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レンズヒストリー レンズヒストリー

レンズヒストリー

終わりなき挑戦、
キヤノンレンズの歩み

キヤノンレンズの歴史には、レンジファインダー時代、RシリーズからFL、
FDシリーズ、EFシリーズ、そしてRFシリーズと幾たびかの変遷があります。
そしていつの時代においても、さらなる進化を求める開発姿勢を貫いてきました。
非球面レンズ、蛍石、USM(Ultrasonic Motor)、そしてIS(Image Stabilizer)、
DO(Diffractive Optics)レンズといった新技術を意欲的に採用し、
常にキヤノンは世界のレンズ開発のリーダーシップをとり続けてきたのです。
ここではレンズ開発の歴史に、確かな足跡を残してきた代表的なレンズを紹介します。

  • 19461946

    キヤノン、レンズ開発の原点
    セレナー50mm F3.5I

    キヤノンにおけるレンズの出発点は戦後間もない時期のこと。自社で独自にレンズを開発し、生産しはじめました。その第一弾がセレナー50mmF3.5です。セレナーとは「澄んだ」の意味。よりピュアなレンズを目指した開発陣の情熱が伝わってきます。

  • 19511951

    世界第一級の評価を確立
    セレナー50mm F1.8I

    レンズを生産しはじめて5年後、早くも、不朽の名作と呼べるレンズが登場しました。これはレンズ構成の基本型のひとつであるガウスタイプを発展させたもので、開放時でもシャープな解像力を発揮。世界中のレンズ設計者を驚嘆させました。キヤノンのレンズはわずかの間に、世界第一級の評価を受けるようになったのです。

  • 19531953

    小型・軽量化の成功
    セレナー100mm F3.5I

    キヤノン製100mmレンズは、3群3枚構成によるF4のトリオター型が最初でしたが、有名になったのは4群5枚構成のテレタイプの100mm F3.5Iからです。全長69.5mm、最大径44mm、質量が205gという軽量・コンパクトな中望遠レンズ。II型では、質量184gとさらに軽量化を果たし、大ヒットしました。

  • 19611961

    世界最大の口径比を実現
    CANON50mm F0.95

    1961年には写真撮影用カメラレンズとしては世界最大の口径比を誇る50mm F0.95を発売。人間の眼よりも明るい、と評判を呼んだ伝説的なレンズです。「世界のキヤノン」の評価は確固たるものとなりました。

  • 19641964

    世界最大の画角を誇る19mm
    超広角
    FL19mm F3.5

    当時一眼レフ用として最大画角を誇った19mmの超広角レンズです。レンズの前後両側に凹レンズ群、中央に凸レンズを配した対称型光学系により、非対称収差と呼ばれるコマ収差・歪曲収差・倍率色収差の発生を抑制。前後の凹レンズにより、超広角でありながら十分な周辺光量を確保しています。通常このタイプの光学系では、レンズサイズの小型化や球面収差の補正、そして明るさの確保が難しいと言われていましたが、FL19mm F3.5では凸レンズ群の構成を工夫することでこれらの点を解決しています。ミラーアップ撮影となるため、専用ファインダー付きで発売され、デフォルメ効果を狙った女性ポートレートなどにも使われました。

  • 19691969

    世界初の蛍石レンズを採用
    FL-F300mm F5.6

    キヤノンは、光学ガラスにはない特性を持った蛍石(Flourite)をカメラレンズの素材とする研究にも早くから取り組んでいました。しかし天然の蛍石は大きな結晶が得られず不純物を含んでいるなど、そのままカメラレンズの素材にするわけにはいきません。そこで不純物を除いて精製し、人工的に結晶を成長させる技術を開発。そして世界初の蛍石採用のレンズとして登場したのがFL-F300mm F5.6です。蛍石は残存色収差の徹底除去に威力を発揮するばかりでなく、レンズ全長を短くできる夢の素材。この300mmも当時としては画期的なコンパクト超望遠レンズでした。この蛍石レンズは現在のEFレンズにも連綿と受け継がれ、望遠系超高性能Lレンズに数多く採用されています。

