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NDフィルター(えぬでぃーふぃるたー)

NDとはNeutral Densityの略で、わざと暗くするための灰色や黒色のフィルターです。一般的なフィルターと同じようにレンズの先端にねじ込んで使用する円形のタイプのほか、アダプターを使用する四角いタイプもあります。一般的な種類は、ND2、ND4、ND8の3種。フィルターを付けないときと比べ、ND2で1段、ND4で2段、ND8で3段のシャッタースピードを低速にできます。たとえば、晴天の日中にレンズの絞り開放で撮影したくてもシャッタースピードがカメラの上限を超えてしまう場合や、日中に滝や川を撮影するときにシャッタースピードが速すぎて動感が出ない場合などに使用します。 また、シャッタースピードを低速にすると、速く動くものは写らず、止まっているものだけが写ります。そのため、混雑した道から行き交う人々やクルマの存在を減らしたり消したりすることも可能です。写真1はフィルターを付けずF32に絞り込んで撮影しましたが、シャッタースピードが0.4秒までしかならず、人の姿はひとりひとり写っています。そこで、レンズにND8フィルターを装着してシャッタースピードを1.6秒の低速にして撮影したのが写真2です。存在感をほぼ消すことができました。 なお、NDフィルターを装着するとファインダーが暗くなり、フレーミングとピント合わせが難しくなるので、フレーミングを決定し、ピントを合わせた後に装着するかライブビュー機能を使うと良いでしょう。

写真1:フィルター不使用(F32、0.4秒)
NDフィルター
写真2:ND8のNDフィルター使用(F32、1.6秒)
NDフィルター

写真やカメラの専門的な用語を簡単にわかりやすく解説

写真やカメラの用語にはちょっと難しい言葉も数多くあります。 この写真用語集では、よく耳にする写真の撮影方法やカメラに関する専門用語をあつめて、 初心者の方でもわかりやすく作例やイラスト入りで解説しました。

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