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東京写真月間2022

公開日:2022年5月18日

最終更新日:2023年10月17日

「東京写真月間2022」(公益社団法人 日本写真協会・東京都写真美術館)は6月1日の「写真の日」を中心に、5月から6月の2か月にわたって開催される写真を通して文化交流を行います。

国内企画展「地域との共生」内倉 真一郎写真展「Collection‐Miyazaki」

本展は、内倉真一郎氏による写真展です。
氏の生まれ育った地であり、現在も活動拠点とする宮崎の道端で見つけたオブジェを太陽の光の下で撮影したシリーズの中から32点を展示します。

開催日程 会場
2022年5月18日(水)~6月10日(金)
※ 来場される際はご来場のお客さまへのお願いをご確認ください。
10時~17時30分
※ 日曜・祝日休館
キヤノンオープンギャラリー1(品川)
スクロールできます

作家メッセージ

「海、山、川の全てが揃っている僕の地元は宮崎県延岡市。
カメラを持って近所を散歩していた。アスファルトから咲くタンポポがとても美しく写真を撮っていた。
その時、タンポポの近くにある物があった。それは正体不明の説明がつかない物だったのだ。
それをじっと見つめてこれは何だろう?
誰かの手元にあったのだろうか?
何故今ここにいるのだろうか?
それは捨てられた一般的に言われるゴミだった。

今はもう持ち主もいない、忘れ去られた物達。
正体不明の説明がつかないものを見つけ、疑問を抱いた。
これらのゴミは、もともと近所の道端、海岸、川、山、どこにでもある場所。
ゴミ捨て場に行ったわけでもなく、皆が住み暮らす生活の中で捨てられている物たちだ。
大きなものから、小さなものまで様々な場所に自然物と人工物がある。
形ある物が様々な場所を経て、別の姿へと形を変えている。
そんな不思議な衝動にとらわれた。

例えば、捨てられていたフクロウの剥製はスクラップ工場付近で見つけたのだが、
透明のビニール袋に入れられ、取り出すとまだ少し温かい状態で、瞳には潤いが残っていた。
右の羽が上がっているのが失敗の理由のようだが、
そこにはつくった人間とつくられたものの結びつきがあり、人間の痕跡が現れている。
また、車椅子は草むらの中にあって車輪に木が突き刺さっていた。
人間を限界まで乗せていた最終形態だ。

それからというもの、僕は夢中で下ばかり見てひたすら歩いていた。
捨てられた場所を撮りたいわけではなく、
黒い布をステージに見立て太陽光で丁寧に撮影した。
誰もが見逃す、もしくは、見ようともしないゴミには、メッセージがある。
それは、命あるものには必ず終わりがあり、形あるものは必ず崩れていくということ。
その最後の姿をポートレートシリーズにしようと思った。
写真で永遠に残された、生命体=ゴミたちは一点一点、大切な宝物。」

作家プロフィール

内倉 真一郎(うちくら しんいちろう)

1981年、宮崎県延岡市生まれ。日本写真映像専門学校(大阪)卒業後、アートプラザスタジオにて勤務。その後、独立(東京)。現在は宮崎県にて活動。KANA KAWANISHI GALLERY所属。

主な受賞歴
第41回キヤノン写真新世紀優秀賞(2018年澤田知子選)、 第33回・34回・36回キヤノン写真新世紀佳作(2010年清水穰選、2011年大森克己選、2013年椹木野衣選) 、Wonder Foto Day キュレーター賞(2019年、2018年)、第7回EMON AWARDグランプリ(2018年)他多数。
作品集
2020年『私の肖像』を赤々舎より刊行。 2022年に全作品6シリーズをKANA KAWANISHI GALLERYより刊行する。
主な個展
『私の肖像』(2020年、KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY東京)(2020年、BLOOM GALLERY、大阪)、『十一月の星』(2018年、EMON PHOTO GALLERY、東京)、『犬の戦士団』・『十一月の星』(2018年、居藝廊G.GALLERY、台湾・台北)、『PORTRAIT』(2017年、BLOOM GALLERY、大阪)、『犬の戦士団』(2016年、KONICA MINOLTA GALLERY、東京)、『Parasite』(2008年、Nikonユーナ21、東京・大阪)など。
主なグループ展
『第8回大理国際写真祭』(2019年、中国・大理)、『My Body, Your Body, Their Body』(2019年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『第2回寧波市国際写真祭』(2017年、中国・寧波)など。パブリックコレクション(2016年、2012年、2008年、2003年、2002年、清里フォトアートミュージアム、山梨)など。

国際展「アジアの写真家たち2022 中国‐江蘇省」展

本展は、周葉氏による写真展です。
8点を展示します。

開催日程 会場
2022年5月18日(水)~6月10日(金)
※ 来場される際はご来場のお客さまへのお願いをご確認ください。
10時~17時30分
※ 日曜・祝日休館
キヤノンオープンギャラリー1(品川)
スクロールできます

作家プロフィール

周 葉(しゅう よう)

1960年生まれ。蘇州市無錫市写真家協会副主席。

著作権について

当写真展関連ページに掲載されている写真の著作権は作者に帰属します。
これらのコンテンツについて、権利者の許可なく複製、転用などする事は法律で禁止されています。