    一般消費者向けに発売されたカメラ用交換レンズとして。

  • 19711971

    大口径非球面レンズの開発
    FD55mm F1.2AL

    1971年には、プロ仕様の本格的なシステム一眼レフ、F-1が誕生。それにともなって、FDレンズ群が登場しました。高コントラスト、シャープネス、優れたカラーバランスなどの光学性能の面で、また操作性・メカニズムの面で高い評価を獲得したレンズシリーズです。なかでもFD55mm F1.2ALは、ミラーアップなしで撮影が可能な一眼レフカメラ用レンズにおいて、世界初のアスフェリカル(非球面)レンズとして注目を集めました。球面で作られているレンズでは、中心部と周辺部では屈折力が異なります。そのため焦点を結ぶ位置がずれ、球面収差が生じ、大口径レンズの場合はフレアが発生しやすくなります。これを解決したのが非球面レンズ。大口径、開放時でもフレアの発生がなくコントラストの高い映像を得ることができました。キヤノンはこの非球面レンズを生み出すために加工機そのものから開発。新しい技術を製品化するには数々の基礎技術からの開発が重ねられているのです。

  • 19731973

    世界初 ティルト・シフトの
    両機能を備えたアオリレンズ
    TS35mm F2.8SSC
    セレナー50mm F3.5I

    35mmカメラ用として、世界で初めてティルトとシフトの両方の機能が使えるアオリレンズが誕生。大判のビューカメラの専売特許だった建築写真や商品撮影などに威力を発揮。EFシリーズのTS-Eへとその基本が受け継がれています。

    35mmカメラ用として

  • 19731973

    近代光学史に名を刻む
    ショートズーム
    FD35-70mm F2.8-3.5SSC

    2つのレンズ群で構成されるユニークかつシンプルなショートズームの先駆けとなったレンズです。ズーミング操作により前・後群が同時に非直線的に動き、広角側では、前・後群の位置が離れ、望遠時には両群が接近、しかし鏡筒の長さは変化しないという精緻な鏡筒構造を備えていました。また、後群内の絞りが後群と一体になって位置を変えるほか、開放絞り径もズーミング中に変化。さらにマクロ機構も完備した画期的なレンズでした。当時まだズームレンズは、単焦点レンズに及ばないと言われプロは殆ど使用していませんでしたが、このズームは単焦点レンズと遜色のない高性能を認められ、プロの常用ズームのはしりとなりました。

  • 19751975

    キヤノン初の
    リアフォーカス方式を採用
    FD400mm F4.5SSC

    従来の望遠レンズはフォーカスするときレンズ全体を繰り出すので、メカ構造も大きなものにならざるを得ませんでした。しかしこのレンズはレンズの一部を動かしてフォーカスするリアフォーカス方式を採用し、軽くスムーズな操作感が得られ、しかも遠距離はゆっくり、近距離は速くという人間の感覚に即したフォーカスができるようバリピッチ方式を採用。さらに小型・軽量化をも実現。これ以降、多くのレンズにリアフォーカス方式が採用され、現在ではEFレンズの高速AF実現に大きく寄与しています。

  • 19821982

    独自の設計ツールが生んだ超広角
    NewFD14mm F2.8L

    非球面レンズを採用してディストーションをなくした、FDレンズ群で最も広角のレンズです。この非球面をコンピューター設計するためにレンズ設計ソフトから自社開発。最先端の技術を開拓し続けるにはその基礎技術や周辺技術から着手する必要があったのです。

  • 19891989

    世界最大口径比を誇る
    標準レンズ
    EF50mm F1.0L USM

    35mm一眼レフカメラ用として、世界最大口径を誇る標準レンズです。2枚の研削非球面レンズと4枚の高屈折率ガラスレンズを使用することにより、開放F1.0からフレアの少ない高コントラストな描写性能を実現しました。またフローティング機構により近距離域でも高画質を維持しています。AF駆動はリングUSM(超音波モーター)を採用し、サイレント・ハイスピードAFに加え、フォーカスモードがAFのままでもマニュアルフォーカスが可能な、フルタイムマニュアルフォーカス機能も備えています。

