズで培った8Kカメラ対応の高い光学性能を継承し、画面中心から周辺まで高い解像力と高コントラストを実現します。また、RFマウントによる高速データ通信がさらなる機能拡充を実現させています。

仕様

14mm 20mm 24mm 35mm 50mm 85mm 135mm
Tナンバー最大口径 3.1 1.5 1.3 2.2
最至近撮影距離 0.2m/8” 0.3m/12” 0.45m/18” 0.95m/3’2” 1m/3’4”
前玉径(mm) Φ114
イメージサークル(mm) Φ43.3
外形寸法 横×縦×高さ(mm) 約118.4×
118.4×118.0
約118.4×118.4×125.5 約118.4×
118.4×139.6
質量(kg) 約1.3 約1.4 約1.3 約1.3 約1.2 約1.5 約1.5
画角 アスペクト比1.5:1、
画角寸法
36.0mm×24.0mm
104.3°
×81.2°
84.0°
×61.9°
73.7°
×53.1°
54.4°
×37.8°
39.6°
×27.0°
23.9°
×16.1°
15.2°
×10.2°
アスペクト比1.78:1、
画角寸法
24.6mm×13.8mm
82.6°
×52.5°
63.2°
×38.1°
54.3°
×32.1°
38.7°
×22.3°
27.6°
×15.7°
16.5°
×9.3°
10.4°
×5.9°
最近
接時の
撮影
範囲
(cm)
アスペクト比1.5:1、
画角寸法
36.0mm×24.0mm
24.8
×16.5
33.8
×22.5
28.8
×19.2
20.1
×13.4
24.9
×16.6
34.3
×22.9
21.1
×14.1
アスペクト比1.78:1、
画角寸法
24.6mm×13.8mm
16.9
×9.5
23.1
×13.0
19.7
×11.0
13.7
×7.7
17
×9.5
23.4
×13.1
14.4
×8.1
CN7×17 KAS T/R1

CN7×17 KAS T/R1

RFマウント初のCINE-SERVO LENSです。広角17mmから望遠120mmまでを1本でカバーする7倍ズーム。新型デジタルドライブユニット「e-Xs Ⅴ」を搭載し、フォーカスとアイリスの高速化を実現。スポーツ中継や音楽ライブなどで素早く動く被写体を撮影する際にも、カメラオペレーターが意図した通りの撮影が可能です。また、バーチャルプロダクションに必要なレンズ情報を新規に搭載することで、リアルタイムおよびポスプロでのCG合成処理を高精度に実現します。

仕様

CN7×17 KAS T/R1
焦点距離 (mm) 17-120
ズーム比 7x
最大口径比(Tナンバー) T2.95 (17-91mm)/T3.9 (120mm)
最至近撮影距離 0.85m/2.8"
前玉径 (mm) Φ114
絞り羽根枚数 11
外形寸法 (横×縦×長さ) (mm) Approx. 174.1×125×286.9
質量 (kg) Approx. 3.11
画角 アスペクト比 1.78:1
画面寸法 24.6 x 13.8 mm
71.8°×44.2° (17mm)
11.7 °×6.6° (120mm)
アスペクト比 1.9:1
画面寸法 26.2 x 13.8 mm
75.2°×44.2° (17mm)
12.5°×6.6° (120mm)
最近接時の撮影範囲 (cm) アスペクト比 1.78:1
画面寸法 24.6 x 13.8 mm
86.6×48.6 (17mm)
12.0×6.7 (120mm)
アスペクト比 1.9:1
画面寸法 26.2 x 13.8 mm
92.2×48.6 (17mm)
12.8×6.7 (120mm)

センサーサイズがスーパー35mm、APS-Cのカメラに対応。35mmフルサイズには非対応。