  • 19931993

    世界初 10倍ズーム比を実現
    EF35-350mm F3.5-5.6L USM

    一眼レフカメラ用交換レンズとして、世界で初めて10倍のズーム比を実現した超高倍率ズームレンズ。1本で広角から超望遠までをカバーし、機動性が重視されるスポーツ撮影などで威力を発揮しました。6群構成5群移動のズーム方式により、高ズーム比と光学系のコンパクト化を両立、また2枚のUDレンズにより色収差を良好に補正し、高解像・高コントラストな描写性能を実現、さらにスムーズなレボルビングが可能な三脚座や、焦点距離を任意の位置で固定するアジャストリング、フルタイムマニュアルフォーカスなども備え、夢のズームレンズとしてその魅力を世に知らしめました。

    一眼レフカメラ用交換レンズとして

  • 19951995

    世界初※1 手ブレ補正機構搭載
    EF75-300mm F4-5.6 IS USM

    35mm一眼レフカメラ用交換レンズとして、世界で初めて手ブレ補正機構を搭載した望遠ズームレンズ。振動ジャイロにより手ブレを検知し、手ブレによる像ブレを打ち消す方向に補正光学系(第2群)を平行移動して手ブレ補正を行う、画期的なレンズです。手ブレ補正効果はシャッタースピードに換算して約2段分※2です。AF駆動はマイクロUSMを使用、サイレントAFを実現しました。

    ※1 35mm一眼レフカメラ用交換レンズとして

    ※2 手ブレしないで撮影可能な限界といわれる「1/焦点距離」秒のシャッタースピードを基準として。

  • 19971997

    Lレンズ初の手ブレ補正機構搭載
    EF300mm F4L IS USM

    キヤノンのプロ用レンズとして、初めて手ブレ補正機構を搭載した望遠レンズ。従来は三脚が必要だった場面でも手持ち撮影を可能とし、撮影機動性を飛躍的に高めました。手ブレ補正の効果はシャッタースピード換算で約2段分。静止した被写体に有効な“モード1”に加え、流し撮りに適した“モード2”も備えます。光学系にはUDレンズを2枚採用し、色収差の発生を抑制。画面全域で高解像・高コントラストを実現。熟達した撮影者にとっても手ブレ補正機構がきわめて有益であることを実証し、プロがISレンズを常用する先駆けとなった一本です。

    手ブレしないで撮影可能な限界といわれる「1/焦点距離」秒のシャッタースピードを基準として。

  • 20012001

    世界初※1 積層型回折光学素子採用
    EF400mm F4 DO IS USM

    EF400mm F4 DO IS USMは、光学系の一部にキヤノン独自の「DOレンズ(積層型回折光学素子)」を採用した超望遠レンズです。従来の屈折光学素子のみで設計した同スペックのレンズと比べ、同等の高画質を維持しながらも、全長で約27%減、質量で約31%減の小型軽量化を実現しています。このほか、シャッタースピード換算で約2段分※2の補正効果を発揮する手ブレ補正機構や、AFストップ機能、防塵・防滴構造など、「超望遠LタイプISレンズシリーズ」とほぼ同等の性能を備えています。

    ※1 35mm一眼レフカメラ用交換レンズとして

    ※2 手ブレしないで撮影可能な限界といわれる「1/焦点距離」秒のシャッタースピードを基準として。

  • 20082008

    世界初 SWCを採用
    EF24mm F1.4L II USM

    可視光の波長よりも微細な構造による反射防止コーティングSWC(Subwavelength Structure Coating)を世界で初めて採用した、大口径24mmの広角レンズです。従来の蒸着膜コーティングでは防ぎきれなかった、入射角の大きな光に起因するフレアやゴーストの発生を最小限に抑制。微細構造によって反射を防止するという、新しい原理に基づくコーティングの有効性を実証しました。また、高精度ガラスモールド非球面レンズとUDレンズを各2枚採用し、各種収差を徹底的に除去。さらにフローティング機構も備え、画面周辺領域を始めとする全画面において高解像・高コントラストな高画質を実現しています。キヤノンでは、光学設計の自由度を拡大する基幹技術のひとつとして“SWC”を位置づけ、さらなる展開を企図しています。

    撮影用レンズとして。

  • 20092009

    世界初 ハイブリッドISを搭載
    EF100mm F2.8L
    マクロ IS USM

    通常撮影時に影響が大きい角度ブレに加え、クローズアップ撮影時に問題となるシフトブレも補正できる、世界初の光学式手ブレ補正技術ハイブリッドISを搭載した中望遠マクロレンズです。ハイブリッドISは、従来の振動ジャイロ(角速度センサー)に加え、撮像面に対して平行方向のブレを検知する加速度センサーを搭載。ふたつのセンサーが捉えたカメラの動きをもとに、新開発アルゴリズムがブレ量を算出。補正光学系を的確に駆動させることで、角度ブレとシフトブレ、ふたつの手ブレを同時に補正します。従来の角度ブレ補正にシフトブレ補正を加えることで、手持ち撮影の可能性をマクロ領域まで拡大しました。光学系にはUDレンズを採用し、色収差を良好に補正。Lレンズにふさわしい高画質、耐久性、操作性すべてを備えます。

    一眼レフカメラ用交換レンズとして

  • 20102010

    EFレンズ初の、
    フッ素コーティングを採用
    EF70-300mm F4-5.6L IS USM

    EFレンズとして初めて、フッ素コーティングを採用した望遠ズームレンズ。フッ素コーティングは、レンズ表面に汚れが付着して画質に影響を与える問題や、クリーニングの煩わしさを軽減するコーティングです。優れた平滑性と高い撥水性・撥油性により、ホコリが付着しにくく、付着してもブロアーで容易に除去できます。また、指先の脂といった除去しにくかった汚れも、溶剤を使わず乾いた柔らかい布で素早く拭き取ることが可能です。これにより、クリアな視界、優れたメンテナンス性を実現しました。

  • 20112011

    世界初全周~対角線をカバーする
    魚眼ズームを実現
    EF8-15mmF4L
    フィッシュアイUSM

    世界で初めて全周180度から対角線180度までの画角をカバーした、フィッシュアイズームレンズです。焦点距離8mm時、35mmフルサイズの画面サイズでは、水平・垂直を含む全方向で画角180度となる全周魚眼撮影が可能。レンズの前にあるすべてを、撮像画面サイズ内に円形に凝縮して写し込むことができます。さらに、画面サイズに関わらず対角線画角180度の魚眼撮影も可能です。画面サイズの異なる複数の機材を併用する場合を考慮し、ズームリング脇に対角線魚眼180度となる焦点距離の指標を設ける他、ズームリミッターを搭載。最短撮影距離も0.15mと短いため、パースペクティブを極端に誇張したユニークな映像表現が楽しめます。

    一眼レフカメラ用交換レンズとして

  • 20122012

    世界初、手ブレ補正機構を
    搭載した
    広角単焦点レンズ
    EF24mm F2.8 IS USM
    EF28mm F2.8 IS USM

    一般的に、手ブレしないで撮影可能なシャッタースピードの限界は「1/焦点距離」秒といわれ、同じ撮影条件であればレンズが広角になるほど発生しにくくなります。しかし、EOS DIGITALの解像度が高まり、ピクセル等倍で画像を確認できるようになると、フィルムでは問題にならなかった微小なブレも無視できないようになりました。そこでキヤノンは、世界で初めて広角単焦点レンズに手ブレ補正機構を搭載。スローシャッターによる手持ち撮影時の表現領域を拡大しています。

    一眼レフカメラ用交換レンズとして。

  • 20122012

    世界初、ステッピングモーターを
    AF駆動に採用
    EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM
    EF40mm F2.8 STM

    一眼レフカメラ用の交換レンズとして初めて、AF駆動にSTM(Stepping Motor)を採用。ライブビュー撮影時や動画撮影中も静かでスムーズなオートフォーカスを可能にしました。EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMはリードスクリュータイプを採用し、きわめて高い静粛性と動画サーボAF追従性を実現。EF40mm F2.8 STMはより小型化に適したギアタイプを用いることで、厚みわずか22.8mmという極薄のパンケーキスタイルと使いやすさを両立させています。フォーカス機構への新しいアクチュエーターの採用により、EFレンズはさらに多彩なコンセプトの製品開発を可能とし、EOS DIGITALの多機能化と撮影スタイルの多様化に対応を果たしました。

    一眼レフカメラ用交換レンズとして

  • 20132013

    世界初、エクステンダー内蔵の
    超望遠ズームレンズ
    EF200-400mm F4L IS USM
    エクステンダー1.4×

    200-400mmの焦点距離を簡単な操作で素早く280-560mmに拡張できる、1.4倍エクステンダーを内蔵した革新的な超望遠ズームレンズ。例えば400mmで撮影し、必要なときだけピンポイントで、しかもファインダーを覗いたまま560mmに切り換えるなど、従来は不可能だった撮影スタイルを可能にします。蛍石レンズ1枚、UD(Ultra Low Dispersion)レンズ4枚を採用した独自の光学設計により、超望遠単焦点レンズに匹敵する描写性能を全ズーム域、エクステンダー使用時ともに発揮。24群33枚というEFレンズ最大規模の光学系でありながら、先進のメカ設計技術と素材技術、生産技術を駆使して小型化し、かつ優れた操作感と耐久性、信頼性を実現しました。さらに内蔵エクステンダーとEF1.4×IIIを併用すれば、780mm相当の超望遠レンズとして機能。このとき、開放F8となり、EOS-1D XなどではAFでの撮影が可能です。またEF2×IIIを装着すれば、1120mm相当の超望遠ズームに。望遠撮影の可能性を開拓する、超高性能ズームレンズです。

    一眼レフカメラ用交換レンズとして

  • 20142014

    ASCを初採用。
    フレア・ゴーストの
    さらなる低減へ。
    EF100-400mm
    F4.5-5.6L IS II USM

    レンズ表面の蒸着膜の上に、二酸化ケイ素と空気を含んだ膜を形成するコーティング技術ASC(Air Sphere Coating)を初めて採用。特に垂直に近い角度で入射する光に対して高い反射防止効果を発揮することで、フレア・ゴーストの大幅な低減を実現しています。また、光学系には蛍石レンズとスーパーUD(Ultra Low Dispersion)レンズを各1枚採用することで、優れた描写力を実現。手持ちでの超望遠撮影をサポートする4段分の手ぶれ補正や、決まった画角に止めやすく構図の微調整がしやすい回転式ズーム、0.98mまで寄れる近接撮影能力など、幅広い撮影現場に対応するさまざまな機能を備えています。

  • 20152015

    世界最広角を実現した、
    超広角ズームレンズ。
    EF11-24mm F4L USM

    焦点距離11mmを実現した新しい映像表現の到来を予感させる、革新的なズームレンズです。世界最大口径Ø87mm(外径)の研削非球面レンズを含む、4枚の非球面レンズを採用。広角レンズで発生しやすい歪曲収差を徹底的に補正し、Lレンズにふさわしい高画質を実現するために、キヤノン独自の技術を惜しみなく凝縮。研削非球面レンズの他にも、色収差を良好に補正するスーパーUD(Ultra Low Dispersion)レンズ・UDレンズ、高い反射防止効果をもつ特殊コーティング「SWC(Subwavelength Structure Coating)」や「ASC(Air Sphere Coating)」を備えています。

    一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ用交換レンズとして、魚眼レンズを除く。

  • 20152015

    BRレンズ初採用。
    EF35mm F1.4L II USM

    理想の色収差補正を目指して開発したキヤノン独自の「BR(Blue Spectrum Refractive Optics)レンズ」を初めて採用。青色(短い波長域)の光を大きく屈折させる異常分散特性を備え、大口径レンズに発生しやすい色収差をより理想的に補正。BRレンズに加え、研削非球面レンズやUD(Ultra Low Dispersion)レンズを採用することで、絞り開放時においても撮影画面の中心から周辺部まで優れた描写性能を実現しています。大口径F1.4を生かした光量の少ないシーンでの手持ち撮影や、美しく大きなボケ味などの魅力に加えて、ファインダーが明るく見やすいことも特長のひとつです。

  • 20182018

    世界初ズーム全域で開放F値2を実現する
    大口径標準ズームレンズ。
    RF28-70mm F2 L USM

    世界で初めて28mmから70mmまでの幅広い焦点距離で開放F値2を実現。大口径・ショートバックフォーカスというRFマウントの特長を生かすことで、自由な光学設計を可能にし、優れた描写性能と取り回し可能なサイズを実現しています。4枚の非球面レンズやスーパーUD(Ultra Low Dispersion)レンズなどを効果的に配置し、画面中心部から周辺部まで高解像・高コントラストな描写力を発揮。ズームレンズながら、単焦点レンズに迫る描写性能を備え、ポートレートや風景の撮影はもちろん、開放F値2の明るさによりウエディングや天体の撮影にも適しています。従来、複数の単焦点レンズが必要だったシーンにおいても1本で対応し、優れた映像表現を求めるすべての人に新たな表現力を提供するズームレンズ。RFマウントが生み出す、これまでにない魅力を持ったレンズの始まりです。

    35mmフルサイズに対応した標準ズーム域をカバーするオートフォーカス対応デジタルカメラ用交換レンズとして。

  • 20182018

    遮熱塗料を初採用
    EF400mm F2.8L IS III USM
    EF600mm F4L IS III USM

    これまでにない大幅な軽量化を達成するとともに、キヤノン初の遮熱塗料を採用した大口径の超望遠レンズです。EF400mm F2.8L IS III USMは、焦点距離400mm F2.8の交換レンズとして約2,840gという世界最軽量を実現。400mmと600mmともに、大幅な軽量化と高画質を両立しています。蛍石とスーパーUD(Ultra Low Dispersion)レンズ、新硝材の活用により、第2レンズ以降の光学系を後方に集中配置した新設計のレンズ構成を採用。フォーカスリングの電子化や手ブレ補正ユニットの軽量化などにより、メカの軽量設計を可能にしました。また、レンズの温度上昇を抑制する独自開発の遮熱塗料も新たに採用。太陽光(赤外線)の反射率を高めることでレンズ鏡筒の温度上昇を抑える新しい白色塗料と熱伝導を抑制する鏡筒設計により、炎天下における長時間撮影に対する信頼性をより高めています。

  • 20192019

    蒸着膜技術
    DSコーティングを開発
    RF85mm F1.2 L USM DS

    優れた光学性能は、ボケの輪郭もくっきりするという傾向があります。一方で解像力が上がってもボケは柔らかくしたいという撮影者の好みがあるのも事実です。キヤノンはボケ描写にも選択肢があっていいのではないかという発想から、独自の蒸着膜技術DS(Defocus Smoothing)コーティングを開発。「RF85mm F1.2 L USM DS」に初めて採用しました。「RF85mm F1.2 L USM」の高解像力、高コントラスト、色収差の抑制はそのままに、ボケの輪郭を柔らかくすることができます。キヤノンの光学技術の理想を結集したレンズが、新たなるボケ表現の可能性を切りひらきます。

  • 20212021

    世界初、最大撮影倍率
    1.4倍のマクロ撮影
    RF100mm F2.8 L
    MACRO IS USM

    2009年に世界初のハイブリッドISを搭載したEF100mm F2.8Lマクロ IS USMの後継ともいえる、RF100mm F2.8 L MACRO IS USMが新たな革新的技術を搭載。一般的なマクロレンズの最大撮影倍率である等倍(1.0倍)を超え、世界初最大撮影倍率1.4倍(最短撮影距離0.26m)のマクロ撮影を実現しました。さらにキヤノン初となる球面収差を変化させることで、ボケの表現を多彩にする「SA(Spherical Aberration)コントロールリング」を採用。新技術でマクロ撮影の可能性を切り拓き続けます。

    フルサイズ対応のミラーレスカメラ用AF交換レンズとして。2021年4月13日、キヤノン調べ。

  • 20222022

    135mmの中望遠単焦点レンズ
    初の
    手ブレ補正機構搭載
    RF135mm F1.8 L IS USM

    135mm単焦点レンズ初※1のレンズ内手ブレ補正機構を搭載した中望遠ポートレートレンズ。カメラとの協調制御では最大8.0段※2を達成しました。またEF135mm F2L USMを超える開放F値1.8を実現。より大きく豊かなボケ表現が可能になるだけでなく、強力な手ブレ補正と明るい開放値の連携で、より暗いシーンでの撮影にも威力を発揮します。ポートレート撮影を楽しむすべての人に、息を呑む表現力と新しい可能性をおくります。

    ※1 2022年11月現在。キヤノン調べ。

    ※2 EOS R3使用時。CIPA規格に準拠(Yaw/Pitch方向)。

  • 20232023

    世界初、ワイド端10mmの
    超ワイドズームレンズ
    RF10-20mm F4 L IS STM

    EF11-24mm F4L USMの広角域をさらに広げる、世界初※1超広角ワイド端10mmズームを達成したRF10-20mm F4 L IS USM。10mmながらも非球面レンズ、UD(Ultra Low Dispersion)レンズにより、EF11-24mm F4L USMと同等以上の高画質を実現。画面中心部から周辺部まで色にじみの少ないクリアな描写を発揮します。さらに、超広角ながらも手ブレ補正機構を搭載。広角域の拡大と手ブレ補正機構を搭載しつも、EF11-24mm F4L USMの質量1/2(レンズ単体)を達成。これにはLレンズとして初めて採用したSTM(Stepping Motor)が大きく寄与しています。STMはUSM(Ultrasonic Motor)よりもアクチュエーターが小さい分、ISレンズ群のレイアウト自由度が向上するため、センサー側にISの配置が可能です。さらに、広角特有の周辺ブレを補正するキヤノン初機能、周辺協調制御※2※3に対応しました。

    ※1 2023年10月10日現在。AF対応35mm判サイズの一眼カメラ用交換ズームレンズ(魚眼レンズを除く)において。キヤノン調べ。

    ※2 本機能は対応カメラ(Ver1.9.0以降のEOS R5、2023年10月10日現在)かつ動画電子IS OFF時に有効になります。

    ※3 動画撮影時、大きくパンニングする場合や画面揺れが大きい場合は動画電子ISの使用をお勧めします。

  • 20232023

    世界初、望遠端800mmの
    超望遠ズームレンズ
    RF200-800mm F6.3-9 IS USM

    世界初の望遠端800mmの超望遠ズームレンズ。飛行機や鉄道、野鳥、スポーツなど、さまざまな望遠シーンで活躍します。またワイド側200mmのスタートで、レンズ交換をすることなく、一本で寄りと引きが楽しめるのも特長です。被写体が距離が離れていく、あるいは遠くから迫ってくる場合などズーミングしながら撮影が可能。また望遠域をさらに広げるEXTENDER RF1.4×/RF2×にも対応。焦点距離を1.4倍/2倍に伸ばしたオートフォーカス撮影も可能です。

    2023年11月1日現在発売済のフルサイズセンサー対応のミラーレスカメラ用AF交換レンズとして(キヤノン調べ)。

  • 20232023

    世界初開放F値2.8固定の24-105mm
    RF24-105mm F2.8 L IS USM Z

    広角から中望遠までの焦点距離を一本でカバーする“24-105mm F4”シリーズは、Lレンズの中で長く選ばれてきた一つです。そんな“24-105mm”が、F4固定という開放値の限界を超え、世界で初めて開放F値2.8固定を実現しました。中望遠となる105mm側でもF2.8で撮影できるため、大きなボケ味を活かしたポートレート撮影にも威力を発揮。またRF24-70mm F2.8 L IS USMと同等の高画質を達成しプロユースにも応えます。さらに高度な動画撮影をサポートするパワーズームアダプター PZ-E2/E2B(別売)に対応。高精度で滑らかなズーミング操作を可能にします。すべての映像制作の可能性を拡大する、理想のズームです。

    2023年11月1日現在発売済のフルサイズセンサー対応のミラーレスカメラ用AF交換レンズとして(キヤノン調べ)。